
12年度 第8回親子学級[2012年10月25日(Thu)]
2012年度 第8回親子学級
『 ママ達を見守る中で想うこと 』
今回は子育て支援センター「ペジーブル」で保育士をしている栗原敦子さんからお話を伺いました。
最近の育児環境
お母さんや子どもを取り巻く環境は変わってきている。
宮前区は85%が区外出身で転出入も多く、近所のおばちゃんやお兄ちゃんお姉ちゃんが一緒に見てくれる環境ではなくなっており、お母さんだけで育児をしないといけない環境になっている。だからお母さんが一人で頑張らなきゃいけなくなってしまう。
コミュニケーション能力を育てる
子どもが友達とおもちゃの貸し借りを上手にできなかったりすると、つい「そんなんじゃ、もう遊びに来れないよ!」と怒ってしまったり、他人の子と交流させるのを億劫に感じてしまいがちだが、そういう時期だからこそ子どもが沢山いる場所に出て行かないと子どもは学べない。親子2人で閉じこもってはダメ。
子ども同士のトラブルはお互い様。それぞれに役割り分担があり、自我を出している子は我慢の練習。逆に、自我を出せない子は言い出す練習をしている。
おもちゃの取り合いになった時には「貸してあげなさい」「ガマンしなさい」と丸く収めようとするのではなく、『貸して欲しかったんだね』『まだ使いたかったんだね』と子どもの気持ちに寄り添ってみることが大事。
ガマンできない子・話を聴けない子
最近はちょっとしたことで我慢のできない子、大人の話に耳を傾けられない子が増えていると思う。今自分はどうしたら良いのか・相手はどう感じているのかなど、考える力が弱いから我慢できないし話を聴けない。
“自ら考える力”が弱いのは、大人が手を掛け過ぎているからではないか。
親と子だけの空間でしか過ごしていなかったり、親が子どもに感じる間・考える間を与えずにお膳立てをしてしまうことが原因。
子ども自身に考える時間を与えてみたり、みんなで過ごしたり、気持ちの葛藤を体験させることが大切。気持ちの葛藤が出来ればいろんな感情が芽生えて相手を思いやることができる。
0〜3歳期に大切なこと
0〜3歳の時期は “子どもの心の根っこ” と “お母さんの許容量” を育てている時期。
子どもの記憶の無い時期は、親が育てられている時期。
子どものためには、この時期に色々な人に声をかけてもらい関わっていくことが大切な時期。
色々な人との関わりの中で気持ちの葛藤を体験することで、相手の気持ちを想像することができるようになる。
幼稚園に入ってから物の取り合いをしたら大ごとになる。小さい時からの積み重ねが大事。
おもちゃを貸せない子・手が出てしまう子・・・色々あるけど、その色々な経験をさせてもらう場だから、子ども同士のトラブルはお互い様。
Q:支援センターに行っておもちゃの取り合いなどないがハイハイくらいの子どもが寄ってくると、自分は小さい子と関われるのが嬉しいのに相手はすみませんと何度も謝って子どもを連れて行ってしまう。どう接したら良いか。
A:子どもの月齢も様々なように、お母さん達も様々。月齢の低いお母さんは子どもの行動を制するためについて回る状態だが、そんな時に「いいよっ」て言ってくれるお母さんの言葉が救いになるし、自分の子が大きくなったときにそう言ってあげられるようになる。行く道・来た道が見える場所だからいろんな月齢のいる場所はいいと思う。
Q:外で叱るときは優しい口調で言うが、誰もいなくなったところで強く言い放ってしまう。その後、子どもに謝るがそれは良いことなのか。
A:怒る時の親の毅然とした態度も大事。自分の感情でイライラして怒ってしまった時は謝るのではなく、そうなってしまった自分の状況を考える。気分転換の方法を探そう。取捨選択・優先順位を決めて、やらなくても良いものも作る。
お母さんは太陽ではなくて月でも良い。月の形が変わったり、時には雲がかかったりしてもいいから、とにかくいつもそこに居る存在であればよい。いつも太陽のように子どもを照らし続けると子どもの心に気づかなくなることもある。
21世紀を担う子どもを育てるにあたり、「今日何ができたか」とか「今日何ができなかったか」なんて考えてしまうのはどうなのか?!「今日だけ」の人間を育ててしまうことになりかねない。
先週、学級第7回の保育室だより(子ども達の名前はすべて仮名です)
『 ママ達を見守る中で想うこと 』
今回は子育て支援センター「ペジーブル」で保育士をしている栗原敦子さんからお話を伺いました。
最近の育児環境
お母さんや子どもを取り巻く環境は変わってきている。
宮前区は85%が区外出身で転出入も多く、近所のおばちゃんやお兄ちゃんお姉ちゃんが一緒に見てくれる環境ではなくなっており、お母さんだけで育児をしないといけない環境になっている。だからお母さんが一人で頑張らなきゃいけなくなってしまう。
コミュニケーション能力を育てる
子どもが友達とおもちゃの貸し借りを上手にできなかったりすると、つい「そんなんじゃ、もう遊びに来れないよ!」と怒ってしまったり、他人の子と交流させるのを億劫に感じてしまいがちだが、そういう時期だからこそ子どもが沢山いる場所に出て行かないと子どもは学べない。親子2人で閉じこもってはダメ。
子ども同士のトラブルはお互い様。それぞれに役割り分担があり、自我を出している子は我慢の練習。逆に、自我を出せない子は言い出す練習をしている。
おもちゃの取り合いになった時には「貸してあげなさい」「ガマンしなさい」と丸く収めようとするのではなく、『貸して欲しかったんだね』『まだ使いたかったんだね』と子どもの気持ちに寄り添ってみることが大事。
ガマンできない子・話を聴けない子
最近はちょっとしたことで我慢のできない子、大人の話に耳を傾けられない子が増えていると思う。今自分はどうしたら良いのか・相手はどう感じているのかなど、考える力が弱いから我慢できないし話を聴けない。
“自ら考える力”が弱いのは、大人が手を掛け過ぎているからではないか。
親と子だけの空間でしか過ごしていなかったり、親が子どもに感じる間・考える間を与えずにお膳立てをしてしまうことが原因。
子ども自身に考える時間を与えてみたり、みんなで過ごしたり、気持ちの葛藤を体験させることが大切。気持ちの葛藤が出来ればいろんな感情が芽生えて相手を思いやることができる。
0〜3歳期に大切なこと
0〜3歳の時期は “子どもの心の根っこ” と “お母さんの許容量” を育てている時期。
子どもの記憶の無い時期は、親が育てられている時期。
子どものためには、この時期に色々な人に声をかけてもらい関わっていくことが大切な時期。
色々な人との関わりの中で気持ちの葛藤を体験することで、相手の気持ちを想像することができるようになる。
幼稚園に入ってから物の取り合いをしたら大ごとになる。小さい時からの積み重ねが大事。
おもちゃを貸せない子・手が出てしまう子・・・色々あるけど、その色々な経験をさせてもらう場だから、子ども同士のトラブルはお互い様。
Q:支援センターに行っておもちゃの取り合いなどないがハイハイくらいの子どもが寄ってくると、自分は小さい子と関われるのが嬉しいのに相手はすみませんと何度も謝って子どもを連れて行ってしまう。どう接したら良いか。
A:子どもの月齢も様々なように、お母さん達も様々。月齢の低いお母さんは子どもの行動を制するためについて回る状態だが、そんな時に「いいよっ」て言ってくれるお母さんの言葉が救いになるし、自分の子が大きくなったときにそう言ってあげられるようになる。行く道・来た道が見える場所だからいろんな月齢のいる場所はいいと思う。
Q:外で叱るときは優しい口調で言うが、誰もいなくなったところで強く言い放ってしまう。その後、子どもに謝るがそれは良いことなのか。
A:怒る時の親の毅然とした態度も大事。自分の感情でイライラして怒ってしまった時は謝るのではなく、そうなってしまった自分の状況を考える。気分転換の方法を探そう。取捨選択・優先順位を決めて、やらなくても良いものも作る。
お母さんは太陽ではなくて月でも良い。月の形が変わったり、時には雲がかかったりしてもいいから、とにかくいつもそこに居る存在であればよい。いつも太陽のように子どもを照らし続けると子どもの心に気づかなくなることもある。
21世紀を担う子どもを育てるにあたり、「今日何ができたか」とか「今日何ができなかったか」なんて考えてしまうのはどうなのか?!「今日だけ」の人間を育ててしまうことになりかねない。



先週の「つぶやき」にも書きましたが、太陽のように輝く明るい笑顔のママ・・・・になろうとしていた私にとっては『お母さんは太陽じゃなくて月でもいいんだよ』という言葉が胸に沁み、肩の力がふっと抜けました

そんなほっこりするようなお話でしたね。
子どもに対してだけじゃなくて、誰にでも先生のような視点を持ちたいな、と思いました。