19年度 第2回親子学級[2019年09月12日(Thu)]
2019年度 第2回親子学級 『 見守る保育について 』
今回は、子育て支援センターたいらの担当で、児童室の保育を長年担当してくださっている大田京子さんからお話を伺いました。
《大田さんの自己紹介》
子どもが3歳の時に親子学級を受講した元受講生。
知り合ったママたちと今までつながっていて、何でも話せる仲間になった。
孫もでき、自分の親もいるので、育児から介護まで何でも相談して。
始めは、他己紹介タイム
「先週、学級での子どもの様子や学級が終わってからの子どもの様子、ご主人やご家族と学級に関してお話をしたか」
について隣の人と話し合って発表しました
次に大田さんからのお話です
見守る保育について
《子どもの見方》
●泣いてもいい
保育者は普通のおばちゃんです。先生ではありません。
知らない人と過ごすのだから、不安じゃないはずがない。泣いてもいいんだよ。保育者は、子ども達に「お母さん大好きだもんね」と伝えてい入る。
●1歳半でも理解できる
1歳半くらいの子は、お母さんが勉強してくることを理解できると思いますか?
ちゃんと話せば1歳半の子どもも分かる
保育者は小さい子にも時計を見せながら、「お母さんは12時に迎えにくる」と言っているので、必ず守ってほしい。
約束を守ることで、信頼関係ができる。
●「良い子」はいない!
この年齢で良い子であるわけがない。
●遊ばない子
泣いて遊ばない子、動かない子→お友達をみて遊びをみている
泣いておにぎりを食べない子→その場が居心地がいいだけ
●子ども同士の関わりについて
@一人遊び
↓
Aお友達同士のおもちゃの取り合い・引っ張り合い
↓
Bお友達と遊べるようになる
子どもは段階を踏まないと上手く遊べない。今の小さい時はイジメはありません!今成長の途中だから色んなことをしているだけ。
体験することが重要。人間は経験していない事は分からない。見守り方によって違う。
《児童室での見守る保育》
●保育者は子ども1人につき3・4人でみている。
15人全ては見きれないので、それぞれ全体を見れるように、関わり合いを把握するために8つの目でみている。
●「保育者は子どもと遊んだり、遊び方を教えない」
怪我がないよう注意しつつ子ども同士の関わりを見守る。
本を読んで、と持ってきても、全員は読まない。必ず子どもを見ている保育者がいるようにする。トイレも同様に一人の保育者が声を掛け合い連れて行き、全員が行かないようにしている。
●噛む・叩くとお知らせしてもらっているお子さんに関して
→お子さんを預かった段階で実在を見るようにしている。
●ケガについて
子どもはケガをするもの。転んで大きなけがをしないよう学んでいる。
ただし、お母さん・お父さんの目の前にいない時のケガは、どのようにしてケガをしたのかを説明出来るようにしなければならない。
●「どうしたの?」
引っ張りあいや押し合い等していたら、名前を呼んで「どうしたの?」と聞くのがいい。
→「どうしたの?」はこれから先もずっと使える言葉。覚えて帰ってほしい。
子どもは自分の中で消化していっている。子どもの自ら育つ力を信じて見守っている。
●物を取り合ったりしているとき
→(ひっぱる、おす)そばに行く
→(物でたたく)止める 命にかかわるから
「命にかかわること以外は見守る」というのが見守る保育の基本。出来ないかもしれないけれど、しようとしてほしい。
●お弁当について
いつでも食べていいことにしている。ただし、「立っては食べさせない」
→行儀ではなく、誤飲・誤嚥を防ぐため
立って食べるのは命にかかわること。食べないからといって追いかけまわして食べさせない。怒って言う必要はない。「座って」と真顔で言う。座らない時は食べさせない。
子どもに接する時、「これは命に関わるか?」を意識すること
●ここはトレーニングではありません!
ここは幼稚園や何かのトレーニングではありません。トイレトレーニングをしている方はお知らせください。但し、トイレトレーニングをしてあげるわけではない。保育者が「トイレ行く?」と聞いて「うん」と言う時のみ連れて行きます。
遊びに夢中になっていたら遊びを優先し、普段オムツでトイレに行かない子が他の子を見て行く時は連れて行ってあげます。
●日誌・ビデオの見方について
可愛いとか個人的なことは書きません。なるべく時系列に沿って保育者の記憶を頼りに記録しています。 自分の子どもだけでなく、他の子どもの関わりを意識して読んで。取った、押した、叩いたから悪いと決めつけず、関わりを見て。(例えば、引っ張った→この子と遊びたいのかな?)
日誌はお父さんにも見せて、説明してあげて。
自分の子には上手く接することが出来ないのは当たり前。少し余裕がある時に、離れたところから子どもをみてあげると子どもの成長に気付くことが出来る。
例えば…
お母さんが握ってくれたお握りを自分の物だと理解して、今は食べたくないけどあげたくない。自分の為にお母さんが作ってくれたからあげたくない!と思うのは当たり前。別の時にお握りをたまたまお友達にあげることが出来たとしてもそれはその時渡すことが出来ただけ。
子どもの全ての関わり合い・成長を見守ってあげるのが【見守る保育】
《子どもをみる力》
お母さん達もここで15人の子ども達をみれる。下の子達もいるから更に多くの子どもをみれる。宮前区で過ごしていれば、周りにいる地域の子ども達もみれる。そんな繋がりを作っていくのが市民館の役割だと思っている。
仕事をしていない今、家にいると思いますが、おうちにいるのがいいとか保育園に預けるのがいいとかではなく、地域にいて子どもをみるのもいい。仕事復帰で子どもとの時間がないと思うようになっても、お風呂の時間など子どもと関わる時間を工夫してあげて。
日本は働ける人は働いて!という環境で若い人が社会に欲しいのが現状。
長い時間、子どもとの時間を過ごすのも大変なので、どういう風に自分が生きていきたいかを考えていければいいと思う。家族と自分との関わり合い
で考えていければいい。自分のスタンス、自分が一番やりたいこと・やれること、子どもとの関わり合いを考えながら…お母さんは大変ね。
子どもに習い事をさせる時は自分も何か1つ始めてください!
お母さんは自分の好きなことをして良いんですよ!
お母さんは子どもにお金をかけるなら自分にかけてあげて。
ー質問タイムー
Q:大きい子と小さい子で物の取り合いをした時はどうする?
A:取り合いになっても「貸してあげなさい」と言わない。たとえ小さい子に何かを貸してと言われても、「今使っているから後でね」と言う。もし相手の子が忘れてしまっていても、「後でね」と伝えたのだから、必ず「今あいたけど使う?」と確認する。
Q:ママ友達と話をしていると、「話すの禁止!」と子どもが言ってくる。それでも話をしていると下の子に意地悪をしてきてしまう。私は話したいのですが、どうしたらいい?
A:時と場合によるかもしれないけれど、子どもに今お母さん話したいからちょっとだけしたら止めるね!でもいいし、お友達のお母さんに今ダメそうだからまた後でお話させて?と伝えてはどうかな。
次回は、子ども本来の姿を見る〜映画『アリサ』鑑賞〜です。
学級第2回の保育室だより(子ども達の名前はすべて仮名です)
今回は、子育て支援センターたいらの担当で、児童室の保育を長年担当してくださっている大田京子さんからお話を伺いました。
《大田さんの自己紹介》
子どもが3歳の時に親子学級を受講した元受講生。
知り合ったママたちと今までつながっていて、何でも話せる仲間になった。
孫もでき、自分の親もいるので、育児から介護まで何でも相談して。
始めは、他己紹介タイム
「先週、学級での子どもの様子や学級が終わってからの子どもの様子、ご主人やご家族と学級に関してお話をしたか」
について隣の人と話し合って発表しました
次に大田さんからのお話です
見守る保育について
《子どもの見方》
●泣いてもいい
保育者は普通のおばちゃんです。先生ではありません。
知らない人と過ごすのだから、不安じゃないはずがない。泣いてもいいんだよ。保育者は、子ども達に「お母さん大好きだもんね」と伝えてい入る。
●1歳半でも理解できる
1歳半くらいの子は、お母さんが勉強してくることを理解できると思いますか?
ちゃんと話せば1歳半の子どもも分かる
保育者は小さい子にも時計を見せながら、「お母さんは12時に迎えにくる」と言っているので、必ず守ってほしい。
約束を守ることで、信頼関係ができる。
●「良い子」はいない!
この年齢で良い子であるわけがない。
●遊ばない子
泣いて遊ばない子、動かない子→お友達をみて遊びをみている
泣いておにぎりを食べない子→その場が居心地がいいだけ
●子ども同士の関わりについて
@一人遊び
↓
Aお友達同士のおもちゃの取り合い・引っ張り合い
↓
Bお友達と遊べるようになる
子どもは段階を踏まないと上手く遊べない。今の小さい時はイジメはありません!今成長の途中だから色んなことをしているだけ。
体験することが重要。人間は経験していない事は分からない。見守り方によって違う。
《児童室での見守る保育》
●保育者は子ども1人につき3・4人でみている。
15人全ては見きれないので、それぞれ全体を見れるように、関わり合いを把握するために8つの目でみている。
●「保育者は子どもと遊んだり、遊び方を教えない」
怪我がないよう注意しつつ子ども同士の関わりを見守る。
本を読んで、と持ってきても、全員は読まない。必ず子どもを見ている保育者がいるようにする。トイレも同様に一人の保育者が声を掛け合い連れて行き、全員が行かないようにしている。
●噛む・叩くとお知らせしてもらっているお子さんに関して
→お子さんを預かった段階で実在を見るようにしている。
●ケガについて
子どもはケガをするもの。転んで大きなけがをしないよう学んでいる。
ただし、お母さん・お父さんの目の前にいない時のケガは、どのようにしてケガをしたのかを説明出来るようにしなければならない。
●「どうしたの?」
引っ張りあいや押し合い等していたら、名前を呼んで「どうしたの?」と聞くのがいい。
→「どうしたの?」はこれから先もずっと使える言葉。覚えて帰ってほしい。
子どもは自分の中で消化していっている。子どもの自ら育つ力を信じて見守っている。
●物を取り合ったりしているとき
→(ひっぱる、おす)そばに行く
→(物でたたく)止める 命にかかわるから
「命にかかわること以外は見守る」というのが見守る保育の基本。出来ないかもしれないけれど、しようとしてほしい。
●お弁当について
いつでも食べていいことにしている。ただし、「立っては食べさせない」
→行儀ではなく、誤飲・誤嚥を防ぐため
立って食べるのは命にかかわること。食べないからといって追いかけまわして食べさせない。怒って言う必要はない。「座って」と真顔で言う。座らない時は食べさせない。
子どもに接する時、「これは命に関わるか?」を意識すること
●ここはトレーニングではありません!
ここは幼稚園や何かのトレーニングではありません。トイレトレーニングをしている方はお知らせください。但し、トイレトレーニングをしてあげるわけではない。保育者が「トイレ行く?」と聞いて「うん」と言う時のみ連れて行きます。
遊びに夢中になっていたら遊びを優先し、普段オムツでトイレに行かない子が他の子を見て行く時は連れて行ってあげます。
●日誌・ビデオの見方について
可愛いとか個人的なことは書きません。なるべく時系列に沿って保育者の記憶を頼りに記録しています。 自分の子どもだけでなく、他の子どもの関わりを意識して読んで。取った、押した、叩いたから悪いと決めつけず、関わりを見て。(例えば、引っ張った→この子と遊びたいのかな?)
日誌はお父さんにも見せて、説明してあげて。
自分の子には上手く接することが出来ないのは当たり前。少し余裕がある時に、離れたところから子どもをみてあげると子どもの成長に気付くことが出来る。
例えば…
お母さんが握ってくれたお握りを自分の物だと理解して、今は食べたくないけどあげたくない。自分の為にお母さんが作ってくれたからあげたくない!と思うのは当たり前。別の時にお握りをたまたまお友達にあげることが出来たとしてもそれはその時渡すことが出来ただけ。
子どもの全ての関わり合い・成長を見守ってあげるのが【見守る保育】
《子どもをみる力》
お母さん達もここで15人の子ども達をみれる。下の子達もいるから更に多くの子どもをみれる。宮前区で過ごしていれば、周りにいる地域の子ども達もみれる。そんな繋がりを作っていくのが市民館の役割だと思っている。
仕事をしていない今、家にいると思いますが、おうちにいるのがいいとか保育園に預けるのがいいとかではなく、地域にいて子どもをみるのもいい。仕事復帰で子どもとの時間がないと思うようになっても、お風呂の時間など子どもと関わる時間を工夫してあげて。
日本は働ける人は働いて!という環境で若い人が社会に欲しいのが現状。
長い時間、子どもとの時間を過ごすのも大変なので、どういう風に自分が生きていきたいかを考えていければいいと思う。家族と自分との関わり合い
で考えていければいい。自分のスタンス、自分が一番やりたいこと・やれること、子どもとの関わり合いを考えながら…お母さんは大変ね。
子どもに習い事をさせる時は自分も何か1つ始めてください!
お母さんは自分の好きなことをして良いんですよ!
お母さんは子どもにお金をかけるなら自分にかけてあげて。
ー質問タイムー
Q:大きい子と小さい子で物の取り合いをした時はどうする?
A:取り合いになっても「貸してあげなさい」と言わない。たとえ小さい子に何かを貸してと言われても、「今使っているから後でね」と言う。もし相手の子が忘れてしまっていても、「後でね」と伝えたのだから、必ず「今あいたけど使う?」と確認する。
Q:ママ友達と話をしていると、「話すの禁止!」と子どもが言ってくる。それでも話をしていると下の子に意地悪をしてきてしまう。私は話したいのですが、どうしたらいい?
A:時と場合によるかもしれないけれど、子どもに今お母さん話したいからちょっとだけしたら止めるね!でもいいし、お友達のお母さんに今ダメそうだからまた後でお話させて?と伝えてはどうかな。
次回は、子ども本来の姿を見る〜映画『アリサ』鑑賞〜です。
学級第2回の保育室だより(子ども達の名前はすべて仮名です)
キーワード:子どもを見守る