
13年度 第5回親子学級[2013年10月03日(Thu)]
2013年度 第5回親子学級
『 子ども時代の遊び体験談! 』
『 子ども達の様子(保育室ビデオ) 』
自主保育B.B.だん所属の足立直里さんから「子ども時代の遊び体験談!」というテーマでお話を伺いました。
【自己紹介】
10年ほど前に親子学級を受講。当時知り合いが居なかったので孤独で、子どもを「かわいい」と言っていつも声を掛けてくれる大家さんの存在がとても救いになった。
カンガルーねっとに入ってからは、ママも子どももそれぞれ異年齢の中で刺激を受けた。自主保育をしているママに出会い、その人が学生時代みたいにキラキラ輝いているように見えた。自主保育仲間では内気で気持ちを出せないママもいて、大人も子どもも色々な人がいるけど、それでいいんだなぁと思っている。
【スライド上映より】
泥遊び
子どもにとって一番身近な自然、どろんこ。手・足の先からぐちょぐちょした感覚を味わう。大人はつい先を考えて止めたくなるけれど、子どもは「やりたいことを今やってみる」砂を足にかけつづけ「目的もなく、ただやり続ける」
水遊び
蛇口から落ちてくる水を掴もうとしたり、雨上がりの水たまりに入っていく。
遊具がなくても楽しく遊ぶ
神社の階段脇にある石の坂道を滑り台に見立てて滑ったり、段ボールに入って遊んだり、台風後の漂着物で遊ぶ。
黙々と遊ぶ
二人で言葉もなく泥をこねる。みんなで黙々と落ち葉をただただ集める。
雨の日も雪の日も遊ぶ
どしゃ降りの雨の中、わざわざ濡れに行ったり傘で基地を作る。手を真っ赤にして雪でお寿司を作ったり、どんな天気も「遊び」になる。
挑戦する
木から飛び降りる時も「やってみようと自分で決めて、タイミングを計って自分の力でやってみる」うまくできた喜びも、できなかった悔しさも、全部自分で受け止める。昨日まで登れなかったタワーを、自分の限界を、自分の力で越えていく。
ケンカ
つかみかかって大げんか。「とめなくちゃ」「もう少し見守ろうか」・・大人も葛藤する。ケンカと仲直りを繰り返しながら、子ども同士の距離が兄弟のように近づいていく。
ひとりの時間
大人はつい「お友達と仲良く遊ぶこと」を求めてしまうけど、子どもにとって一人遊びは豊かな時間。自分のペースで、やりたいことを飽きるまでひたすらやる。そして静かに自分を取り戻す。
親子じゃないから
親じゃないから甘えることができるときもある。自分の子じゃないから、優しくできることもある。みんなの子どもをみんなで育てる。子どもを見守る温かい目がいっぱいある。
大人も楽しい
自主保育って子どものためだと思うかも知れないけど、本当は大人の方が楽しんでいるかも。
スライドを見た後は、受講生や企画委員からの質問に応えていただきました。
【質疑応答】
Q:幼稚園で勉強をしないと学校で困らないかと前週話題にあがったが、どうか
A:勉強は学校で一から教えてくれるから大丈夫。それよりも自分の気持ちを表現したり、心の根っこを育てることの方が大事だと思う。とは言え、勉強をやらせるべきだったかなと思うこともあったが、本人にやる気が無いとダメ。
Q:泥んこするのは良いが、着ている服によって止めたり親の都合で止めても良いのか
A:兄弟のスケジュール等によってこちらの都合を強いたり、親の都合で止める場合はもちろんあるが、自主保育の活動中に充分思い切りやらせてあげているという想いがあるので、こちらの都合もきいてもらおうと思う。
Q:夢パークみたいな場所だと何をしても人目が気にならないが、普通の公園だとうるさい・汚い・危ないなどなど人目が気になる。活動中は何か言われたりしないのか
A:個人で遊ぶよりも集団の方が目についてしまうので、言われることはある。どんなこともどんな場合も、その都度「ここまではいいけど、これ以上はやめよう」とかみんなで考えて対応している。
Q:怪我についてはどうか
A:自主保育だからということではなく幼稚園に行っても怪我はする。怪我した現場を目の当たりにするか否かの違いだけ。ただし子どもが自分の力で行動した分には大した怪我にはならない。大人が手を貸してしまった時の方が危ない。
Q:当番制で子どもを見るというのは負担ではないか
A:自分の子どもを自分だけで見なくて済む。親子二人きりではケンカしても子どもがひとりぼっちになってしまうけど、みんながいてくれると誰かが間に入ってくれる。自分一人きりで「どうにかしなきゃ」と思うより良い。
講義後半は児童室にいる子ども達の様子を映したビデオを観て、保育者の田浪由紀子さんにお話しを伺いました。
「お友達と遊んでいましたか?」と聞かれることが多いが、3歳でも並行遊びをしていれば充分で一緒に遊ばないことは普通。一緒に遊ぶことよりもまずは「一人で遊ぶことを見つける」ということが大切。
人の物を取ったり取られたりがあるが、取られたとしても気持を消化する力が子どもにはあるので、取る・取られるというやり取りは見守っている。大人の判断だけで何でも止めることはないんじゃないか。
【質疑応答】
Q:児童室で他の子がトイレに行くのを見て自分の子どもはどう反応しているか
A:誰かがやっているのを見ては(出ないけれど)トイレに行く。興味は持っている。
Q:物にあたることがあるがどうしたらいいか
A:児童室ではそういう姿がまだ見られない。物を投げたりして物にあたっている時は、代わりに投げるボールを渡してあげたり、ぎゅっと抱きしめてあげたりしてはどうか。投げる行為をやめさせるだけではなく、他の物に代えたり、気持ちにより添うといいのではないか。
Q:おもちゃへの執着がすごい。他のことやり合っても勝ってしまう。やられてしまえば少しは学ぶこともできるはずだが
A:いつまでも勝ち続けることは無い。集団に入ったらやられてしまうだろう。→「だけど上の子にはヘラヘラするんです・・」→それも子どもにとって大切な処世術。
学級第4回の保育室だより(子ども達の名前はすべて仮名です)
『 子ども時代の遊び体験談! 』
『 子ども達の様子(保育室ビデオ) 』
自主保育B.B.だん所属の足立直里さんから「子ども時代の遊び体験談!」というテーマでお話を伺いました。
【自己紹介】
10年ほど前に親子学級を受講。当時知り合いが居なかったので孤独で、子どもを「かわいい」と言っていつも声を掛けてくれる大家さんの存在がとても救いになった。
カンガルーねっとに入ってからは、ママも子どももそれぞれ異年齢の中で刺激を受けた。自主保育をしているママに出会い、その人が学生時代みたいにキラキラ輝いているように見えた。自主保育仲間では内気で気持ちを出せないママもいて、大人も子どもも色々な人がいるけど、それでいいんだなぁと思っている。
【スライド上映より】
泥遊び
子どもにとって一番身近な自然、どろんこ。手・足の先からぐちょぐちょした感覚を味わう。大人はつい先を考えて止めたくなるけれど、子どもは「やりたいことを今やってみる」砂を足にかけつづけ「目的もなく、ただやり続ける」
水遊び
蛇口から落ちてくる水を掴もうとしたり、雨上がりの水たまりに入っていく。
遊具がなくても楽しく遊ぶ
神社の階段脇にある石の坂道を滑り台に見立てて滑ったり、段ボールに入って遊んだり、台風後の漂着物で遊ぶ。
黙々と遊ぶ
二人で言葉もなく泥をこねる。みんなで黙々と落ち葉をただただ集める。
雨の日も雪の日も遊ぶ
どしゃ降りの雨の中、わざわざ濡れに行ったり傘で基地を作る。手を真っ赤にして雪でお寿司を作ったり、どんな天気も「遊び」になる。
挑戦する
木から飛び降りる時も「やってみようと自分で決めて、タイミングを計って自分の力でやってみる」うまくできた喜びも、できなかった悔しさも、全部自分で受け止める。昨日まで登れなかったタワーを、自分の限界を、自分の力で越えていく。
ケンカ
つかみかかって大げんか。「とめなくちゃ」「もう少し見守ろうか」・・大人も葛藤する。ケンカと仲直りを繰り返しながら、子ども同士の距離が兄弟のように近づいていく。
ひとりの時間
大人はつい「お友達と仲良く遊ぶこと」を求めてしまうけど、子どもにとって一人遊びは豊かな時間。自分のペースで、やりたいことを飽きるまでひたすらやる。そして静かに自分を取り戻す。
親子じゃないから
親じゃないから甘えることができるときもある。自分の子じゃないから、優しくできることもある。みんなの子どもをみんなで育てる。子どもを見守る温かい目がいっぱいある。
大人も楽しい
自主保育って子どものためだと思うかも知れないけど、本当は大人の方が楽しんでいるかも。
スライドを見た後は、受講生や企画委員からの質問に応えていただきました。
【質疑応答】
Q:幼稚園で勉強をしないと学校で困らないかと前週話題にあがったが、どうか
A:勉強は学校で一から教えてくれるから大丈夫。それよりも自分の気持ちを表現したり、心の根っこを育てることの方が大事だと思う。とは言え、勉強をやらせるべきだったかなと思うこともあったが、本人にやる気が無いとダメ。
Q:泥んこするのは良いが、着ている服によって止めたり親の都合で止めても良いのか
A:兄弟のスケジュール等によってこちらの都合を強いたり、親の都合で止める場合はもちろんあるが、自主保育の活動中に充分思い切りやらせてあげているという想いがあるので、こちらの都合もきいてもらおうと思う。
Q:夢パークみたいな場所だと何をしても人目が気にならないが、普通の公園だとうるさい・汚い・危ないなどなど人目が気になる。活動中は何か言われたりしないのか
A:個人で遊ぶよりも集団の方が目についてしまうので、言われることはある。どんなこともどんな場合も、その都度「ここまではいいけど、これ以上はやめよう」とかみんなで考えて対応している。
Q:怪我についてはどうか
A:自主保育だからということではなく幼稚園に行っても怪我はする。怪我した現場を目の当たりにするか否かの違いだけ。ただし子どもが自分の力で行動した分には大した怪我にはならない。大人が手を貸してしまった時の方が危ない。
Q:当番制で子どもを見るというのは負担ではないか
A:自分の子どもを自分だけで見なくて済む。親子二人きりではケンカしても子どもがひとりぼっちになってしまうけど、みんながいてくれると誰かが間に入ってくれる。自分一人きりで「どうにかしなきゃ」と思うより良い。
講義後半は児童室にいる子ども達の様子を映したビデオを観て、保育者の田浪由紀子さんにお話しを伺いました。
「お友達と遊んでいましたか?」と聞かれることが多いが、3歳でも並行遊びをしていれば充分で一緒に遊ばないことは普通。一緒に遊ぶことよりもまずは「一人で遊ぶことを見つける」ということが大切。
人の物を取ったり取られたりがあるが、取られたとしても気持を消化する力が子どもにはあるので、取る・取られるというやり取りは見守っている。大人の判断だけで何でも止めることはないんじゃないか。
【質疑応答】
Q:児童室で他の子がトイレに行くのを見て自分の子どもはどう反応しているか
A:誰かがやっているのを見ては(出ないけれど)トイレに行く。興味は持っている。
Q:物にあたることがあるがどうしたらいいか
A:児童室ではそういう姿がまだ見られない。物を投げたりして物にあたっている時は、代わりに投げるボールを渡してあげたり、ぎゅっと抱きしめてあげたりしてはどうか。投げる行為をやめさせるだけではなく、他の物に代えたり、気持ちにより添うといいのではないか。
Q:おもちゃへの執着がすごい。他のことやり合っても勝ってしまう。やられてしまえば少しは学ぶこともできるはずだが
A:いつまでも勝ち続けることは無い。集団に入ったらやられてしまうだろう。→「だけど上の子にはヘラヘラするんです・・」→それも子どもにとって大切な処世術。

次回は、帝京大学教授の杉本真理子先生から「子どもの発達に遊びが大切なワケ」というテーマでお話を伺います。

今回の講義に関係する以前の講義をまとめています。
興味のある方はリンク先の記事も読んでみてください。
子どもの心と体が育つために大切なこと


子どもは外にいるだけで遊べちゃうんですね。うちの子どもはあまり外に出たがらないんだけど

