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2020年11月15日

129号

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『社会正義のキャリア支援‐個人の支援から個を取り巻く社会に広がる支援へ‐』
著 者:下村英雄
発 行:図書文化社、2020年


 本書は、キャリア支援から社会正義の実現を扱っています。著者の下村は社会正義の実現には次の3つの実践が必要だといいます。1.存在を承認する深い意味でのカウンセリング、2.自己決定の手段を増やすエンパワメント、3.環境に働きかけるアドボカシー、です。

今回は、2.自己決定の手段を増やすエンパワメントを取り上げます。

1.エンパワメントとは何か
 エンパワメントという言葉は「力をつけること」を意味します。生き方や働き方を支援するキャリア支援の視点からすると、「自己決定する力」をつけること、特に社会的に不利な立場にある人や周辺的な立場の人に自己決定の手段により多くアクセスできる力が得られるように支援することです。

2.エンパワメントと自己責任
 一方で、エンパワメントは「自己責任」を過度に求めすぎているのではないか、という批判があります。たしかに、自分の人生を自己責任で切り開きたいという気持ちを支援することは、エンパワメントになります。しかし、他人に向かって自己責任で自分の人生を切り開けと要求することや、そうしない人をバッシングすることは、そうではありません。

 自己責任論を盾にしてバッシングするのではなくて、その人の外側にある環境に働きかけることが社会的正義の実現には求められています。自分の人生を切り開けるように支援するのと同時に、その頑張りが報われるように環境を少しでも整えていくことが求められるようになっているのです。
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posted by oyagaku at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 図書紹介
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