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神奈川県川崎市宮前区で宮前親子学級を企画・運営しているグループ、宮前おやこの会「おひさま」のブログです晴れ
ひとりめの育児は「これでいいのかな?」と不安や悩みがつきもの。ブログでは育児&育自のエッセンスと私たちの活動内容を紹介していまするんるん
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25年度 第5回親子学級「近所の公園へ行ってみよう」[2025年10月05日(Sun)]
今回は、前半に冒険あそび場ネットワークの山岡洋子さんから、子どもの遊びについてお話を伺いました。


■水と泥は欠かせない

小さなビニールプールに何人もぎゅうぎゅう詰めに入っていたり、バケツの中に入っている子がいたり、子どもは水に群がってくる。子どもはどんなに寒くなっても少しの水で遊び出す。


■本物の集中

泥だんごを何個も作り続けたり、まだハイハイの赤ちゃんが砂場に穴を掘ってみたり、子ども達が遊びに集中する。ゲームのように集中するよう仕向けられたものではなく、そこには本物の集中と体験がある。


■見立て遊び

家では画用紙サイズの絵になるけど、外なら地面いっぱいに大きな絵を思う存分に描くことができる。石ころと枝を使って人形に見立ててみたり、自然のものは何にでも見立てて遊ぶことができる。


■挑戦と見守り

危ないことは親としてはなるべくさせたくないものだが、挑戦するのは子どもの権利。少しずつ危ないことへの挑戦を積み重ねていくことで、トラブルや失敗に対応する能力が子どもに備わっていく。

20251003-1.jpg
Rくんのママ(企画委員)談
「自分ひとりだったら登らせないか、自分も一緒に登っていたと思う。他の頼りになる大人達がいたから見守ることができました。」

狭い空間だと何かあると困るからすぐ子どもを止めてしまうが、広い空間だと大らかな気持ちで見守ることができる。狭い空間で一つのおもちゃを取り合わなくても、外なら木も石もいくらでもある。あらゆる経験が子どもにとっての宝物。


■作ることと壊すこと

ノコギリで竹をずっと切っている子もいれば3回くらい切って諦める子もいる。子どもは作ることと壊すことが大好き。市販のおもちゃだと親はつい「壊さないように遊びなさい」と言ってしまうが、自分で作ったものだと壊しやすい。作って壊すという流れを止めないで欲しい。


■遊びの連鎖

大きな穴を掘っている子がいれば、掘った穴に水を溜める子、掘り出された土の山にお花を飾っている子、色んな遊びが生まれてくる。木登りをしている大きな子の姿を見て、小さい子はどんどんマネをしていく。モンキーブリッジでは他の子も乗ってくると揺れが変わるので楽しい。


■遊ぶ・遊ばないの自由

子どもが遊ぶか遊ばないかではなく、まずは大人が居心地の良いと思う公園に行ってみて欲しい。初めての公園ですぐ遊べる子もいれば、思ったように遊ばない子もいる。でも何回か通ううちに遊ぶようになったりもする。

20251003-2.jpg
ウォータースライダーも3年目にしてやっと滑れた子がいた。1年目も2年目も滑らなかったけど3年目には子ども自ら、今日は滑るぞ!という気持ちで来てくれた。

「せっかくだから遊んでほしい」と親は押し付けずに「遊びたい」「遊びたくない」のどちらの気持ちも大切にしてほしい。


後半は、宮前区保育・子育て総合支援センター 看護師の田村薫さんからお話を伺いました。

■非認知能力(生きる力)は遊びの中で育つ

遊びの基本は大人も一緒に楽しむこと。楽しそうな大人を見て、子どもたちもやってみたいと楽しむことができる。

子どもが自らやりたいことを見つける

子どもが自分でやってみる

自分にはこれができる・できないの見極め=危険回避能力 が身についていく。
親がやらせてあげたいと考えて手伝うと危険回避能力が育たない。


■子どものケガ

子どもにケガはつきもの。大きなケガをしないように、少なくとも6歳までは保護者が子どもから目を離さずに、手の届く近さで見守る方がいい。

子どもは頭が大きいので後ろに倒れて頭をぶつけたり、ベランダを乗り越えて下を見ようとするとそのまま頭から落ちてしまう。

子どもは視野が狭い。ほぼ真正面しか見えておらず、目の位置の高さまでしか見えていないので、目のすぐ上にあった鉄棒に頭をぶつけたりする。

実際にチャイルドビジョンを体験した保護者は「前を見なさい!」という声がけから「下に物があるよ!」「右から人が来ているよ!」と具体的に声がけするように変わった。


🗨️ブログ担当きば子から補足
チャイルドビジョンとは子どもの目線・視界を体験することができるメガネで、複数のサイト上で無料の型紙をダウンロードできるようになっています。


次回は『ちょっと一息ティータイム』ということでグループワークをします。
25年度 第6回親子学級「ちょっと一息ティータイム」[2025年10月20日(Mon)]
今回は企画委員が中心となってグループワークを行いました。

■これまでの親子学級をふり返って■

前半5回分の学級を振り返り、心に残ったことや「いまいち納得できないなぁ」と思ったことなどを受講生同士でお喋りしました。


@よかったこと、心に残ったこと

・ネットの情報ではない生の情報が聞けた。
アリサを見て(年長でも針に糸を通すことが出来るなど)子ども本来の力を知ることができた。
・「見守る」ことを知ったが、どこまで見守るかは悩みどころ。
・幼稚園・保育園選びの参考になった。


Aいまいち納得できなかったこと

・おもちゃの貸し借りについて、我が子がまだ使い続けたそうにしていても(相手の保護者にどう思われるかが気になって)おもちゃを相手に貸すように誘導してしまう。
アリサでは(雲梯の上に登っていたり急斜面の坂道を転がり落ちて遊んでいたが)ケガが心配で自分はやらせてあげることができない。


Bチャレンジしてみたこと

・子どもの遊びを観察できるようになり、好きな遊びが何か分かった。
・「ダメ」「あぶない」を言う回数が減った。
冒険遊び場ひこうきぐもに参加した。外は広くて自由に動けていいなと思ったので、もっと外で遊ばせてみたい。

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■私が忘れている「わたし」を探してみよう!■

子どものことで頭がいっぱいになりがちな一生懸命頑張っているママ達に、楽しく自分自身のことをお喋りしてもらいました。


@学生時代や大人になってから夢中になったことと、その理由

・合唱に夢中になって大学時代にはサークルを作った。
・バスケをしていて学校で体育を教えている。
・ほとんど家でご飯を食べないくらい飲みに行ったり遊びに行っていた。


A得意なこと、自分の強み

・収納を考えるのが好き。
・人と話すのが好きで、誰とでも仲良くなれる。
・粘り強いところ。不器用だけど一生懸命やってるような泥臭く見えるタイプ。
・人付き合いが良くてフットワークが軽いので、あまり誘いを断らない。


B 自分自身の将来の夢、または興味あること

・また仕事がしたいが面倒くさい気持ちもある。
・友達と旅行がしたい。
・夫婦で塾をやりたい。


C1人時間ができたらやりたいこと

・カウンター席のラーメンを食べに行きたい。
・日帰り旅行やスパ、岩盤浴に行きたい。
・友達とアフタヌーンティーに行きたい。
・時間を気にせずレイトショー・買い物・美容院など行きたい。


1人時間を叶えるためにはどうしたらいいのか、次回はイキメン研究所 野村幸平さんから夫婦について男性の視点でお話を伺います。
25年度 第7回親子学級「ひとりじゃないよ!家族で子育て」[2025年10月22日(Wed)]
今回は、イキメン研究所 の野村幸平さんからお話を伺いました。

■イキメン研究所とは■

「イキメン」は地域を意味する「域」と「メンズ」を合わせた造語で「家庭でも地域でも生き生きと過ごすパパ」を意味し、パパネットワークを広げるために地域に根付いたパパ支援団体として活動をしている。
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■育休取得で増えた時間の過ごし方■

男性の育児休暇取得率が増加する一方で、その夫に対する妻の評価は60点以下となる人が半数を超え、愛情が「減った」という妻も15%いるというアンケート結果がある。

また、育休によって増えた時間をどのように過ごしたか、その結果夫婦仲はどうなったかというアンケート結果を読み解くと、

育休により増えた時間を”自分のため”ではなく”家族のため”に過ごすなど「過ごし方の質」が伴わなければ時間量を増やしたところで育休取得効果・夫婦関係への良い影響は出てこないことがわかった。


■「孤育て」を回避するには■

子育て中に孤独を感じる女性は4人中3人(男性の2倍以上)いるというアンケート結果がある。そのアンケートでは「子育て中に孤独を感じない理由」も聞いていて、

・パートナーが協力的
・自分の時間が持てている
・支えてくれる親族がいる
・心を許せる子育て仲間がいる

など「他の誰かの存在」が大きいことがわかる。孤育て解消のためには、一番身近なパートナーとして夫婦で講座内容などを共有し、夫婦で地域におけるネットワークづくりが大切。


■タスクの「見える化」■

「家事」「育児」という漢字二文字の裏側には、膨大で細かい項目が詰め込まれている。家族で子育てをしていくためにタスクを「見える化」すると、感情に振り回されずに同じ土俵で話しをしていくことができる。

互いに気持ちよく暮らすためには、それぞれのタスクについて得意・不得意なことをお互いに共有して、ある程度の妥協を認めながらゴールを設定して家事育児の分担を決める(分担シートを作る)ことが大切。
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🗨️ブログ担当きば子から補足:野々村友紀子さんのブログでは家事リストが無料でダウンロードできますし、他にもネット検索すると「家事育児分担」についてアプリやリストなどツールが載っていますよ♪


■ほうれん草ではなく雑草を■

「任せたのにダメ出しをする」「家事育児の分担を絶対的な義務にする」などは感謝の気持ちがなくなり、コミュニケーションが冷え切る原因になる。

仕事で使う「ほうれんそう=報告・連絡・相談」といった堅苦しい形ではなく、「雑草=雑談と相談」を夫婦間で重視することで、コミュニケーションが円滑になり息の詰まらない関係性を保ちつつ家事育児を円滑に進めることができるようになる。


■お互いに最高の相談相手になる■

互いの話を「傾聴」して「共感」する意識を持ち、視線や考えを分かち合うコミュニケーションを毎日重ねていこう。夫も一人で抱え込まずに地域ネットワークやパパ友などに頼り、夫婦ともに倒れないようにすることが大切。


夫婦が本音で話し合い協力体制を築くためのコミュニケーションツールとして、内閣府から「〇〇家作戦会議」が無料でダウンロードできるようになっている。2016年作成・公開のものなので、新型コロナなどここ数年の内容を含んだものではないが、夫婦円満や家庭の幸せを思うスタンスに変わりはないので試してみて欲しい。
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■家族で子育てのツボ■

・完璧を目指さない

家事・育児は細かい作業の積み重ねであり常に100点満点は難しいため、80点で満足するという腹八分目の心の余裕を持とう。

・感謝を伝える

家事・育児はルーティン化して「できて当然」と思われがちだが、どんな小さなことにも「ありがとう」と感謝の気持ちを言葉で伝えることが、30年40年後の夫婦のQOL(生活の質)を保つ上で重要。

「愛の反対は憎しみではなく無関心である」という言葉があるように、感謝の言葉がないと無関心につながり、夫婦関係が冷え込む危険性がある。小さなことにも誠実に感謝を伝えることが大切。


次回は「子ども達を支えていくということ」というテーマで、日本スクールソーシャルワーク協会会長の入海英里子さんにお話を伺います。
25年度 第8回親子学級「子ども達を支えていくということ」[2025年10月31日(Fri)]
今回は、日本スクールソーシャルワーク協会会長の入海英里子さんからお話を伺いました。

■スクールソーシャルワークとは■

スクールソーシャルワークの仕事は、普段の暮らしを幸せにする=普暮幸(ふくし)。

それは、地域で暮らす子どもたちが幸せに暮らせる【環境】を整えることで「愛情サポートネットワーク」と呼んでいる。

子どもたちの「普段の暮らしを幸せにする」ために必要不可欠な3つの要素は、家庭・地域・学校。スクールソーシャルワークの仕事は、支援の必要な子どもに対してこの3つの環境を整えてあげること。


■地域の中に安心できる居場所を作る■

学校の先生から「学校にカラーリングした髪で来ることをやめさせて欲しい」と頼まれたことがあるが、

「私にできることは、◎◎ちゃんが25歳くらいになったときに他人を傷つけず、そして◎◎ちゃん自身が安全に生活を送れるような環境を、今から時間をかけてじっくり整えてあげることです。」
と答えた。

あくまでもソーシャルワーカーの役目は【指導】ではなく【子どもが安心して過ごせる環境を整える】こと。

反社会的行動をしたり自傷行為をする子どもたちは、生育期に親(家庭)や周囲からひどい仕打ちを受けたり、ネグレクトを受けたりしている子どもが多い。愛情や「自分は必要とされている」という自己肯定感が足りない。

そんな子どもたちに愛情を与え、存在意義を認めてくれる人たちが地域にいる。子どもたちと支援してくれる地域の人々を繋ぎ合わせ、地域の中に安心できる居場所を作ってあげることが大事。
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■【在る(ある)】と【する】のちがい■

【在る】
生まれてきてくれてありがとう、存在そのもの・命そのものが大切と思う気持ち。
「在る」を認めて保証することが自己肯定感につながる。

【する】
自分から進んで挨拶「する」・勉強が「できる」などの行動を褒めること。
「する」を認めることで自己効力感につながるが、まずは土台となる「在る」を認めて保証することが大事。

家庭とは「在る」を保障するスペシャルな場所。「生まれてきてくれてありがとう!あなたがとても大事!」と伝えることができる場所。存在そのものを認めてあげられる家庭は「在る」を保証するスペシャルな場所。
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■子育ての中で意識して欲しいこと■

@3つの大=「好き」+「事」+「丈夫」を子どもに毎日伝えること

A幸せの形を決めつけないこと

B教育熱心ではなく「養育熱心」になること


私たち母親は神ではなく天使でもない。疲れている時、イライラしている時ほど、子どもに強く当たったり手を上げてしまいそうになるが、強く言い過ぎてしまった後には必ず「さっきはごめんね。ママはあなたのこと大好きだよ。」と伝えること。そして他人と比較せず「あなたは大丈夫」と言い続ければ、いつか「大丈夫」な子になる。


■成長を妨げる関わり■

否定・比較・暴力的コミュニケーションは成長を妨げる。優しい子に育ってほしければ、優しく接する。

「体感」→「体得」→「体現」


■「理想の子ども」と「聖なるあきらめ」■

「理想の子ども像」があると、つい「ちゃんと〇〇しなさい」「早く〇〇しなさい」と口出ししがち。子どもは自分の化身ではないし、親の思い通りにも育たない。自分の理想を子どもに押し付けず、

ぴかぴか(新しい)聖なるあきらめぴかぴか(新しい)を意識する。


■遊びを保証してあげよう■

遊びは「在る」を保証する。泥遊びで快・不快を感じたり、五感を使って遊ぶことが大事。自然のものは、パターンがないので延々と遊ぶことができる。

子どもはAKUである(プレイリーダー天野秀昭さんの言葉)

A:あぶない
K:きたない
U:うるさい


子どもは危ない、きたない、うるさいものである。
大人はキレイにしよう・危なくない所を通らせよう・うるさくしないようにしようとしてしまう。
けれど、小さい頃にきっちりAKUを発揮出来たら自然と発散できる人間になるので、世の中を楽しめる人間になれる。小さい頃から習い事漬けで勉強ばかりしていたら、世の中楽しくない。世の中が楽しいと信じる力が身に付かない。

子どもの成長=AKUを保証してあげよう。 子ども自身が歩んでゆく道を保証、親が勝手にレールをひかない。子ども自身が切りひらいていく。


■大人が幸せであること■

大人が幸せである姿を見せることによって、子どもは自分自身が幸せになることに安心感を持つことができる。家庭や学校・地域の大人の幸せは、子どもの幸せに直結している。

<子どもたちからおとなへのメッセージ>
まず、おとなが幸せにいてください。
おとなが幸せじゃないのに子どもだけ幸せにはなれません。
おとなが幸せでないと、子どもに虐待とか体罰とかが起きます。
条例に"子どもは愛情と理解をもって育まれる"とありますが、
まず、家庭や学校、地域の中で、おとなが幸せでいてほしいのです。
子どもはそういう中で、安心して生きることができます。
子どもの権利条例子ども委員会のまとめ



次回は「保育室の様子を知る」というテーマで、別室保育の子ども達の様子を撮影したビデオを保育者の解説付きで鑑賞します。