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理事長からのメッセージ(1) [2007年05月31日(Thu)]
2005年10月、「PHP教育政策研究会」は、「活力ある教育の再生を目指して−学校・教師・親・教育委員会を元気にする提言−」を発表しました。

そしてその中で、提言12として「学校を、地域や親や子どもが集い、親としての育ちを図る『親学の拠点』として活用できるよう施設、制度の整備を進める」、提言13として「親への情報提供や指導、親と学校・教師の協力関係構築の支援を行う『親学アドバイザー』を育成し、各学校に配置する」を掲げました。

本当に親を元気にし、家庭教育を充実させるためには、親に対する経済的・社会制度的支援のみならず、親自身をも教育し、成長を促していく必要があると考えたのです。

同年12月、これらの提言を具体化するための第一歩として「PHP親学研究会」が発足、60時間を超える議論を経てようやく『「親学」の教科書』、『親学アドバイザーの手引き』(注:当協会の親学講座で使用するテキスト)が完成したわけです。
(橋史朗 理事長)
理事からのメッセージ(8)「親学」の根底にあるもの [2007年05月30日(Wed)]
「親学」は、その言葉が示す通り、子どもの養育や教育について親が学ぶことを意味しています。

そこには、食育、礼儀作法などのしつけ、コミュニケーション・スキルなど様々な内容が含まれていますが、これらの学ぶべきことの根底に何があるのかを理解することが肝要だと思います。

では、親学の根底となるものとは一体何でしょうか?

多くの親は自分の子どもが立派な社会人となり、幸せな生活を送ることを祈っています。学力や運動・芸術などの能力を高めることで、子どもの将来が幸せになると信じ、学習塾やその他のスクールに子どもを通わせているお父さん・お母さんはたくさんいます。

しかし、いくらそれらの能力に秀でていても、周囲の人との間に充実した人間関係を築くことができなければ、幸せな将来は覚束ないものになってしまいます。この充実した人間関係を築く基礎となるのは、「道徳」であり、これこそが親学の根底にあるべきものだと私は考えます。

日常の中で、私たちは様々な判断に迫られます。
そのような際に、より「正しい」あるいは「優しい」ことを選択し、実践していくのであれば、他者とより良い関係が作れるはずです。

子どもに「正しいこと」や「優しいこと」の価値を教えること、また、親が自らそれらの価値を認識し、実践していくこと、それこそが現代の日本社会で忘れられているものであり、「親学」が取り戻そうとしているものなのです。
(望月文明 理事)
理事からのメッセージ(7)赤ちゃんポストに想う [2007年05月29日(Tue)]
「赤ちゃんポスト」が実際に動き出したことを喜ぶ。この実現に当たっては毎年30人の赤ちゃんの尊い生命が犠牲になっている事実に直面し、キリスト教系の病院のお医者さん、病院の慈愛が実ったもので、世界でも初めての偉業といえる。
 
しかし、この赤ちゃんの「親の責任」はどうなると言いたい。この赤ちゃんが成長して、自分の出生の事実を、自分の親のことを知ったときの衝撃はいかばかりかと慮る。

人間の赤ちゃんは母親の胎内で、脳の大きさが1/3に成長したとき生まれ、歩くことも出来ず、食べることも出来ず、いわば未熟児でこの世に誕生し、自分だけでは何も出来ない。「子育て」は親子の絆をしっかりと結びつけ、これが親としての自覚を育て、苦労はするが、その責任を果たすことが、親ごころの育成、親学の原点となっている。この親子関係の愛が発展して、ヒューマニズム(人類愛)を生み出している。こうしたわれわれの親子の絆の尊厳性−これこそ、神がわれわれに与えてくれたものといえるであろうか−を噛みしめていきたいものである。
(福田一郎 理事)
理事からのメッセージ(6)『学生向け親学講座』 [2007年05月24日(Thu)]
そもそも親学には大きく2つの柱があります。
「親としての学び」と「親になるための学び」です。

過日、私が関わっております某ビジネス系専門学校で『特別講義』を致しました。テーマは“親学とは”。『「親学」の教科書』をテキストに用い、まさに親になるための準備教育です。

全員が10代の学生ですので、(そんなの自分には関係ないよ。親に言ってくれ。という感想を持たれるか、もしくは反応無しで居眠りでもされたら・・)と内心はハラハラしておりました。結果は予想に反し、みな真剣な眼差しで一生懸命メモを取りながらの受講態度でした。

さらに感想発表が素晴らしいものでした。
「今まで随分親に心配かけて来たので、改めて親に感謝の気持ちで一杯です。がんばります。」「将来結婚して親になったら『しっかり抱いて、そっと下ろして、歩かせる』を実践します。」「『人間力』が幸せな人生を送る上ですごく大事なんだと実感しました。」「安倍総理の言っている「親学」の意味がよくわかりました。」「先生の子育ての仕方がすごいと思った。」

「学校のテストと違って子育てに正解はないからな。子育ての前にきちんと自分自身を育てろよ!君たちにとって最高の親孝行は、君が元気で自分らしく幸せな人生を送ることだよ。」と講義を締めくくりました。
(坂東弘康 理事)
理事からのメッセージ(5)「親の背中を見て育つ」 [2007年05月22日(Tue)]
昔から、「子どもは親の背中を見て育つ」と言われています。

これは、口先で言い聞かせられたり、
しつけられたりすることよりも、
親自身の日ごろの生活習慣や生き方から、
子どもは多くのことを学び、成長していくというほどの意味です。

一般的に、しつけとはほめたり叱ったり、
あるいは注意したりすることだと考えられています。

たしかにいずれも大切なことで、
子どもはほめられることで勇気付けられ、
叱られることでみずからの行動を改め、成長していきます。

ほめることも叱ることもしつけには欠かせません。

しかし、親のそうした意識的なしつけだけでなく、
子どもは、親自身が日々何気なく行っていること、
話していることから、さらにより多くのことを学んでいます。

子どもは、良いことも悪いこともすべて、
親を見て習い、成長、発達しているのです。

親のあり方こそが人間形成、教育の第一歩です。

お互い、子どもの範となるような言動を心がけるとともに、
たえず親としてのみならず、
人としてみずからを高めていきたいものです。

(大江弘 理事)

理事からのメッセージ(4) [2007年05月21日(Mon)]
「人間は生理的早産である」という言葉があります。
人間は、ほかの動物に比べると、脳細胞のからみあいがほとんど出来ていない未熟の状態で生まれてくるという意味です。

誕生後の周りの人からの刺激によって、脳細胞のからみあいがつくられていくわけです。
その刺激は、言い換えれば、意識的又は無意識的な教育ともいえましょう。

赤ん坊が刺激を受ける最初の人は、家族、特に親です。
したがって、親がどのような刺激を赤ん坊に与えるかという親の教育力が人間形成の基礎づくりとして、とても重要なことです。

子どもが成長するにつれて、社会からの刺激も受けるようになります。今日の社会は、価値の流動化と多様化が著しいので子どもが自分にふさわしい生き方を選択し、自己実現を図っていくことが、かなり難しい状態になっています。

それだけに、基礎的集団としての家庭での親の教育力が、さらに重要になっています。

その家庭は、かつての大家族から核家族への変化が著しく進んできています。少子化とも相まって、子どもに対する親からの刺激(教育)の影響度はとても大きくなっています。

「親になることはやさしいが、親であることは難しい」今日です。

以上のようなことから、

今日の我が国ではかつての我が国とは違って、親になる人、親である人が子どもの健全な発達を支援するために、親としてどうあったらよいかの学びをすることがとても必要になっていると考えられます。

それは、モノやカネといった環境的な条件整備以上に大切な「親心」を育てることだと言うことも出来ます。

「親が育てば子も育つ」、本協会はこのような考え方に立って親学の推進をめざしています。
(大森弘 理事)
理事からのメッセージ(3) [2007年05月15日(Tue)]
なぜ親学が必要となってきたのでしょうか。

子どもが生まれて親になり、子どもを育てる。その子が成長してまた親となり、子を育てる。この繰り返しが人間の歴史であり、どんな時代であろうとも変わらず続けられてきた営みです。

これまでその営みは、家族や社会にとってごく自然なものであり、あえて学ぶべき内容ではないと思われてきました。

しかし急激に進む核家族化や、地域のつながりの希薄化に伴い、親が子育てに必要な情報を子育て経験者から得るのが難しくなってきています。

以前であれば、家族代々の知恵として祖母・母などから受け継がれ、地域の習慣や伝統に根付いたものであった子育ての方法が、うまく伝わらなくなってしまったのです。

そこで、親学は、親のための学びの場を提供します。親学を通じて、親としての自覚を深め、親として成長してもらいたいのです。そしてその成長の成果を子どもに、学校に、地域へと広げ、社会をよりよい方向へと変えていってもらいたいものです。
(永沼宏之理事)


理事からのメッセージ(2) [2007年05月10日(Thu)]
親の教育力低下を指摘する声が大きくなってきました。

学校給食費の未納問題が話題になり、また次には支払い能力があるにもかかわらず保育園の保育料を払おうとしない親がたくさんいるといった報道もなされました。

本来、子を産み、育てることは、親にとってなにものにも代えがたい大きな喜びであり、楽しみであるはずです。子育ては、他者を育てることで自分を活かしていくことにほかなりません。

ところが現実には、子育てにストレスを感じる親、自分のための時間と場所を第一に必要とする親が多くなっています。このことの原因はどこにあるのでしょうか。

「社会に子育てを楽しめる環境が整っていないこと」だけがその原因であるはずがありません。

現在子をもつ親、これから親になろうとする未来の親、つまり私たち自身に、親心(おやごころ)が十分に育まれていないことに大きな原因があるのではないでしょうか。

昨日のNHK「おはよう日本」の報道は、教育再生会議の提言案について、その内容がこれから親になろうとする世代までも対象としたものであると述べていました。

これまでの報道が、「子を持つ親や家庭に対する国からの押し付けである」との偏った見方であったものが少しずつに修正されてきたようです。

私たちの「親学」は「親としての学び」と、「親になるための学び」を含んだものです。
(永沼宏之理事)
会長からのメッセージ [2007年05月10日(Thu)]
4月3日に産経新聞・正論で木村会長の記事が掲載されました。

【正論】エッセイスト、共立女子大学名誉教授 木村治美


エッセイスト、共立女子大学名誉教授 木村治美
 ■親となるための「親学」のすすめ

 ■「親の成長」「子供との関わり方」学ぶ

 ≪親のあり方が問われる≫

 昨年末「親学推進協会」が設立された。親学(おやがく)とは「親が変われば子供も変わる」という考え方のもと、家族からの教育再興を目指すものである。「親学会」「PHP親学研究会」での研究・提言を踏まえ、その理念を実践・普及拡大する組織として活動を開始した。

 思い返せば20年前、臨時教育審議会は21世紀の日本の教育を「生涯学習社会への移行」と明記した。明治以来の学校教育中心主義から脱却し、生涯にわたる学びの場を拡大・充実させていこうとの考え方であった。

 「家庭・学校・地域の連携」はすでに定着し、カルチャーセンターなど、狭い意味の生涯学習の受け皿も団塊の世代を迎える準備ができている。もっとも等閑視されていたのは親となるための学習ではなかったろうか。

 私は臨時教育審議会の委員として「親となるための学習の必要」を答申にもりこんだのであった。このたび親学推進協会の発足にあたり推進者であり理事長である高橋史朗氏に請われて会長の役をいただき、私としては20年来の懸案を実現しうる願ってもない好機であった。

 親学とは耳慣れないことばかもしれない。しかし今日、教育の諸問題の根底で、親の在り方が問われていることはすべての人が認めている。学校教育がどんな対策をとっても、家庭がまともでなければ解決しない。

 ≪アドバイザー養成講座≫

 新しい教育基本法でもっとも注目すべきは、家庭教育が条文化されたことである。「父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有する…」とある。旧法では家庭教育に直接触れてさえいなかった。

 いや、かつては家庭教育は当たり前だったので言及するに及ばなかった、との見方もできる。三世代家族、健全な地域社会、そしてなによりも恥の文化が、しつけの機能を立派に果たしていた。

 それらが失われたあと、親は知識もなく、しかるべき機関による対策も講ぜられないまま、子育てに従事させられていたに等しい。

 親学とは、この空白を埋め、親の教育力を高めるための学習である。多種多様な生涯学習の中でもこれほど必要性があり、学びがいがあり、あとあとまで親子の幸不幸を左右する勉強もあるまい。

 さて、親学推進協会は埼玉県を拠点とし、埼玉県より活動を開始した。他県からも続々とシンポジウムや講演会、親学講座などの開講希望の声が寄せられ、今後の全国的広がりがたのしみである。

 講座は10回である。教科書をめくれば「家庭とはなにか」「親の成長」「子供とのかかわり方」など親の日頃の疑問に答える項目が並ぶ。いずれも受講者参加型の小人数クラスである。11回目は「親学アドバイザー養成講座」で、ここに本推進協会の主眼があるといってもよい。このような講座に参加するのは、問題意識をもった親ばかりである。聞く耳をもたない親たちに、いかに声を届けるかが難しい課題となる。

 ≪保育支援と教育力低下≫

 親学推進協会では、親学アドバイザーを養成して、草の根まで分け入ることを期待している。その意味でも注目されてよい活動である。

 運営費が問題である。十分とはいえないが、当初3年間は日本財団から助成事業として援助を受けられる。そのあとをどうするか。

 先ほど紹介した新教育基本法第10条第2項に、つぎのように書いてある。

 「国及び地方公共団体は…保護者に対する学習の機会及び情報の提供その他の家庭教育を支援するために必要な施策を講ずるよう努めなければならない」

 親学推進協会の目的はまさにこの条文でいわれている施策に合致する。同じ志をもつ全国の大小さまざまな組織、たとえば親学会、日本家庭教育学会などが連携して、民間主導の親学推進国民運動ともいうべきものを創設し、「社会総がかり」で子育てに参加する環境づくりを進めたい。本推進協会には、事務所の提供など、ありがたい申し出が寄せられている。

 男女共同参画推進関連の国の予算は、女性の仕事と育児の両立支援事業などにも使われる。しかし、子育て支援などの名目で、保育サービスなどを充実させればさせるほど、親の責任意識や教育力が低下するという矛盾は、多くの有識者が指摘している。

 新教育基本法第10条の2項を踏まえれば、いま重点的に社会総がかりの行動が求められているのは「親学、親育て」の課題である。

(2007/04/03 産経新聞)

理事からのメッセージ(1) [2007年05月09日(Wed)]
教育再生会議が、近日中に、子育ての指針として「『親学』に関する緊急提言(仮題)」を提出するようです。

この件に関連して、「親学」に関連する報道がセンセーショナルになされ、批判的な取り上げ方をするメディアもありました。

今日における家庭や親の教育力の低下は多くの方の認めるところですが、そのことを政府や有識者が指摘をし、その指針を示そうとすることに抵抗感を持つ方も多いようです。

しかしながら教育再生会議の委員の方々が、そこまですべきであると感じられた現実の深刻さへの認識や、「親学」の内容についての正しい理解等はそれほどなされていないのではないでしょうか。

教育再生会議が緊急提言を行なうのは、「いじめ問題への緊急提言」(平成18年11月29日)に続くものです。「親学」の重要性について深く認識して頂いたことを高く評価したいと思います。
(永沼宏之理事)