
18年度 第2回親子学級[2018年09月13日(Thu)]
2018年度 第2回親子学級 『 見守る保育について 』
今回は、子育て支援センターたいらの担当で、児童室の保育を長年担当してくださっている大田京子さんからお話を伺いました。
《大田さんの自己紹介》
31年前に親子学級を受講した元受講生。子育てアドバイザーの資格あり。支援センターたいらのスタッフとして7年目。自分の子育てから始まって、親子学級の保育を長く続けていることも含め、これまでずっと地域の子ども達から離れずに過ごしている。
孫もでき、自分の親もいるので、育児から介護まで聞きたい事にこたえます。
始めは、他己紹介タイム
「この夏、子どもと過ごす時工夫したこと」をお隣どうしで自己紹介し合い、お隣の人についてみんなに発表しました
次に大田さんからのお話です
見守る保育について
「命にかかわること以外は見守る」というのが見守る保育の基本。
進んで子どもと一緒に遊んだり、遊び方を教えたりはしない。怪我がないよう注意しつつ子ども同士の関わりを見守っている。
・子どもが他の子どもの持っているものを取ったら・・・
お母さんからみて「悪いこと」かもしれない。しかし、子どもにとっては「子ども同士の関わりのはじまり」。関わりをもつことでコミュニケーションが育つ。
子どもの世界では「わたしのものはわたしのもの。ひとのものはわたしのもの。」から始まる。子どもの発達の段階を考えて「伝えたい事は言葉で伝えよう」と促す。
オモチャの取った・取られたには、どの子にも同じ対応をする。「あなた大きいでしょ。小さい子に貸してあげて」とは言わない。「借りたいね。でも○○ちゃんが持っているね。使っているから待っててね」と言っている。
※「貸してあげなさい!」「はいどうぞ!」「ありがとう!」という、テレビのシーンやおとなの真似をしているうちは本当の意味で出来たとはいえない。
取り合いのなかで、取られて悔しい、貸してもらってうれしい・・・たくさん遊んで体験することで身についていく。
・子どもが食べながら歩いていたら・・・
誤飲・誤嚥を防ぐため、食べさせない。立って食べるのは命にかかわること
食べないからといって追いかけまわして食べさせない。
怒る必要はない。「座って」と真顔で言う。座らない時は食べさせない。
・子どもが物で叩きそうになった時や噛みそうになった時・・・
「ダメ!」「危ない!」と言う前に「○○ちゃん」と子どもの名前を呼んでいる。名前を呼ぶと必ず振り向くので、そうやって名前を呼べるように、保育者は必死で名前を覚えている。
なにか起こりそうなときは「○○ちゃん、どうしたの?」困った顔をしていたら「どうしたの?」、あれこれ聞きだしたりせず、ただ「どうしたの?」 子どもが大きくなっても、そうやって声掛けしてあげてほしい。
児童室について
・子ども達はお母さんの話がよくわかってるので「おかあさんはお勉強してくるね」と伝え、「12時にはかえってくる」と約束して欲しい。保育者も児童室の時計をみせながら「12時にはかえってくる」と伝えている。まず、12時は帰るという約束をきちんと守る。約束が必ず守られることでお母さんと子どもたちと保育者の信頼関係ができる。
・お母さんは子供たちの顔をみたら「勉強してきたよ!」と伝えてあげて欲しい。子どもは勉強という言葉を聞いてなんとなく「なにかしてきたんだな」ってわかるようになってくれる。
・お弁当は安心のためなので、いつでも食べていいことにしている。ただし、「立っては食べさせない」
・保育者は子どもと遊んだり、遊び方を教えない。怪我がないよう注意しつつ子ども同士の関わりを見守っている。本を読んで、と持ってきたら読んであげるが、必ず子どもを見ている保育者がいるようにしている。
・子どもの様子は必ずいろんな保育者に聞いて欲しい。
保育日誌について
・オモチャの「取った」は「他の子どもと関わった」と置き換えてとらえてほしい。子どもが言う「ダメ」「ヤダ」「あっちいって!」は、いじめてるわけじゃなくコミュニケーションの手段ととらえて欲しい。
・自分の子どものことだけでなく、他の子の様子もぜひ読んで欲しい。
・旦那さんにも保育日誌を見せて、子ども達のことについて話すきっかけにしてほしい。
ー質問タイムー
Q:友達と取り合いをするとき、どれくらいまで見守ればいいのか
A:そばに行って、もので叩かない限り見守る。「どうしたの?」と声掛け。これは子どもが思春期になるまで使える言葉。
「貸してあげられる?」と聞いて、貸してあげられない時は相手の子どもに「待っていてくれる?」と聞く。
ただしお母さんに余裕、元気がないと難しい。お母さんが「よく寝て、よく食べる」ことが大事。
Q:子どもが片付けができない。命に関わらないけど、散らかっていると下の子もいるから危ない。本人にやってもらうには?
A:子どもの年齢にもよるが、大きな箱に全部入れて片付ける。分別しない。大きい子なら、下の子が危ないから片付けて。と真剣な顔で頼む。小さい子なら一緒に競争したり、いろんな手を使う。お母さんは女優にならないと。
Q:子どもは1歳。真剣に言っても伝わらない。痛いことをしてくる。
A:表情を変えずに、「痛い。」と言うだけにする。だめでしょとか言わない。無表情が一番怖い。
Q:子ども同士で遊ばない。せっかく外に行ってもそばから離れず、他のママと話していると邪魔してくる。
A:ママの気持ちが伝わっている。離れてほしいと思うのは逆効果。トイレについてくるなら、「トイレ行くけど、来る?」と言ったりする。
次回は、企画委員による講座「仲間を知ろう」です。
学級第2回の保育室だより(子ども達の名前はすべて仮名です)
今回は、子育て支援センターたいらの担当で、児童室の保育を長年担当してくださっている大田京子さんからお話を伺いました。
《大田さんの自己紹介》
31年前に親子学級を受講した元受講生。子育てアドバイザーの資格あり。支援センターたいらのスタッフとして7年目。自分の子育てから始まって、親子学級の保育を長く続けていることも含め、これまでずっと地域の子ども達から離れずに過ごしている。
孫もでき、自分の親もいるので、育児から介護まで聞きたい事にこたえます。
始めは、他己紹介タイム

「この夏、子どもと過ごす時工夫したこと」をお隣どうしで自己紹介し合い、お隣の人についてみんなに発表しました

次に大田さんからのお話です

見守る保育について
「命にかかわること以外は見守る」というのが見守る保育の基本。
進んで子どもと一緒に遊んだり、遊び方を教えたりはしない。怪我がないよう注意しつつ子ども同士の関わりを見守っている。
・子どもが他の子どもの持っているものを取ったら・・・
お母さんからみて「悪いこと」かもしれない。しかし、子どもにとっては「子ども同士の関わりのはじまり」。関わりをもつことでコミュニケーションが育つ。
子どもの世界では「わたしのものはわたしのもの。ひとのものはわたしのもの。」から始まる。子どもの発達の段階を考えて「伝えたい事は言葉で伝えよう」と促す。
オモチャの取った・取られたには、どの子にも同じ対応をする。「あなた大きいでしょ。小さい子に貸してあげて」とは言わない。「借りたいね。でも○○ちゃんが持っているね。使っているから待っててね」と言っている。
※「貸してあげなさい!」「はいどうぞ!」「ありがとう!」という、テレビのシーンやおとなの真似をしているうちは本当の意味で出来たとはいえない。
取り合いのなかで、取られて悔しい、貸してもらってうれしい・・・たくさん遊んで体験することで身についていく。
・子どもが食べながら歩いていたら・・・
誤飲・誤嚥を防ぐため、食べさせない。立って食べるのは命にかかわること
食べないからといって追いかけまわして食べさせない。
怒る必要はない。「座って」と真顔で言う。座らない時は食べさせない。
・子どもが物で叩きそうになった時や噛みそうになった時・・・
「ダメ!」「危ない!」と言う前に「○○ちゃん」と子どもの名前を呼んでいる。名前を呼ぶと必ず振り向くので、そうやって名前を呼べるように、保育者は必死で名前を覚えている。
なにか起こりそうなときは「○○ちゃん、どうしたの?」困った顔をしていたら「どうしたの?」、あれこれ聞きだしたりせず、ただ「どうしたの?」 子どもが大きくなっても、そうやって声掛けしてあげてほしい。
児童室について
・子ども達はお母さんの話がよくわかってるので「おかあさんはお勉強してくるね」と伝え、「12時にはかえってくる」と約束して欲しい。保育者も児童室の時計をみせながら「12時にはかえってくる」と伝えている。まず、12時は帰るという約束をきちんと守る。約束が必ず守られることでお母さんと子どもたちと保育者の信頼関係ができる。
・お母さんは子供たちの顔をみたら「勉強してきたよ!」と伝えてあげて欲しい。子どもは勉強という言葉を聞いてなんとなく「なにかしてきたんだな」ってわかるようになってくれる。
・お弁当は安心のためなので、いつでも食べていいことにしている。ただし、「立っては食べさせない」
・保育者は子どもと遊んだり、遊び方を教えない。怪我がないよう注意しつつ子ども同士の関わりを見守っている。本を読んで、と持ってきたら読んであげるが、必ず子どもを見ている保育者がいるようにしている。
・子どもの様子は必ずいろんな保育者に聞いて欲しい。
保育日誌について
・オモチャの「取った」は「他の子どもと関わった」と置き換えてとらえてほしい。子どもが言う「ダメ」「ヤダ」「あっちいって!」は、いじめてるわけじゃなくコミュニケーションの手段ととらえて欲しい。
・自分の子どものことだけでなく、他の子の様子もぜひ読んで欲しい。
・旦那さんにも保育日誌を見せて、子ども達のことについて話すきっかけにしてほしい。
ー質問タイムー
Q:友達と取り合いをするとき、どれくらいまで見守ればいいのか
A:そばに行って、もので叩かない限り見守る。「どうしたの?」と声掛け。これは子どもが思春期になるまで使える言葉。
「貸してあげられる?」と聞いて、貸してあげられない時は相手の子どもに「待っていてくれる?」と聞く。
ただしお母さんに余裕、元気がないと難しい。お母さんが「よく寝て、よく食べる」ことが大事。
Q:子どもが片付けができない。命に関わらないけど、散らかっていると下の子もいるから危ない。本人にやってもらうには?
A:子どもの年齢にもよるが、大きな箱に全部入れて片付ける。分別しない。大きい子なら、下の子が危ないから片付けて。と真剣な顔で頼む。小さい子なら一緒に競争したり、いろんな手を使う。お母さんは女優にならないと。
Q:子どもは1歳。真剣に言っても伝わらない。痛いことをしてくる。
A:表情を変えずに、「痛い。」と言うだけにする。だめでしょとか言わない。無表情が一番怖い。
Q:子ども同士で遊ばない。せっかく外に行ってもそばから離れず、他のママと話していると邪魔してくる。
A:ママの気持ちが伝わっている。離れてほしいと思うのは逆効果。トイレについてくるなら、「トイレ行くけど、来る?」と言ったりする。
次回は、企画委員による講座「仲間を知ろう」です。
