
21年度 第7回親子学級[2021年11月06日(Sat)]
『 「境界線をもつ」ってどんなこと? 』
10月21日の学級7回は、企画委員の牧野文さんに講師として話をしてもらいました
牧野さんは公認心理士・臨床心理士として、小学生から高校生の親子を対象とした教育相談室の相談員、スクールカウンセラーとして11年勤務。2019年の宮前親子学級を受講して、そこから企画委員としておひさまに参加しています。
■境界線とは
境界線は、自分と他者を区別する意識的なライン
適切な境界線とは・・
誰かに振り回されない(自己決定・自己選択ができる)
↓
結果は自分で責任を負う
↓
相手の結果には責任を負わない(相手の決定選択を尊重する)
↓
お互いを尊重して良い関係を築くことができる!!
不適切な境界線とは・・
迎合的な人、回避的な人、支配的な人、無反応な人
迎合的な人と支配的な人の組み合わせ→DV などの問題になることも
■イヤイヤ期が境界線を作る?!

『イヤ!』『ぼくの!』『わたしの!』=怒り、所有権の主張
↓
親が「嫌だなぁ」「困るなぁ」と感じる子どもの言動は、子どもが自分の世界(境界線)を守るためのもの!
■境界線が育つ5つの段階
@自分の気持ちに気付く
子どもの言動の裏にある本当の気持ちを言葉で伝え返してあげる。
例)遊びを止めて帰ろうとしたら「ママきらい」と叩いてきた場合・・・『それぐらい遊びたかったんだね』と子どもの感情を言語化してあげる
A安心してNO!と言える
自分がイヤだと感じた時の「NO!」=成長した時に自分のことを自分で守る力になる
親と違う意見を言っても良いことを学ぶ練習
B自己決定・自己選択
子どもが自分で考えて決定できるようにする
しつけは自律性が大事!ダブルバインドにならないように注意する
【自律性を育てるしつけ】
「すぐにできるようにならなくてもいい」「ちゃんとできるようになるまでいつまでも待っていてあげるから」「できるようになるから心配いらない、いつからできるかは自分で決めればいい」こういったメッセージ、気持ちを伝えながら、大切なことを繰り返し教えていくこと(佐々木正美「子どもの心がみえてくる エリクソンに学ぶ」より)
【ダブルバインドとは】
無意識に子どもを脅して親の言うことを聞かせようとすること
例えば「帰らないならママ先に帰っちゃうからね!」「片づけないならオモチャ捨てちゃうよ!」など。
【ダブルバインドの危険性】
相手を脅すコミュニケーションを学んでしまう、親を信用しなくなる、自己主張できなくなる、自分で考えることをやめてしまう、自己肯定感の低下
子はたくさんされたことを学ぶ→20才まで修正できるから、今からでも大丈夫!もし自分の言葉がダブルバインドになってしまった場合は言い直せばいい!
C相手のNO!を受け入れる
D自分の選択に責任を持つ
自分の決定・選択・NO!をたくさん受け入れてもらうと相手のNO!も受け入れやすくなる。相手のNO!を受け入れると、自分のことは自分で責任を持てるようになる。
親が子どもを手助けし過ぎていると、子どもは自分で考えて選択できなくなる。成長してから自分に何か問題が起きた場合も、誰かが自分の面倒を見てくれるのが当たり前と思うようになる。
■夫婦関係は境界線の混乱が起きやすい!
・自分の感情「私は〇〇だと感じた」を自分で認識できている?
・黙って怒らず、自分の気持ち&その理由を、相手に伝えている?
・自分の願いを満たすのは自分、満たせなかった時に調整するのも自分。それを相手に求めてない?
・自分ができる上限を相手に伝えないまま「これだけやっているのに!」と怒ってない?

「何に」怒ったのか
「何が」嫌だったのか
「どうして」嫌だったのか
↓
大元の気持ちに気付く
■境界線を守る鍵は自己肯定感!
自己肯定感を高めるためには・・・
相手と自分どちらも無条件に尊重する
・相手にも何か事情があるんだろうな・・・
・良いところ/悪いところ色々あるけど、私はこれでいいよね♪
相手を変えようとしない
・変えようとするほどに相手は心を閉じてしまう
・人が変わるのにはタイミングがある
私を主語にして気持ちを伝える

・「あなた」が主語の場合、それは「わたしの気持ち」ではない
・「あなた」が主語だと決めつけが生じてくる
自分が判断した評価を押し付けない
自分と相手の領域をはっきりさせる
自分はダメだと責めない
育児は本当に大変なこと。今自分ができることをすれば良いし、ネガティブな気持ちを持ってもいい。(子どもにネガティブな気持ちをぶつけるのは注意)
「べき」より「したい」を大切にする
「べき」は他人の目を気にしている思考→鬱に繋がることも!

セルフケアも大切に
次回は・・・『みんなで見守ろう〜外遊び〜1歩離れてみてみよう』というテーマで公園に出て外遊びをします
わくわくのつぶやき
今回の境界線は、自分の事をとても考えさせられる内容でした
親子って、(特に乳幼児期)境界線が曖昧になってしまうことが多いと思います。だからこそ、必要以上に怒ってしまったり、イライラしてしまったり…本当に育児って、簡単では無いです
境界線作りの一歩は、まずは自分を認めてあげる事なんだと思いました。
『毎週親子学級に参加していること』=子どもの事を理解しようとしていること、大切にしようとしていること、と思うと、それだけで「うわぁ、私頑張ってる…みんなも頑張ってるよね…」と涙が出る思いでした
10月21日の学級7回は、企画委員の牧野文さんに講師として話をしてもらいました

牧野さんは公認心理士・臨床心理士として、小学生から高校生の親子を対象とした教育相談室の相談員、スクールカウンセラーとして11年勤務。2019年の宮前親子学級を受講して、そこから企画委員としておひさまに参加しています。
■境界線とは
境界線は、自分と他者を区別する意識的なライン

誰かに振り回されない(自己決定・自己選択ができる)
↓
結果は自分で責任を負う
↓
相手の結果には責任を負わない(相手の決定選択を尊重する)
↓
お互いを尊重して良い関係を築くことができる!!

迎合的な人、回避的な人、支配的な人、無反応な人
迎合的な人と支配的な人の組み合わせ→DV などの問題になることも
■イヤイヤ期が境界線を作る?!

『イヤ!』『ぼくの!』『わたしの!』=怒り、所有権の主張
↓
親が「嫌だなぁ」「困るなぁ」と感じる子どもの言動は、子どもが自分の世界(境界線)を守るためのもの!
■境界線が育つ5つの段階
@自分の気持ちに気付く
子どもの言動の裏にある本当の気持ちを言葉で伝え返してあげる。
例)遊びを止めて帰ろうとしたら「ママきらい」と叩いてきた場合・・・『それぐらい遊びたかったんだね』と子どもの感情を言語化してあげる
A安心してNO!と言える
自分がイヤだと感じた時の「NO!」=成長した時に自分のことを自分で守る力になる
親と違う意見を言っても良いことを学ぶ練習
B自己決定・自己選択
子どもが自分で考えて決定できるようにする
しつけは自律性が大事!ダブルバインドにならないように注意する
【自律性を育てるしつけ】
「すぐにできるようにならなくてもいい」「ちゃんとできるようになるまでいつまでも待っていてあげるから」「できるようになるから心配いらない、いつからできるかは自分で決めればいい」こういったメッセージ、気持ちを伝えながら、大切なことを繰り返し教えていくこと(佐々木正美「子どもの心がみえてくる エリクソンに学ぶ」より)
【ダブルバインドとは】
無意識に子どもを脅して親の言うことを聞かせようとすること
例えば「帰らないならママ先に帰っちゃうからね!」「片づけないならオモチャ捨てちゃうよ!」など。
【ダブルバインドの危険性】
相手を脅すコミュニケーションを学んでしまう、親を信用しなくなる、自己主張できなくなる、自分で考えることをやめてしまう、自己肯定感の低下
子はたくさんされたことを学ぶ→20才まで修正できるから、今からでも大丈夫!もし自分の言葉がダブルバインドになってしまった場合は言い直せばいい!
C相手のNO!を受け入れる
D自分の選択に責任を持つ
自分の決定・選択・NO!をたくさん受け入れてもらうと相手のNO!も受け入れやすくなる。相手のNO!を受け入れると、自分のことは自分で責任を持てるようになる。
親が子どもを手助けし過ぎていると、子どもは自分で考えて選択できなくなる。成長してから自分に何か問題が起きた場合も、誰かが自分の面倒を見てくれるのが当たり前と思うようになる。
■夫婦関係は境界線の混乱が起きやすい!
・自分の感情「私は〇〇だと感じた」を自分で認識できている?
・黙って怒らず、自分の気持ち&その理由を、相手に伝えている?
・自分の願いを満たすのは自分、満たせなかった時に調整するのも自分。それを相手に求めてない?
・自分ができる上限を相手に伝えないまま「これだけやっているのに!」と怒ってない?

「何に」怒ったのか
「何が」嫌だったのか
「どうして」嫌だったのか
↓
大元の気持ちに気付く
■境界線を守る鍵は自己肯定感!
自己肯定感を高めるためには・・・
相手と自分どちらも無条件に尊重する
・相手にも何か事情があるんだろうな・・・
・良いところ/悪いところ色々あるけど、私はこれでいいよね♪
相手を変えようとしない
・変えようとするほどに相手は心を閉じてしまう
・人が変わるのにはタイミングがある
私を主語にして気持ちを伝える

・「あなた」が主語の場合、それは「わたしの気持ち」ではない
・「あなた」が主語だと決めつけが生じてくる
自分が判断した評価を押し付けない
自分と相手の領域をはっきりさせる
自分はダメだと責めない
育児は本当に大変なこと。今自分ができることをすれば良いし、ネガティブな気持ちを持ってもいい。(子どもにネガティブな気持ちをぶつけるのは注意)
「べき」より「したい」を大切にする
「べき」は他人の目を気にしている思考→鬱に繋がることも!

セルフケアも大切に

次回は・・・『みんなで見守ろう〜外遊び〜1歩離れてみてみよう』というテーマで公園に出て外遊びをします



今回の境界線は、自分の事をとても考えさせられる内容でした


境界線作りの一歩は、まずは自分を認めてあげる事なんだと思いました。
『毎週親子学級に参加していること』=子どもの事を理解しようとしていること、大切にしようとしていること、と思うと、それだけで「うわぁ、私頑張ってる…みんなも頑張ってるよね…」と涙が出る思いでした
