14年度 第9回親子学級[2014年10月30日(Thu)]
2014年度 第9回親子学級
『 がんばっているあなたへ 』
今回はNPO法人びーのびーの 代表の奥山千鶴子さんからお話を伺いました。
現代における子育ての困難性
小さな子をお世話する経験が無い
親になる前に、赤ちゃんのおむつを替えたり小さな子どものお世話をした経験が無いという人が多い。経験・知識がないまま母親にならざるを得ない。横浜市では74.1%が親になる前に子どもと関わったことが無いというデータがある。
よく知らない場所での子育て
母親は自分が生まれ育った場所で子育てをできないことが多い。情報がゼロの状態で子育てを始めなくてはいけない不安がある。
先週のワークショップの振り返り
先週の「なぜイライラするのか?」というワークでは『食』に関するイライラが多かったが、子どもにとって何よりも食べることは楽しいことであってほしい。昔はおじいちゃん、おばあちゃんなど大勢で食べながらみんなが作法を教えてくれていたが、今は母親1人のみ。1対1だとどうしても戦争のようになる。公園や支援センターなどでお弁当をみんなで一緒に食べたりするのも良い経験。上手に食べられないことを隠すのではなく、さらけ出してみんなで一緒に食べるのが良い。
子どもへの声かけ変換
子どもに対してよくやりがちな声かけについて、こうすればいいかも!という意見を話し合いました。
●道路で飛び出しそう
「危ない!」
↓
『止まって!』=具体的に行動で教える
『イタイイタイするとママ悲しいよ。』
『車が来ていないかママに教えてね。』
●友達のおもちゃを取っちゃった
「とっちゃだめでしょ!なんでわからないの?」
↓
『使いたかったんだね。順番だよ。』=共感
※「かしてって言おうね」とか「はいどうぞって貸してあげようね」という会話をよく聞くが、子どもの気持ちが追い付いていない。
形式的にしてはいけない。気持ちが優先。言葉でコントロールしようとしない。
●友達と大騒ぎ
「うるさい!!」
↓
『楽しいけど静かにしようね。』
『後で公園に行って大きな声を出そう!』
『周りの人がびっくりしちゃうからアリさんの声でね。』
※子どもと同じボリュームの声で叱ってもきかない。逆にこちらが静かな声で言うと真似して静かになる
●どんぐりを拾っている
「もう帰るよ!!」
↓
『いくつ拾ったら帰ろうか?』=子どもに決めさせる
『いっぱい拾えたね。帰ってパパに見せようか?』
●転んでしまった
「痛くない、がまんがまん!!」
↓
『痛かったね・びっくりしたね。』=共感
『いたいのいたいのとんでいけーー』
●おもちゃを片づけない
「片付けなさい!!」
↓
『おもちゃをおうちに返してあげようね。』
『一緒に片付けよう!ママと競争しよう!』
※返す場所がわかれば片付けることができるので、返す場所は固定して決めておく。オモチャを片づける棚やボックスに、片付けるものの写真を貼っておくのもいい。
子どもへの声かけは
具体的に示す・共感する・肯定的に言う。
口だけで言ってもだめなので具体的に見せる。その場ではできなくても、後々に分かるようになる。
まとめ
腕白小僧をつくらなければ社会はよくならない(ルソー)
子どもはいろんなことをやりたがる。しつこい。だからこそ素晴らしい。世の中は不思議なことばかり。
子どもにはアクセルとブレーキを試してみる時期が必要
子どもにアクセルを踏んでみさせないと、どこからが危険でブレーキを使わなければいけないのか判らない。先回りして止めていたら、子どもが自分でアクセルとブレーキを使い分けるようになれない。小さな怪我の積み重ねがが大きな怪我を防ぐ!!
ビジネスの時間であるクロノスで子育てはできない。主観の時間であるカイロスで「いのち」の流れに沿った子育てを
クロノス(ビジネス時間)で生活していた自分から子育てで一気にカイロス(主観の時間)に変わる。子育てをして初めて「あぁ、自分も動物だったんだ」と気づかされる。一般的な時計を外して子どものリズムで生活をすることは、今の時期しかできないこと。
心根の優しいおばあちゃんがいっぱいいる地域は伸びる。
○○士というプロが増えることが大事じゃない。地域とのつながりを深くしていくことが大事。
困難を抱えたご家庭であっても、絡んだ相手によってプラスの力がでる。
何かを抱えこんだらヘルプを出す。そこからがすべてのスタート。
支援者側は「あの子育てってどうなの?」という心持ちでは相手を助けることができない。
子どもの育ちを小さな家族だけで担うのは、歴史的には壮大な実験
家族だけでは子育てはできない。自分にできること・できないことを開放してみんなで子育てした方が楽。助けてねと言える力を持つ=受援力を高める。本音で語り合える友達を作り、色々な人の手をかけて育てて行ってほしい。
次回は、「親たちが立ち上げたおやこの広場」というテーマで引き続き奥山千鶴子さんにお話を伺います。
子どもの心と体が育つために大切なこと
今回の講義に関係する過去の講義をまとめています。
興味のある方はリンク先の記事も読んでみてください。
学級第8回の保育室だより(子ども達の名前はすべて仮名です)
『 がんばっているあなたへ 』
今回はNPO法人びーのびーの 代表の奥山千鶴子さんからお話を伺いました。
現代における子育ての困難性
小さな子をお世話する経験が無い
親になる前に、赤ちゃんのおむつを替えたり小さな子どものお世話をした経験が無いという人が多い。経験・知識がないまま母親にならざるを得ない。横浜市では74.1%が親になる前に子どもと関わったことが無いというデータがある。
よく知らない場所での子育て
母親は自分が生まれ育った場所で子育てをできないことが多い。情報がゼロの状態で子育てを始めなくてはいけない不安がある。
先週のワークショップの振り返り
先週の「なぜイライラするのか?」というワークでは『食』に関するイライラが多かったが、子どもにとって何よりも食べることは楽しいことであってほしい。昔はおじいちゃん、おばあちゃんなど大勢で食べながらみんなが作法を教えてくれていたが、今は母親1人のみ。1対1だとどうしても戦争のようになる。公園や支援センターなどでお弁当をみんなで一緒に食べたりするのも良い経験。上手に食べられないことを隠すのではなく、さらけ出してみんなで一緒に食べるのが良い。
子どもへの声かけ変換
子どもに対してよくやりがちな声かけについて、こうすればいいかも!という意見を話し合いました。
●道路で飛び出しそう
「危ない!」
↓
『止まって!』=具体的に行動で教える
『イタイイタイするとママ悲しいよ。』
『車が来ていないかママに教えてね。』
●友達のおもちゃを取っちゃった
「とっちゃだめでしょ!なんでわからないの?」
↓
『使いたかったんだね。順番だよ。』=共感
※「かしてって言おうね」とか「はいどうぞって貸してあげようね」という会話をよく聞くが、子どもの気持ちが追い付いていない。
形式的にしてはいけない。気持ちが優先。言葉でコントロールしようとしない。
●友達と大騒ぎ
「うるさい!!」
↓
『楽しいけど静かにしようね。』
『後で公園に行って大きな声を出そう!』
『周りの人がびっくりしちゃうからアリさんの声でね。』
※子どもと同じボリュームの声で叱ってもきかない。逆にこちらが静かな声で言うと真似して静かになる
●どんぐりを拾っている
「もう帰るよ!!」
↓
『いくつ拾ったら帰ろうか?』=子どもに決めさせる
『いっぱい拾えたね。帰ってパパに見せようか?』
●転んでしまった
「痛くない、がまんがまん!!」
↓
『痛かったね・びっくりしたね。』=共感
『いたいのいたいのとんでいけーー』
●おもちゃを片づけない
「片付けなさい!!」
↓
『おもちゃをおうちに返してあげようね。』
『一緒に片付けよう!ママと競争しよう!』
※返す場所がわかれば片付けることができるので、返す場所は固定して決めておく。オモチャを片づける棚やボックスに、片付けるものの写真を貼っておくのもいい。
子どもへの声かけは
具体的に示す・共感する・肯定的に言う。
口だけで言ってもだめなので具体的に見せる。その場ではできなくても、後々に分かるようになる。
まとめ
腕白小僧をつくらなければ社会はよくならない(ルソー)
子どもはいろんなことをやりたがる。しつこい。だからこそ素晴らしい。世の中は不思議なことばかり。
子どもにはアクセルとブレーキを試してみる時期が必要
子どもにアクセルを踏んでみさせないと、どこからが危険でブレーキを使わなければいけないのか判らない。先回りして止めていたら、子どもが自分でアクセルとブレーキを使い分けるようになれない。小さな怪我の積み重ねがが大きな怪我を防ぐ!!
ビジネスの時間であるクロノスで子育てはできない。主観の時間であるカイロスで「いのち」の流れに沿った子育てを
クロノス(ビジネス時間)で生活していた自分から子育てで一気にカイロス(主観の時間)に変わる。子育てをして初めて「あぁ、自分も動物だったんだ」と気づかされる。一般的な時計を外して子どものリズムで生活をすることは、今の時期しかできないこと。
心根の優しいおばあちゃんがいっぱいいる地域は伸びる。
○○士というプロが増えることが大事じゃない。地域とのつながりを深くしていくことが大事。
困難を抱えたご家庭であっても、絡んだ相手によってプラスの力がでる。
何かを抱えこんだらヘルプを出す。そこからがすべてのスタート。
支援者側は「あの子育てってどうなの?」という心持ちでは相手を助けることができない。
子どもの育ちを小さな家族だけで担うのは、歴史的には壮大な実験
家族だけでは子育てはできない。自分にできること・できないことを開放してみんなで子育てした方が楽。助けてねと言える力を持つ=受援力を高める。本音で語り合える友達を作り、色々な人の手をかけて育てて行ってほしい。
次回は、「親たちが立ち上げたおやこの広場」というテーマで引き続き奥山千鶴子さんにお話を伺います。
子どもの心と体が育つために大切なこと
今回の講義に関係する過去の講義をまとめています。
興味のある方はリンク先の記事も読んでみてください。
学級第8回の保育室だより(子ども達の名前はすべて仮名です)
ブログ担当ひつじいのつぶやき
子どもへの声かけ変換、役に立ちそう!声かけるときに一呼吸して思い出すようにしたいです