
24年度 第12回親子学級「地域で子育てするということ」後編[2024年12月15日(Sun)]
地域で子育てするということ〜後編〜
地域で子育てするということ〜前編〜に続き、自主保育B.B.だん 大西由紀野さん と、元・川崎市子ども夢パーク プレーワーカー 石原遼さん にお話を伺いました。
「地域で子育てする視点」
元・川崎市子ども夢パークプレーワーカー 石原遼さんのお話
■「遊び」とは?
自分の内側から湧き上がる「やりたい!」という気持ちを行動に移すこと。
自分自身が「やってみたい!」と思うことを表現できる場所がプレーパーク。
■公園とプレーパークの違い
公園:安心・安全第一に製造された遊具 禁止事項が多い
プレーパーク:リスクを少しだけ残し、ハザードを取り除くように考慮した手作りの遊具で、公園にあるような禁止事項をなるべく少なくしている
※リスク=子どもの目にみえる、子どもが自分で感じられる危険
※ハザード=子どもの目には見えない、子どもが自分では感じられない危険
■子ども夢パークの看板「大人のみなさんへ」に込められた想い
子どもは、たくさんのことに好奇心を持ちチャレンジします。ここでは、子どもたちの『やってみたい』という気持ちを大切にしたいと考えています。そのために、プレーパークでは遊びを制限するような禁止事項をできるかぎりつくらないことで、子どもたちが自分で決めたり、判断できるようにしています。
自然素材や廃材、道具、工具を使って、子どもたちの発想で遊べるような場づくりをしています。
遊びの中では、小さなケガをすることもありますが、子どもはその経験を通して危険から身を守る力を身につけていきます。私たちスタッフは日常点検を欠かさずに行っていますが気になることがありましたら教えてください
みんなで一緒にたのしい遊び場をつくっていきましょう
■遊びの力ってすごい
1番人気のウォータースライダー、ホースの水遊び、泥遊び、自転車のタイヤのゴムを並べてけんけんぱしていたり、のこぎり等の工具を使って工作をしたり、焚き火おこしなど、子どもたちは生き生きとした表情で遊んでいる。
■外遊びは何歳から?
何歳から外遊びをしますか?とよく質問されるが何歳からでも大丈夫。赤ちゃんだって日の温かさを感じたり、他の子が遊んでる様子を見てるだけで十分。ハイハイの子は手で土の感触を味わってみてもいい。

後半は座談会と題して、参加者の質問にたくさん答えていただきました。
Q:10月に夢パークに行った。水が冷たかったが、水遊びが大好きなので遊ばせたら風邪を引いた。風邪ひくことを覚悟して遊ばせるべきなのか悩む。
A:自主保育を始めたばかりの時、11月頃に夢パークで自主保育の子どもたちが大きな穴を掘って水を貯めて「露天風呂できたぞー」と言ってパンツ1枚でみんなが水に入っているのを見て驚いたことがある。そこに居たお母さん曰く「風邪をひく子はいるけど、自分で率先して遊んだ子はそんなに風邪ひかない。誘われて参加した子は風邪をひく。本当にその子がやりたくてやっているかどうかだけ見て、無理やり連れている子はいないかを確認している。」
自分の体温調節の関係で風邪を引いた場合は、頑張って治すことで次は絶対強くなるって信じていればいい。そして、子どもが完全に冷え切ったときになるべく早く温めてあげるために、焚火や暖があるある部屋に行くとか、カイロを年中持ち歩くとかして準備をする。あとは覚悟次第。
Q:おもちゃや遊具の順番など他の親御さんとの関わり方に悩む。
A:まずは様子を見て子どもの気持ちを伝える。どんなに小さな子でも「今はあの子が使っているから、今はダメだよ」と説明する。大きい子なら「今それまだ使っていたいよね」と相手の子どもに対しても話しかけることができるといい。
Q:夢パークに一人で子どもを連れて行ったときにどうやって遊びを広げていったらいいか。
A:プレーパークに来たからといって「外遊びしなくちゃいけない」と思わないで欲しい。無理にさせると子どもの気持ちがわからなくなってしまうので、子どもと一緒に散歩するだけでも、スタッフと話すとかでもいい。
自主保育で外にいるときも、折り紙をしたり別の子を見たりするだけの子もいる。その子がどんな遊びに興味を持つか・その時期に何を吸収したいかは子どもによって違う。
Q:例えば上の子に何かあった時、下の子を見ていてもらいたいと思っても気軽に頼める相手がいない。両親・保育園の一時預かりしか預け先が無いことが不安。
A:自分の場合は双子を妊娠中に3ヶ月位動けなかったけれど、自主保育の仲間が毎日子どもを迎えに来て遊びに連れて行ってくれたり、掃除機をかけたりしてくれた。お友達に素直に預けてもいいか相談するのもいいと思う。(その他にも、幼児クラブや離乳食教室など、出会ったママ仲間でつながって何かあったら頼れる場所を持っている受講生もいました♪)