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理事からのメッセージ(23) [2008年05月08日(Thu)]
「意欲と自律心のバランス」

同じ車種でも、力のあるエンジンを積んでいる自動車のほうが、急な坂や荒れた道に強く、スピードも出せます。エンジンは、自動車の性能を決める重要な要因の一つです。しかし、どんなにエンジンが良くても、ハンドルやブレーキ等の性能が悪いと、事故を起こしかねません。目的地に着実にたどりつくのはもとより、快適なドライブを楽しむためにも、エンジンの力とあわせてハンドルやブレーキ等に高い性能が求められます。

人間もまた同様です。何としても成し遂げたい、手に入れたいという強い意欲があってはじめてたいへんな困難も乗り越えることができます。この意欲が弱いと、何かを学ぼうとすることも、みずから努力して何かを成し遂げようとすることもないでしょう。学ぶ力、目的に向かって地道に努力する力、困難を乗り越える力等、すべて意欲の有無、強弱にかかっているわけです。

もちろん意欲ばかりが強くても物事はうまくいきません。何かを成し遂げようとする場合、自分の気持ちを適度におさえつつ他の人と協力し合うことも必要です。またじっと時が来るのを待つ忍耐力なども必要でしょう。すなわち、自分の意欲に振りまわされることなく、自分自身を上手に律する力、自律心が欠かせないのです。

近年、この意欲と自律心の二つの面がともに弱くなってきています。
たとえば何としても手に入れたい、成し遂げたいという意欲が弱くなってきたため、少々の困難にも簡単にくじけてしまう子どもが増えています。一部のニートの場合、そもそも夢や目的を自分の力で持つこともできません。さらに、生きようとする意欲が弱いため、若年層でも自殺者が相当数出ています。意欲の低下には著しいものがあります。

また、じっと我慢する力、自分の気持ちと人の気持ちのバランスを取りながらうまく人間関係を築く力なども弱体化しています。自分の思うとおりにならないといっては切れてしまう、友だちとうまく関わってくことができず、親友と呼べる人が一人もいないなど、いずれも自律心の欠如が一因となっているのではないでしょうか。

意欲だけが強くてもダメ。自律心だけが強くてもダメ。その両方がバランスよく高まっていくことがやはり大事なのです。そうしてこそ子どもは、みずからの人生を豊かにまた目的を持って走っていくことができます。

難しいことかもしれませんが、お互いに、意欲と自律心がともに調和しつつ高まっていくよう十分に配慮しつつ、子どもと関わっていきたいものです。

副理事長 大江 弘
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