
12年度 第5回親子学級[2012年10月04日(Thu)]
2012年度 第5回親子学級
『 外遊びが子どもを育てる 』
子どもの『 遊び 』に関することを学ぶ第3週目は、親子で一緒に外遊びの会代表の久保浩子さんにお話しを伺いました。
久保さんのお子さんは、現在高3・中2・小5の三兄弟。
第一子が1歳半になる前に自主保育に出会い、幼稚園に行かずに3人の息子を育てたそうです。
久保さん自身が楽しかったので現在も自主保育の活動を続けており
『 子育てに資格はいらない。それでも子育てできるんだよ。 』 ということを伝えに来たと、お話しを始めてくださいました。
まず、自主保育で子ども達が元気いっぱいに遊ぶ姿を、スライドで見せてもらいました。
砂場で遊ぶ
粗大ゴミから拾ってきたフライパンを使って砂場で遊ぶ。プラスチックの偽物でなく本物志向!
草花を使って創作する
始めは壊す(物事が変わることが楽しい)から成長していって創作は年少後半からできるようになる。
水遊び
初めてだと感触が気持ち悪い子と感じる子もいるが、環境に柔軟し遊んでいる子をよく見ている。外で裸での水遊びをするとフルに五感を感じられるからいいのだが、季節によってはむずかしいかも・・?
外で食べるお弁当
気持ちがリラックスするからか、おいしい。お友達と食べると子どもも自然に食べたくなる。
どうやって遊んだらいいか分からない子でも、とりあえず食べると落ち着く。子供の成長で習慣は身についていく。
何歳から外遊びできるか
第二子、第三子だと生後2か月くらいから外遊びしている。
「人間の子が未熟で生まれてくるのは、環境に順応しやすくするためだ」とも言われている。頭ではなくて身体で覚えることが大事!
滑り台を下から上って降りる
まだハイハイの子でも下から上るなら遊べる。
指導しなくちゃ遊べない、ではなく子供たち同士で体感していくことも大事。ケンカもどこまで見守れるかが大事
雨の日も外遊び
雨・自然と付き合うことでやれることもやれないこともわかる。思いもよらない自然からの贈り物だから、アクシデントを楽しむ。人生悪いことばかりじゃない。嫌だと思っていたことが素敵な出会いや遊びにつながることもあると判る。
スライドを見た後は、受講生や企画委員からの質問に応えていただきました。
Q.幼稚園を選ぶ時期にいる方が多いですが、自主保育と幼稚園何が違うのか?
A.1人目の時はすごく考えた。当時の公立保育園は年長のみ1年間あったので最悪はそこに入れればいいかな、と思った。「専門家が育てた方がちゃんと育つだろう、どう違うのだろう」と思うこともあるが、結論は出ていない。
自主保育と幼稚園の選択方法は「自分がどう育てたいか・関わりたいか」ということが大きい。自主保育を選んだのは、子供が面白いと思ったから。人間の行動は面白いので、その瞬間を見られる幸せを感じる。
1番目の子は物静かで活発でない。他の子を見ることで「この子はこれでいいんだ」と気付かされた。その子の良さを認めるより、ないものを見つけてしまうのが親。子供が答えを出してくれるから、見守り口出ししないようにしている。
大人1人だと不安だが、子育てについて話せる仲間、悩み・相談できる人がいれば大丈夫。
これが次の糧になると思えるようになることが大事。お母さんが悩んであげることが親としての自信がつく。
Q.自主保育の金銭面・保険・時間の流れはどんな感じか?
A.0歳だと週1・2回。天候によって参加は自由。公園で豚汁を作った時は実費がかかった。子どもの預け合い・当番制のときはスポーツ安全保険に入り、遠出は実費を出した。メンバーが少ないと実費、多いときは月会費。臨機応変で自由、決まりがなくて楽しい。(第3者のおばあちゃん保育者を呼んだときは、保育料を払った時期もあった。)
活動時間は9:30〜14:00。子供の時間として確保すると、親もゆったりして家事も忘れる。活動後はミーティングをして15時。子供同士で遊ぶようになると楽。大変な時もほんの一時。
Q.興味はあるが、自分の子でいっぱいで、自分にはハードルが高いように思えるのですが・・・。
A.見れる範囲でいい。他の子を見れるようになりたいと思えば、要所要所見ればいい。ちょっとずつちょっとずつやっていると、なりたい自分になっている。 子供の方が新参者に対して優しい。関わりあいの中から注意の仕方が分かる。1人で1人の子を見るのは大変。2人いると割りと楽になる。
Q.冒険遊び場について教えてください
A.「自分の責任で自由に遊ぶ」「ケガと弁当は自分持ち」というルールで普通の公園でやっている。遊具のない野原で「遊んでいいよ」と言われても、始めは何をしたらいいか分からな いが、そのうち、草むしりをしたり走り回ったりしている。1人だとつまらないが、仲間がいれば関わり合いで遊ぶ。
大人が与えたものでなく、“自分が好きなことは何だろう”を大事にしている。寝っ転がるもOK。今の世の中は、「ダメ」や、子供のケガは(遊具でケガをしたとしても)誰の責任か問われる時代。周りの目を気にして公園でも遊べない時代。子供のやりたい気持ちを育てる場。
子どもは小学校にあがると忙しい。中学生になると塾があり帰宅が20時半以降。でもこの世の中の流れに乗らないのも不安だし見ていて大変そうに思う。
だからこそ低学年のうちは遊ばせてあげたいし、幼児期は勉強よりのんびりさせてあげたい。生きている実感を体験させてあげたい。
自己肯定感のない子が多い。しかし育ちをみると親はその子のために良かれと思ってやっている。自分自身で自由に遊んだり、何をしたいのか、誰の指図も受けずに実感として成し遂げたことが少なくなってきているからではないか。
情報機器、スマホなど便利だけど端折ってしまうのではないだろうか。顔を見て話す、連絡がとれない時間に何を思うか、メールをするとすぐ返事を欲しがる・・・追い立てられているように思う。
乳児期こそ根っ子を作る時期。ゆっくりさせてあげてほしい。先を見越しての準備はとりあえず置いておいて・・・。小学校に入る頃にはちゃんと育つ。先回りすることで積み重ねるところを端折ってしまわないように。
次回は、児童室にいる子ども達の様子を映したビデオを見ながら保育者に話を伺います。
先週、学級第4回の保育室だより(子ども達の名前はすべて仮名)です。
『 外遊びが子どもを育てる 』
子どもの『 遊び 』に関することを学ぶ第3週目は、親子で一緒に外遊びの会代表の久保浩子さんにお話しを伺いました。
久保さんのお子さんは、現在高3・中2・小5の三兄弟。
第一子が1歳半になる前に自主保育に出会い、幼稚園に行かずに3人の息子を育てたそうです。
久保さん自身が楽しかったので現在も自主保育の活動を続けており
『 子育てに資格はいらない。それでも子育てできるんだよ。 』 ということを伝えに来たと、お話しを始めてくださいました。
まず、自主保育で子ども達が元気いっぱいに遊ぶ姿を、スライドで見せてもらいました。
砂場で遊ぶ
粗大ゴミから拾ってきたフライパンを使って砂場で遊ぶ。プラスチックの偽物でなく本物志向!
草花を使って創作する
始めは壊す(物事が変わることが楽しい)から成長していって創作は年少後半からできるようになる。
水遊び
初めてだと感触が気持ち悪い子と感じる子もいるが、環境に柔軟し遊んでいる子をよく見ている。外で裸での水遊びをするとフルに五感を感じられるからいいのだが、季節によってはむずかしいかも・・?
外で食べるお弁当
気持ちがリラックスするからか、おいしい。お友達と食べると子どもも自然に食べたくなる。
どうやって遊んだらいいか分からない子でも、とりあえず食べると落ち着く。子供の成長で習慣は身についていく。
何歳から外遊びできるか
第二子、第三子だと生後2か月くらいから外遊びしている。
「人間の子が未熟で生まれてくるのは、環境に順応しやすくするためだ」とも言われている。頭ではなくて身体で覚えることが大事!
滑り台を下から上って降りる
まだハイハイの子でも下から上るなら遊べる。
指導しなくちゃ遊べない、ではなく子供たち同士で体感していくことも大事。ケンカもどこまで見守れるかが大事
雨の日も外遊び
雨・自然と付き合うことでやれることもやれないこともわかる。思いもよらない自然からの贈り物だから、アクシデントを楽しむ。人生悪いことばかりじゃない。嫌だと思っていたことが素敵な出会いや遊びにつながることもあると判る。
スライドを見た後は、受講生や企画委員からの質問に応えていただきました。
Q.幼稚園を選ぶ時期にいる方が多いですが、自主保育と幼稚園何が違うのか?
A.1人目の時はすごく考えた。当時の公立保育園は年長のみ1年間あったので最悪はそこに入れればいいかな、と思った。「専門家が育てた方がちゃんと育つだろう、どう違うのだろう」と思うこともあるが、結論は出ていない。
自主保育と幼稚園の選択方法は「自分がどう育てたいか・関わりたいか」ということが大きい。自主保育を選んだのは、子供が面白いと思ったから。人間の行動は面白いので、その瞬間を見られる幸せを感じる。
1番目の子は物静かで活発でない。他の子を見ることで「この子はこれでいいんだ」と気付かされた。その子の良さを認めるより、ないものを見つけてしまうのが親。子供が答えを出してくれるから、見守り口出ししないようにしている。
大人1人だと不安だが、子育てについて話せる仲間、悩み・相談できる人がいれば大丈夫。
これが次の糧になると思えるようになることが大事。お母さんが悩んであげることが親としての自信がつく。
Q.自主保育の金銭面・保険・時間の流れはどんな感じか?
A.0歳だと週1・2回。天候によって参加は自由。公園で豚汁を作った時は実費がかかった。子どもの預け合い・当番制のときはスポーツ安全保険に入り、遠出は実費を出した。メンバーが少ないと実費、多いときは月会費。臨機応変で自由、決まりがなくて楽しい。(第3者のおばあちゃん保育者を呼んだときは、保育料を払った時期もあった。)
活動時間は9:30〜14:00。子供の時間として確保すると、親もゆったりして家事も忘れる。活動後はミーティングをして15時。子供同士で遊ぶようになると楽。大変な時もほんの一時。
Q.興味はあるが、自分の子でいっぱいで、自分にはハードルが高いように思えるのですが・・・。
A.見れる範囲でいい。他の子を見れるようになりたいと思えば、要所要所見ればいい。ちょっとずつちょっとずつやっていると、なりたい自分になっている。 子供の方が新参者に対して優しい。関わりあいの中から注意の仕方が分かる。1人で1人の子を見るのは大変。2人いると割りと楽になる。
Q.冒険遊び場について教えてください
A.「自分の責任で自由に遊ぶ」「ケガと弁当は自分持ち」というルールで普通の公園でやっている。遊具のない野原で「遊んでいいよ」と言われても、始めは何をしたらいいか分からな いが、そのうち、草むしりをしたり走り回ったりしている。1人だとつまらないが、仲間がいれば関わり合いで遊ぶ。
大人が与えたものでなく、“自分が好きなことは何だろう”を大事にしている。寝っ転がるもOK。今の世の中は、「ダメ」や、子供のケガは(遊具でケガをしたとしても)誰の責任か問われる時代。周りの目を気にして公園でも遊べない時代。子供のやりたい気持ちを育てる場。
子どもは小学校にあがると忙しい。中学生になると塾があり帰宅が20時半以降。でもこの世の中の流れに乗らないのも不安だし見ていて大変そうに思う。
だからこそ低学年のうちは遊ばせてあげたいし、幼児期は勉強よりのんびりさせてあげたい。生きている実感を体験させてあげたい。
自己肯定感のない子が多い。しかし育ちをみると親はその子のために良かれと思ってやっている。自分自身で自由に遊んだり、何をしたいのか、誰の指図も受けずに実感として成し遂げたことが少なくなってきているからではないか。
情報機器、スマホなど便利だけど端折ってしまうのではないだろうか。顔を見て話す、連絡がとれない時間に何を思うか、メールをするとすぐ返事を欲しがる・・・追い立てられているように思う。
乳児期こそ根っ子を作る時期。ゆっくりさせてあげてほしい。先を見越しての準備はとりあえず置いておいて・・・。小学校に入る頃にはちゃんと育つ。先回りすることで積み重ねるところを端折ってしまわないように。
次回は、児童室にいる子ども達の様子を映したビデオを見ながら保育者に話を伺います。

玉川大学の大豆生田先生のお話でした。
「遊びで育む子どもの力」というテーマでした。
遊びで育まれるものとして、
・自己肯定感
・身体の育ち
・人間関係
・創造力(ものを作り出す力)
・想像力(現実を乗り越える力)
・知的好奇心
・感じる心
を挙げていて、「遊びはある能力を育てるものではなく、総合的な学びにつながる。遊ぶ力は生きていく力そのもの」だとおっしゃっていました。
じっと座っているだけに見える子も、観察していると他の子がしていることを後から真似していたり、関わろうとして邪険にされたり(これも大事な経験)、短い時間の間にも様々なドラマが見られます。この体験は幼児教室では身に付かないものです。
…そうだ、そうだ、と聞いていたのですが、最後の質問で、「自分が泥んこが苦手なのだがどうすれば良いか」と言う質問が出た時、なぜか「最近は地域の中では難しいですね」と諦めムード。
汚れるし、衛生面でも不安だし、とのこと。
何だかガックリしてしまいました。
自然の中で遊ぶのは、いろんなものに積極的に関わる力がつくんです、とオススメしていたわりに、高いところ
に登れば危険ですしね、という発言も。
自分が嫌なのに子どもだけ泥んこさせたり、周りの目もあるのに自分だけやらせるのは難しい、というのは事実かもしれないけど、だからって消極的な発言はして欲しくないなと思いました。
仲間を作ってみんなで遊ぶとか、方法はあるんだから。
先の質問に対しては、「お散歩を取り入れるなどしてなるべく自然に親しんで。お母さんが嫌なものは無理することはない」という回答でした。
講座の内容と被っているところもあったので、紹介ついでに愚痴ってみました(^^;)う〜ん。