
23年度 第11回親子学級「地域で子育てをすること」[2023年11月26日(Sun)]
「地域で子育てをすること」
今回は、認定NPO法人フリースペースたまりば理事長 西野博之さんにお話を伺いました。
<子ども達の現状>
小学校では59人に1人が不登校、中学校では17人に1人が不登校といわれている。
不登校の原因の一つでもあるいじめが義務教育9年間で一番多い学年は小学2年生。次にいじめが多いのは小学3年生、次は小学1年生。
ユニセフが発表した先進38カ国の子どもの幸福度調査で日本の子どもの精神的幸福度はビリから2番目。自分に満足できない自己肯定感の低い子ども達が多い。
子どもに失敗させたらかわいそうという大人の不安
↓
読み書き・運動・計算・・・小学校で学ぶ内容を先回りしてなんでもできるようにさせる
↓
親心ではあるが、スタートさえうまく切れば順調に進むのか?不登校・引きこもり・自ら命を絶つ子が増えているのはどうしてか?
<子どもは失敗から育つ>
安心して失敗できる環境がないと、ケガや失敗を恐れて『挑戦しない子』が増えてしまう。
子どもは失敗の体験を通じて振り返り、同じ失敗を繰り返さないためにどうしたらいいかを自ら学び、悔しい気持ちを自分で受け止め、そこからしなやかに自分で立ち上がる力を手に入れてイキイキと育っていく。
できるだけ失敗しないように、怪我させないように、悲しい思いさせないようにと先回りしていては、子どもが全然育たない。悲しさ・くやしさ・ジタバタ大泣きして乗り越える力が育った時に初めて人間は成長する。
<自分の価値観を疑ってみる>
しつけのために叩いてしまうと、他人を叩く子・自分自身を傷つける子になる。手を出しそうになる時は『なんで私こんなに怒ってるんだろう、許せないと思うのはなんでだろう』と自分の考え・価値観を疑ってみるといい。
<親だって失敗していい!>
『完璧な正しい親』なんて頑張らなくていい。子どもが5歳なら親としての年齢も5歳。子どもが失敗していいように、親だって失敗していい。
正しい親として頑張りすぎるのではなく、ずっこけてるくらいがいい。「もう私ダメだね。またまた失敗しちゃった。」と親が失敗する姿を子どもに見せれば、子どもも失敗を恐れなくなる。
ゆる親のすすめ〜ママ&パパも一年生〜
<喰う・寝る・出す>
食べること・眠ること・うんちを出せているか、親にできることはこれだけ。それ以外は気にしない!と腹をくくれれば最強。
引きこもりの子に苦しんでた親御さんが「あ、眠れてるみたい。トイレもできてる。食べてるね、じゃぁうちの子大丈夫だ!」と思えた途端に、引きこもっていた子が外に動き出したこともある。
<『だいじょうぶ』の種を蒔く>
子どもの好奇心の目を摘まず、その子が集中していることをやらせてあげたらいい。自分の時間を自由に使わせてあげて、自分のことは自分で決めさせてあげる。
子どもの力を信じて、子どもが自ら伸びていこうとすることの邪魔をしない。子どもの良いところを探して肯定的に見てあげる。『だいじょうぶ』の種を蒔く。
子どもは安心できる居場所の中で『だいじょうぶ』に包まれると、 自然と欲が湧いて、自分の頭で考え、自分の足で歩き出す。
<お互いで他人の子どもを育て合う>
「うちの子は〇歳なのにまだこれができない!」と自分の子に厳しくても、他人の子には「〇歳でしょ、いいんじゃないの」と優しくなれるもの。
他人の子どもをお互いで育て合うと気づきもあるし、優しくもなれる。地域みんなで一緒になって、連絡取り合える人たちとの間で育て合えばいい。
子育ては自己責任・全部親の責任だ・この子をなんとかしなきゃ、なんて思わない方がいい。自立とは『一人で何でもできること』ではない。『困ったときに助けてと言って適度に人に頼ること』が自立には大切。
「生まれてくれてありがとう。いてくれて幸せだよ。」という想いを子どもに届けられたら何の心配もない。
でも、これが自分で届けられない時は、仲間の誰かが親に代わって『おばちゃんはあなたが好きだな』と伝えてあげればいい。
<子どもたちからおとなへのメッセージ>
まず、おとなが幸せにいてください。
おとなが幸せじゃないのに子どもだけ幸せにはなれません。
おとなが幸せでないと、子どもに虐待とか体罰とかが起きます。
条例に"子どもは愛情と理解をもって育まれる"とありますが、まず、家庭や学校、地域の中で、おとなが幸せでいてほしいのです。
子どもはそういう中で、安心して生きることができます。
子どもの権利条例子ども委員会のまとめより
今回は、認定NPO法人フリースペースたまりば理事長 西野博之さんにお話を伺いました。
<子ども達の現状>
小学校では59人に1人が不登校、中学校では17人に1人が不登校といわれている。
不登校の原因の一つでもあるいじめが義務教育9年間で一番多い学年は小学2年生。次にいじめが多いのは小学3年生、次は小学1年生。
ユニセフが発表した先進38カ国の子どもの幸福度調査で日本の子どもの精神的幸福度はビリから2番目。自分に満足できない自己肯定感の低い子ども達が多い。
子どもに失敗させたらかわいそうという大人の不安
↓
読み書き・運動・計算・・・小学校で学ぶ内容を先回りしてなんでもできるようにさせる
↓
親心ではあるが、スタートさえうまく切れば順調に進むのか?不登校・引きこもり・自ら命を絶つ子が増えているのはどうしてか?
<子どもは失敗から育つ>
安心して失敗できる環境がないと、ケガや失敗を恐れて『挑戦しない子』が増えてしまう。
子どもは失敗の体験を通じて振り返り、同じ失敗を繰り返さないためにどうしたらいいかを自ら学び、悔しい気持ちを自分で受け止め、そこからしなやかに自分で立ち上がる力を手に入れてイキイキと育っていく。
できるだけ失敗しないように、怪我させないように、悲しい思いさせないようにと先回りしていては、子どもが全然育たない。悲しさ・くやしさ・ジタバタ大泣きして乗り越える力が育った時に初めて人間は成長する。
<自分の価値観を疑ってみる>
しつけのために叩いてしまうと、他人を叩く子・自分自身を傷つける子になる。手を出しそうになる時は『なんで私こんなに怒ってるんだろう、許せないと思うのはなんでだろう』と自分の考え・価値観を疑ってみるといい。
<親だって失敗していい!>
『完璧な正しい親』なんて頑張らなくていい。子どもが5歳なら親としての年齢も5歳。子どもが失敗していいように、親だって失敗していい。
正しい親として頑張りすぎるのではなく、ずっこけてるくらいがいい。「もう私ダメだね。またまた失敗しちゃった。」と親が失敗する姿を子どもに見せれば、子どもも失敗を恐れなくなる。
ゆる親のすすめ〜ママ&パパも一年生〜
<喰う・寝る・出す>
食べること・眠ること・うんちを出せているか、親にできることはこれだけ。それ以外は気にしない!と腹をくくれれば最強。
引きこもりの子に苦しんでた親御さんが「あ、眠れてるみたい。トイレもできてる。食べてるね、じゃぁうちの子大丈夫だ!」と思えた途端に、引きこもっていた子が外に動き出したこともある。
<『だいじょうぶ』の種を蒔く>
子どもの好奇心の目を摘まず、その子が集中していることをやらせてあげたらいい。自分の時間を自由に使わせてあげて、自分のことは自分で決めさせてあげる。
子どもの力を信じて、子どもが自ら伸びていこうとすることの邪魔をしない。子どもの良いところを探して肯定的に見てあげる。『だいじょうぶ』の種を蒔く。
子どもは安心できる居場所の中で『だいじょうぶ』に包まれると、 自然と欲が湧いて、自分の頭で考え、自分の足で歩き出す。
<お互いで他人の子どもを育て合う>
「うちの子は〇歳なのにまだこれができない!」と自分の子に厳しくても、他人の子には「〇歳でしょ、いいんじゃないの」と優しくなれるもの。
他人の子どもをお互いで育て合うと気づきもあるし、優しくもなれる。地域みんなで一緒になって、連絡取り合える人たちとの間で育て合えばいい。
子育ては自己責任・全部親の責任だ・この子をなんとかしなきゃ、なんて思わない方がいい。自立とは『一人で何でもできること』ではない。『困ったときに助けてと言って適度に人に頼ること』が自立には大切。
「生まれてくれてありがとう。いてくれて幸せだよ。」という想いを子どもに届けられたら何の心配もない。
でも、これが自分で届けられない時は、仲間の誰かが親に代わって『おばちゃんはあなたが好きだな』と伝えてあげればいい。
<子どもたちからおとなへのメッセージ>
まず、おとなが幸せにいてください。
おとなが幸せじゃないのに子どもだけ幸せにはなれません。
おとなが幸せでないと、子どもに虐待とか体罰とかが起きます。
条例に"子どもは愛情と理解をもって育まれる"とありますが、まず、家庭や学校、地域の中で、おとなが幸せでいてほしいのです。
子どもはそういう中で、安心して生きることができます。
子どもの権利条例子ども委員会のまとめより