15年度 第14回親子学級[2015年12月10日(Thu)]
2015年度 第14回親子学級
『いっしょに育とうママもキッズも(保育室ビデオ)』
約3ヶ月の講座もついにまとめの段階になりました
今回は後半の保育室ビデオを観ながら解説を聞いた後、市民館職員の田浪由紀子さんから、今の仕事に至るまでの経緯など、お話を伺いました。
■子ども達の様子(保育室ビデオ)
児童室にいる子ども達の様子を映したビデオを観て、企画委員の川西園美さんにお話しを伺いました。
「前半と比べてどのような成長がありどんな遊びで関わっているか、自分の子どもだけでなく全体を見てください」と見るポイントを教わりました。
・これまで泣いていた子が泣かなくなってきている。
・子ども達の遊びに「流行り」が出てきた。
レゴブロックを積む、Bブロックを積む、積み重ねて高いタワーを作る、街みたいなものが出来上がる、それを倒して壊すのもまた楽しい。
・他の子を見て真似をすることが増えた。
箱に入って本を読んだり、棚の上に乗って立ったり、みんなでなぜか「わーー!!」と同調して叫ぶ場面もあった。真似をして高い所から飛び降りてみたいけど(まだ小さいので)出来ない・・ということもあるが、出来ないことを知ることも大事。
・毎回楽しく遊ぶわけでもない。例えば、今日はなんだか悲しくなってしまって、みんなの輪には入っていかず、周りを見ながらどうやって中に入っていこうか様子を伺っている感じの時もある。
〈川西さんよりコメント〉
物の取り合いや喧嘩のようになった時に、もし自分の子どもがその中にいたら、すぐに止めてしまったり「ごめんなさい」を促してしまったりしてしまいそうだけど、他の子ならゆっくり見守ってあげられる。
他人の子だと良い所を見つけてあげられる。自分の子が人から褒めてもらえるのは恥ずかしいけど嬉しいし、そんな関係が出来たらなと思う。
公園とかに子どもを連れていくと、他の子と一緒に遊べばいいのにと思ってしまったりするけど、子どもは子どものペースで様子を見たり、後から同じことをしてみたりなど、いろいろな発見もある。親の勝手で焦らずに口を出さずに見守っている、というのは自分1人だとなかなか難しいから、誰かと一緒に居れば見守ることができるんじゃないかと思う。
■田浪さんのお話
■きっかけは「乳幼児学級」受講
上の子が2歳の時に、市民館が直接事業としてやっていた「乳幼児学級」を受講。イヤイヤ期が大変で一緒にいるのが辛かった。
当時は支援センターもなく一時保育もほとんどなく、お店は平気で「子どもお断り」。家にいるか公園に行くしかなく自分自身が煮詰まっていた。
話し相手は子どもしかいなく、大人と話すとしても天気の話くらい。社会から取り残される不安感もあって、市政だよりを見て乳幼児学級に応募したが、これが転機だったと思う。
乳幼児学級に通っている時は子どもにすごく泣かれ、トイレトレーニングも済んでいたのにおもらしはするし、夜泣きはするし、赤ちゃん返りもしたし、子どもにも嫌がられ、そこまでして乳幼児学級に通わなければならないのか悩みもしたが、自分も切羽詰っていたので頑張って通った。
それがあったおかげで子どもを客観的に見られるようになり『 子どもには自ら育つ力がある 』ということを学び、子どもを見守れるようになった。
子どもが子どもと関わることも大事だけど自分(親)とは違う大人と関わるのもとても大事だと気がついたのもこの学級のおかげ。
子どもが大きくなっても、母親としてやってあげたいと思うことはどうしても多いけど、それを自制することも大事。
■保育の仕事をはじめた経緯
上の子が3歳のときに下の子が生まれ、市民館での保育付き講座をよく受けていた。
2〜3年の間は、ただ講座を受けて普通に生活していただけだが、自分のやりたいことを考えたとき「地域みんなで子どもを見よう」という考えに共感して保育の仕事に興味をもった。
保育グループ「あおぞら」に加入し、下の子を週3回幼児教室に預けている間に図書館で勉強をして保育士の資格を取った。
「あおぞら」メンバーの紹介で保育園でパートの仕事をすることになったが、夕方のパートは子どもが嫌がったので朝の1時間だけ働くなど、いろいろと試行錯誤しながら「あおぞら」にも出入りしていた。
その後、子どもの受験なども重なり「あおぞら」とは顔をつないでおくだけで、何をするということでもなくだらだらと生活していた。
しかし、顔をつないでおいたというのはとても大事だった。
■宮前親子学級ができるまで
宮前市民館の事業としてやっていた「乳幼児学級」がなくなるということになった。
それまでの卒業生が集まり「乳幼児学級を無くすのはよくない!」と陳情したり署名運動をしたりしたが結論は覆らず、あおぞらメンバーと一緒に「この学級は続けていくべきだからやってみよう!」と市民自主学級を立ち上げることになった。
そこで立ち上げたこの「宮前親子学級」が今年11年目。
■市民館でのつながり
市民館に出入りしていると、いろいろと声がかかってくるもの。職員の方から仕事の紹介があったり、他の活動に手を出すことになったりする。
宮前親子学級から広がっていった活動は・・・
→みやまえ子育てフェスタ
お母さん方が市民自主で企画しているのは宮前区だけ。宮前区はお母さんたちが元気。他の区は行政が手を出している。
→子育て支援関係者連絡会(通称:こしれん)
区外からの転入者のためのイベント(うぇるかむクラス)を開催している。ここで行政の動き方を知る。
→宮前区民会議
宮前かるた、冒険遊び場、赤ちゃん広場など…大きな影響力を持つ会議。提案から予算がつき事業になる。事業にするというのは大事と気がついた。
→夏休み子ども遊びランド
小学生をメインターゲットにした子ども向けのイベントを開催。地域の高齢者の方々が協力してくれている。
↓
これらの活動を経て市民館職員に採用された。
■地域でのつながり
市民館職員は「人と人をつなげること」が仕事なので、これまでの様々な活動の中で出会った人とのつながりは今とても役に立っている。
最初から「地域の為に何かしよう!」と思っていたわけでもなくて、タイミングもよかったし、周りの人との居心地がよく感覚が合っていた。
ママ友達と一緒にランチするだけでも“地域での活動”。でも、違いは「縦のつながりができる」ということ。同世代でも親世代でもない人とつながる。
これは市民館の持っている特性(市民館の仕事=みんなをつなげていくこと)。
市民館にいるだけでみんながつながっていく。今すぐ、どうこうしようとか全然思わなくてもいいけど、人とつながっていれば困ることはない、つながりだけは切らないようにしていってほしいと思う。
自分もこんな風になるとは思っていなかった。でも、何でも話せる友達が大人になってからでもできた。部活とかサークルのような感覚で、ここの雰囲気があっていると思えば、つながっておいてください。
次回はついに最終回!「文集つくり」と「話そう!これからのこと」です
学級第13回の保育室だより(子ども達の名前はすべて仮名です)
『いっしょに育とうママもキッズも(保育室ビデオ)』
約3ヶ月の講座もついにまとめの段階になりました
今回は後半の保育室ビデオを観ながら解説を聞いた後、市民館職員の田浪由紀子さんから、今の仕事に至るまでの経緯など、お話を伺いました。
■子ども達の様子(保育室ビデオ)
児童室にいる子ども達の様子を映したビデオを観て、企画委員の川西園美さんにお話しを伺いました。
「前半と比べてどのような成長がありどんな遊びで関わっているか、自分の子どもだけでなく全体を見てください」と見るポイントを教わりました。
・これまで泣いていた子が泣かなくなってきている。
・子ども達の遊びに「流行り」が出てきた。
レゴブロックを積む、Bブロックを積む、積み重ねて高いタワーを作る、街みたいなものが出来上がる、それを倒して壊すのもまた楽しい。
・他の子を見て真似をすることが増えた。
箱に入って本を読んだり、棚の上に乗って立ったり、みんなでなぜか「わーー!!」と同調して叫ぶ場面もあった。真似をして高い所から飛び降りてみたいけど(まだ小さいので)出来ない・・ということもあるが、出来ないことを知ることも大事。
・毎回楽しく遊ぶわけでもない。例えば、今日はなんだか悲しくなってしまって、みんなの輪には入っていかず、周りを見ながらどうやって中に入っていこうか様子を伺っている感じの時もある。
〈川西さんよりコメント〉
物の取り合いや喧嘩のようになった時に、もし自分の子どもがその中にいたら、すぐに止めてしまったり「ごめんなさい」を促してしまったりしてしまいそうだけど、他の子ならゆっくり見守ってあげられる。
他人の子だと良い所を見つけてあげられる。自分の子が人から褒めてもらえるのは恥ずかしいけど嬉しいし、そんな関係が出来たらなと思う。
公園とかに子どもを連れていくと、他の子と一緒に遊べばいいのにと思ってしまったりするけど、子どもは子どものペースで様子を見たり、後から同じことをしてみたりなど、いろいろな発見もある。親の勝手で焦らずに口を出さずに見守っている、というのは自分1人だとなかなか難しいから、誰かと一緒に居れば見守ることができるんじゃないかと思う。
■田浪さんのお話
■きっかけは「乳幼児学級」受講
上の子が2歳の時に、市民館が直接事業としてやっていた「乳幼児学級」を受講。イヤイヤ期が大変で一緒にいるのが辛かった。
当時は支援センターもなく一時保育もほとんどなく、お店は平気で「子どもお断り」。家にいるか公園に行くしかなく自分自身が煮詰まっていた。
話し相手は子どもしかいなく、大人と話すとしても天気の話くらい。社会から取り残される不安感もあって、市政だよりを見て乳幼児学級に応募したが、これが転機だったと思う。
乳幼児学級に通っている時は子どもにすごく泣かれ、トイレトレーニングも済んでいたのにおもらしはするし、夜泣きはするし、赤ちゃん返りもしたし、子どもにも嫌がられ、そこまでして乳幼児学級に通わなければならないのか悩みもしたが、自分も切羽詰っていたので頑張って通った。
それがあったおかげで子どもを客観的に見られるようになり『 子どもには自ら育つ力がある 』ということを学び、子どもを見守れるようになった。
子どもが子どもと関わることも大事だけど自分(親)とは違う大人と関わるのもとても大事だと気がついたのもこの学級のおかげ。
子どもが大きくなっても、母親としてやってあげたいと思うことはどうしても多いけど、それを自制することも大事。
■保育の仕事をはじめた経緯
上の子が3歳のときに下の子が生まれ、市民館での保育付き講座をよく受けていた。
2〜3年の間は、ただ講座を受けて普通に生活していただけだが、自分のやりたいことを考えたとき「地域みんなで子どもを見よう」という考えに共感して保育の仕事に興味をもった。
保育グループ「あおぞら」に加入し、下の子を週3回幼児教室に預けている間に図書館で勉強をして保育士の資格を取った。
「あおぞら」メンバーの紹介で保育園でパートの仕事をすることになったが、夕方のパートは子どもが嫌がったので朝の1時間だけ働くなど、いろいろと試行錯誤しながら「あおぞら」にも出入りしていた。
その後、子どもの受験なども重なり「あおぞら」とは顔をつないでおくだけで、何をするということでもなくだらだらと生活していた。
しかし、顔をつないでおいたというのはとても大事だった。
■宮前親子学級ができるまで
宮前市民館の事業としてやっていた「乳幼児学級」がなくなるということになった。
それまでの卒業生が集まり「乳幼児学級を無くすのはよくない!」と陳情したり署名運動をしたりしたが結論は覆らず、あおぞらメンバーと一緒に「この学級は続けていくべきだからやってみよう!」と市民自主学級を立ち上げることになった。
そこで立ち上げたこの「宮前親子学級」が今年11年目。
■市民館でのつながり
市民館に出入りしていると、いろいろと声がかかってくるもの。職員の方から仕事の紹介があったり、他の活動に手を出すことになったりする。
宮前親子学級から広がっていった活動は・・・
→みやまえ子育てフェスタ
お母さん方が市民自主で企画しているのは宮前区だけ。宮前区はお母さんたちが元気。他の区は行政が手を出している。
→子育て支援関係者連絡会(通称:こしれん)
区外からの転入者のためのイベント(うぇるかむクラス)を開催している。ここで行政の動き方を知る。
→宮前区民会議
宮前かるた、冒険遊び場、赤ちゃん広場など…大きな影響力を持つ会議。提案から予算がつき事業になる。事業にするというのは大事と気がついた。
→夏休み子ども遊びランド
小学生をメインターゲットにした子ども向けのイベントを開催。地域の高齢者の方々が協力してくれている。
↓
これらの活動を経て市民館職員に採用された。
■地域でのつながり
市民館職員は「人と人をつなげること」が仕事なので、これまでの様々な活動の中で出会った人とのつながりは今とても役に立っている。
最初から「地域の為に何かしよう!」と思っていたわけでもなくて、タイミングもよかったし、周りの人との居心地がよく感覚が合っていた。
ママ友達と一緒にランチするだけでも“地域での活動”。でも、違いは「縦のつながりができる」ということ。同世代でも親世代でもない人とつながる。
これは市民館の持っている特性(市民館の仕事=みんなをつなげていくこと)。
市民館にいるだけでみんながつながっていく。今すぐ、どうこうしようとか全然思わなくてもいいけど、人とつながっていれば困ることはない、つながりだけは切らないようにしていってほしいと思う。
自分もこんな風になるとは思っていなかった。でも、何でも話せる友達が大人になってからでもできた。部活とかサークルのような感覚で、ここの雰囲気があっていると思えば、つながっておいてください。
次回はついに最終回!「文集つくり」と「話そう!これからのこと」です
学級第13回の保育室だより(子ども達の名前はすべて仮名です)
ブログ担当 忍子のつぶやき
田浪さんへの質問で、心が軽くなった答えが2つありました
Q:勉強したいと思うけど、いろいろ手を出して手一杯で出来ない状態ですがどうしたら・・?
A:勉強するために、今やっていることをある程度整理しても良いかもしれない思う。ただし関係をゼロにしないこと。ゼロにすると戻ってこられないから。
Q:活動していて、疲れちゃったということはないですか?
A:そういう時は休んでしまった。全部を集中してやるのは無理だから、メリハリをつけて優先順位をつけてやっていた。
何かを始めるとき「絶対に全うしよう」とか自分にプレッシャーをかけてしまうことがあるけれど、いつか苦しくなってしまうので、休むことや頼ることをちゃんと選択肢にいれておこうと気持ちが楽になりました