
12年度 第2回親子学級[2012年09月13日(Thu)]
2012年度 第2回親子学級 『 見守る保育について 』
今回は、子育てアドバイザーとして活動されていて、児童室の保育を担当してくださっている大田京子さんからお話をしていただきました。
まずは受講生に受講動機や普段遊んでいる場所などを含めて自己紹介をしていただきました。
同じ歳の子どもの友達が欲しいと考えている方、子ども同士の関わり合いを持って欲しいと考えている方、、母子分離したいと考えている方など様々でした。
それから「3歳と1歳半の子ども同士のおもちゃの取り合い」という設定で企画委員や受講生にロールプレイングをしてもらい、子どもへの声のかけ方や見守る保育についてお話しを伺いました。
おもちゃの取り合いについて
1歳半の子は、本能の赴くままにその物にひかれていくので、「ほしい〜」と思ってヨタヨタ歩いて近づき持っていく。「貸して」とは言わない。
また、3歳の子はおもちゃを「他人のものも自分のもの」として遊んでいるので、他の子が来たらダメ!と感じるのは普通のこと。「貸してあげなさい」という声かけも悪くはないが、その子の気持ちを考えてみる。「まだ使っていたいんだよね。」・・と貸してあげたくない気持ちに沿ってあげられるか。
だから、見守る保育では年齢の大きい小さいでおもちゃの譲り合いをさせることはしていない。
“誰が何を持っていたか”を保育者はしっかり見て、子ども達に声をかけている。
*「○○ちゃんが使っていたね。
(デジタルではない腕時計を見せて)これが1になったら貸してもらおうか」
*「○○ちゃんが終わった後に貸してくれるかな」
*(1歳半の子に)「貸して、っていってごらん」
*(3歳の子に)「貸して、っていってるよ」
*「○時になったら貸してね」と声をかけた後は・・・1歳半の子は○時になっておもちゃを渡しても忘れてしまっているが、「これ 使う?」「もういいね?」ときちんと声をかける。
子どもの気持ちを押し殺させるのではなく、受け入れるようにする。
「後で貸してあげられるよね」などと声をかけることで、貸してあげたい気持ちを育てることが大切。気持ちを我慢したり押し殺したりすると、思春期など、後になって必ず反動が出てくる。子どもの気持ちを大切にしてほしい。
受講生からの質問
Q:親の状態次第では、子どもの話をしっかりきいて寄り添えないこともあるのだが。。。
A:5つあるうち3つ乗り越えたらよしとしましょう!
みんな同じ宮前区に住んでいて、でも同じマンションではないし、この適度な距離感で親同士のつながりをもちましょう。週一回はきだして、また一週間、乗り切りましょう!
児童室での子どもの様子
・児童室に子どもを預けるとき、離れるときに子どもは泣くし、お迎えの時間(12時)が近づくとまた泣き出す子もいる。親はずっと泣いていたかと思うかもしれないが、2時間ずっと泣いている子はいない。
・子どもが泣いている時に抱っこしても平気な子は抱っこするが、みんながいる方向に子どもの顔を向けてだっこしている。そうすると泣いている子はまわりに興味を示す。トイレに行きたい子がいるなど、その場を離れる必要がある場合はすぐ隣においていってしまう。ぼーっとしている子もいれば、泣きながらついてくる子もいる。その場を離れたら、必ず戻ってくるが、抱っこはしなおさない。「あのボール持ってきてくれる?」などと声をかけると、だんだん慣れてくる。
・「ママがいい!」という子もいる。その時は「そうだよね、ママ大好きだよね。でもね、ママお勉強しているんだよ、えらいよね〜」と返している。1歳半の子でも勉強の意味はなんとなくわかる。気持ちに沿った、かかわりを持つ保育である。
・「時計がぴったりとくっついたらね、ママは迎えに来るよ。」親は必ず12時を守って迎えに行くこと。親は必ず迎えに行く、保育者もうそをついていない。・・・見守る保育の柱。
・1歳半は一人遊びが多く、まだかかわりには早いが、人が持っているものが気になってくることでかかわりが出てくる。
・食事時に座ってたべていなかったら・・・「おばちゃんが食べちゃおうかな」と声をかけている。
食べるんだったら座る。食べないんだったらしまう。「フタしちゃおうね」「ごちそうさま」で、しまってしまう。遊んでないとおなかはすかない。
・いろいろな物や砂をなめたりすることは心配だが、知らず知らずに雑菌が入っても大丈夫な体になる。抗菌・無菌に囲まれると抵抗力がなくなる。
ケンカについて
誰かのものを取らない限り人とのかかわりはないし、ケンカをしながらかかわっている。
相手の気持ち、自分も嫌だという気持ち、取った、取られた、の体験をしないと関わることはできない。ケンカが遊びに発展することもある。ケンカをとめたら、何も育たない。体験なしには何も育たない。
*ケンカになっても「ダメ!」とは絶対に言わない。「どうしたの?」
*叩くとか何かやりそうになったときは、「○○ちゃん!」・・・名前を呼ぶと止まる。
命に関わることは、どなってもいい。しっかり言うこと、怒ること!
でもそれ以外は、子どもにとって、あまり意味はない。
学級第2回の保育室だよりは近日中に追加掲載予定です

ブログ担当のつぶやき
今回は、企画委員の子ども達10人の保育を担当しました。
とても暑い日でしたが、大人4人で子ども達10人を連れて市民館近くの公園まで歩いて行きました
通り過ぎる宅配便の車にジーっと見入る子、足元にいる蟻を恐がって泣いて足を地面につけたがらない子、砂と水を混ぜて「ベーグル作ってるの♪」と楽しむ子と様々です。
屋外での保育は安全に一層の神経を使うし天候の関係もあるし大変ですが、部屋の中ではなく公園だからこそ見られる子どもの様子が新鮮でした
今回は、子育てアドバイザーとして活動されていて、児童室の保育を担当してくださっている大田京子さんからお話をしていただきました。
まずは受講生に受講動機や普段遊んでいる場所などを含めて自己紹介をしていただきました。
同じ歳の子どもの友達が欲しいと考えている方、子ども同士の関わり合いを持って欲しいと考えている方、、母子分離したいと考えている方など様々でした。
それから「3歳と1歳半の子ども同士のおもちゃの取り合い」という設定で企画委員や受講生にロールプレイングをしてもらい、子どもへの声のかけ方や見守る保育についてお話しを伺いました。
おもちゃの取り合いについて
1歳半の子は、本能の赴くままにその物にひかれていくので、「ほしい〜」と思ってヨタヨタ歩いて近づき持っていく。「貸して」とは言わない。
また、3歳の子はおもちゃを「他人のものも自分のもの」として遊んでいるので、他の子が来たらダメ!と感じるのは普通のこと。「貸してあげなさい」という声かけも悪くはないが、その子の気持ちを考えてみる。「まだ使っていたいんだよね。」・・と貸してあげたくない気持ちに沿ってあげられるか。
だから、見守る保育では年齢の大きい小さいでおもちゃの譲り合いをさせることはしていない。
“誰が何を持っていたか”を保育者はしっかり見て、子ども達に声をかけている。
*「○○ちゃんが使っていたね。
(デジタルではない腕時計を見せて)これが1になったら貸してもらおうか」
*「○○ちゃんが終わった後に貸してくれるかな」
*(1歳半の子に)「貸して、っていってごらん」
*(3歳の子に)「貸して、っていってるよ」
*「○時になったら貸してね」と声をかけた後は・・・1歳半の子は○時になっておもちゃを渡しても忘れてしまっているが、「これ 使う?」「もういいね?」ときちんと声をかける。
子どもの気持ちを押し殺させるのではなく、受け入れるようにする。
「後で貸してあげられるよね」などと声をかけることで、貸してあげたい気持ちを育てることが大切。気持ちを我慢したり押し殺したりすると、思春期など、後になって必ず反動が出てくる。子どもの気持ちを大切にしてほしい。
受講生からの質問
Q:親の状態次第では、子どもの話をしっかりきいて寄り添えないこともあるのだが。。。
A:5つあるうち3つ乗り越えたらよしとしましょう!
みんな同じ宮前区に住んでいて、でも同じマンションではないし、この適度な距離感で親同士のつながりをもちましょう。週一回はきだして、また一週間、乗り切りましょう!
児童室での子どもの様子
・児童室に子どもを預けるとき、離れるときに子どもは泣くし、お迎えの時間(12時)が近づくとまた泣き出す子もいる。親はずっと泣いていたかと思うかもしれないが、2時間ずっと泣いている子はいない。
・子どもが泣いている時に抱っこしても平気な子は抱っこするが、みんながいる方向に子どもの顔を向けてだっこしている。そうすると泣いている子はまわりに興味を示す。トイレに行きたい子がいるなど、その場を離れる必要がある場合はすぐ隣においていってしまう。ぼーっとしている子もいれば、泣きながらついてくる子もいる。その場を離れたら、必ず戻ってくるが、抱っこはしなおさない。「あのボール持ってきてくれる?」などと声をかけると、だんだん慣れてくる。
・「ママがいい!」という子もいる。その時は「そうだよね、ママ大好きだよね。でもね、ママお勉強しているんだよ、えらいよね〜」と返している。1歳半の子でも勉強の意味はなんとなくわかる。気持ちに沿った、かかわりを持つ保育である。
・「時計がぴったりとくっついたらね、ママは迎えに来るよ。」親は必ず12時を守って迎えに行くこと。親は必ず迎えに行く、保育者もうそをついていない。・・・見守る保育の柱。
・1歳半は一人遊びが多く、まだかかわりには早いが、人が持っているものが気になってくることでかかわりが出てくる。
・食事時に座ってたべていなかったら・・・「おばちゃんが食べちゃおうかな」と声をかけている。
食べるんだったら座る。食べないんだったらしまう。「フタしちゃおうね」「ごちそうさま」で、しまってしまう。遊んでないとおなかはすかない。
・いろいろな物や砂をなめたりすることは心配だが、知らず知らずに雑菌が入っても大丈夫な体になる。抗菌・無菌に囲まれると抵抗力がなくなる。
ケンカについて
誰かのものを取らない限り人とのかかわりはないし、ケンカをしながらかかわっている。
相手の気持ち、自分も嫌だという気持ち、取った、取られた、の体験をしないと関わることはできない。ケンカが遊びに発展することもある。ケンカをとめたら、何も育たない。体験なしには何も育たない。
*ケンカになっても「ダメ!」とは絶対に言わない。「どうしたの?」
*叩くとか何かやりそうになったときは、「○○ちゃん!」・・・名前を呼ぶと止まる。
命に関わることは、どなってもいい。しっかり言うこと、怒ること!
でもそれ以外は、子どもにとって、あまり意味はない。





今回は、企画委員の子ども達10人の保育を担当しました。
とても暑い日でしたが、大人4人で子ども達10人を連れて市民館近くの公園まで歩いて行きました

通り過ぎる宅配便の車にジーっと見入る子、足元にいる蟻を恐がって泣いて足を地面につけたがらない子、砂と水を混ぜて「ベーグル作ってるの♪」と楽しむ子と様々です。
屋外での保育は安全に一層の神経を使うし天候の関係もあるし大変ですが、部屋の中ではなく公園だからこそ見られる子どもの様子が新鮮でした

見守るって、難しいけど、発見いろいろですね(^^)