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理事からのメッセージ(22) [2008年03月31日(Mon)]
「人生を生き抜く」

平成18年にわが国で自殺した人は3万2125名。そのうち20歳未満の子どもが623人。およそ自殺者全体の2パーセントにあたります。経済大国と呼ばれ、暮らしがどんなに恵まれていても、これほど子どもが自殺してしまう国は、とても豊かな国、幸せな国とは言えないでしょう。

また2005年の「世界価値観調査」によれば、人生の意味や目的について考えることがあると答えた日本人はおよそ80パーセントにのぼっています。多くの日本人が、人生についてしばしば思いを巡らし、ときに生きることに悩んでいるのです。

以上のことを考えると、ある日突然子どもが、次のような質問を投げかけてきても決して不思議ではありません。「お母さん、人生って何だろう?」「お父さん、僕に生きる価値はあるの?」「何のために私は生きているんだろう」さて、これに皆さんはどうお答えになるでしょうか。もちろん答えは一つではありません。正解もありません。おそらく、一人ひとりが体験を通じて学んだことによって答えるしかないでしょう。

そもそも人生は、人「が」生きると書きます。とにかく生きること。何があっても生きること、それが人生ということです。そこでは優劣、美醜、良し悪し、成功しているか失敗しているかは関係がありません。つまり、格好が悪かろうと、失敗と思われるようなものであっても生き切ることが人生です。したがって、人生にはみずから死を選ぶという選択肢ありません。この世に生を享け、人生を歩み始めたときから、皆必死に生き抜くことが求められているのです。

また人生は、人「を」生きるとも書きます。つまり、人として、人間として生きること、言い換えれば、人間の尊厳と品格をもって人間らしく生きることが人生だというわけです。決して、牛のそれでも馬のそれでもありません。人間としての道を生きていくことが人生です。そうしてはじめて、お互い、生きる喜びも味わえます。またそうだからこそ、人生を豊かにするためには、人間力を高めることが重要になるのです。

さらに、人生は、人「と」生きるとも書きます。お互い人間は、決して一人で生きているわけではありません。というより、そもそも一人で生きていってはいけないのです。どんなに嫌なことがあろうと、孤独が好きでも、人とともに生きることが人生です。だから、いかにうまく人と関わっていくか、仲良く暮らしていくか、それが豊かな人生の鍵となります。そこで大切なのが人間関係力であり、コミュニケーション能力です。お互い、より良い人生のために、これらの力を高める努力が欠かせません。

また人生は、人「に」生きると書きます。それは人のために、人に尽くして生きるということです。自然を大切にすることもいいでしょう。動物を愛する心も尊いといえます。しかし、人は人のために何かをすることが大切なのです。ただ人と生きるのではない。人のために生きてこそ、人生の輝きはよりその彩を増していくのです。多くの先人は、そのことを知り、率先して人に尽くして豊かな人生を歩みました。

ここにあげたのは言葉遊びのようなものです。しかし、わずかでも人生の一面を指摘しているのではないでしょうか。親として、また一人の人間として、人生について語り合う一助にでもしていただければ幸いです。
副理事長 大江 弘
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