2月に参加した「手漉き講習会」の講師は、春の交流会のお土産でもお世話になった「紙好き交流センター麦の会」の方々です。
そこで習った、牛乳パックなどの紙パックを使用した手漉きについて、「目からウロコ」のステキな技をここで公開しちゃいます。
講習会での写真付ですよ、ハイ。
手漉き紙を制作している福祉関係者の皆様、ご家庭で手漉き紙を楽しんでいる皆様、ぜひ参考にして下さね〜。
@原料の紙パックを下拵えする
■牛乳パックのビニールコート部分をはがす時、角にガムテープを貼ってポリエチレンのはがれ易い方向を探す(左右どちらか一方向)。そちらからはがせば簡単にはがれる。逆からだとささくれ立ってしまう。
■紙パックをミキサーで糊状にする時、ミキサーは刃で紙を小さくするのではなく、水を攪拌してその回転で紙同士をぶつけて小さくする。ミキサーに材料を詰め過ぎるとうまく攪拌できないので、材料を入れすぎない。
■日本酒の紙パックを原料にした方が綺麗なものが出来上がる。どの紙パックでも同じ日本製のため。牛乳パックはメーカーによって、紙が日本製だったり、海外製だったりするので、均等なものが作りにくい。
■もし、牛乳パックで作る際は、森永は森永、明治は明治とメーカーを統一したほうが綺麗なものができる。
■手作り感を出すなら、いろいろな紙を混ぜてたほうがより手漉き紙の雰囲気がでる。
A漉く
■紙漉きをする際、原材料の紙パックと水の配合率は常に一定にする。
■ハガキを1枚作るのも、10枚作るのも作業は同じのため、一遍に10枚作った方が効率がよい。
■ハガキの場合、すくう原料の厚さは3〜5mm。伸ばして乾かすので完成はもっと薄くなる。
■ハガキが一番厚く、名刺、封筒、便せんの順で薄くなる。
■一定の比率で水をいれた原料を用いて初めはハガキを漉いて、材料が少なくなったら、名刺、封筒と、作るものを薄いものに変えていく。
■途中で失敗したものは再度原材料として利用可能である。
(これは枠を外したところです。乾かす前のハガキはこんな感じです。)
B乾かす
(水を吸い取ることのできる掃除機を接続して、こんな機械で水分を吸い取ります。)
■水分を吸い取ったものは、1日程度で乾く。ドライヤーで乾かす方法もあるが、紙が弱くなってしまう。
最後は、こんなステキな商品になります。
ちなみに、牛乳パックを使用した手漉きの流れは、こんな感じです。
@乾かした牛乳パックのビニールコート部分や糊付け部分を取り除く。
A5cm四方の大きさにして、ミキサーにかける。糊状にする。
B容器に、その原料と水を一定の割合で入れて、混ぜる。
C網を貼った木枠(製作するモノのサイズに合わせたもの)でそれをすくう。自然に水が切れるのを待つ(20秒程度)。
D木枠を外して、板を載せる。それを逆さにして、板の上に手漉き紙の原型を載せる。その上に、不織布(洋服の芯などで使うもの)を載せる。
E不織布の上から、スポンジで水分を取る。製作するものが多い場合は、水を吸い取ることができる掃除機などで吸い取る。
F水分を取ったら、紙と板の間の空気を抜く。不織布の上から手で押さえる。大量の場合はローラーなどを使用する。
G不織布をはがして、板に貼り付けた状態で1日乾かす。
Hで、完成。
皆さんもぜひチャレンジしてみてください。
作るのが大変という方は、ぜひ購入してみて下さい。
【問合先】
紙好き交流センター麦の会
電 話・FAX 072−893−9620
URL http://www.8sico.com
Shop人にやさしく 山田