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2019年12月15日

118号

『子どもの未来をひらく エンパワメント科学』
編 著:安梅 勅江(あんめ ときえ)
発 行:日本評論社、2019年

紹介者から: エンパワメントは、生きる力を湧き出させること
 子育てを通した、親育ちを志向する親学では、科学的な調査・研究の成果に基づく関わりを大切にしてきました。本書は現時点の最先端がまとめられています。日常生活の「質」をよくしていくためのコツを知りたい方にお薦めします。

本書から:エンパワメント原則と実現のコツ
 エンパワメントは、人びとに夢や希望を与え、勇気づけ、人が本来もっているすばらしい力、生きる力を湧き出させることです。

人は誰もが、すばらしい力をもって生まれてきます。そして生涯にわたってその力を発揮し続けることができます。この一人ひとりに潜んでいる活力や可能性を湧き出させることがエンパワメントです。Empowermentは、活力が湧き出る意味で「湧活」と和訳されます。

 エンパワメント科学は、エンパワメントについて様々な学問を束ねて統合的に科学的な手法を用いて明らかにする実用的な科学・学問です。脳科学、行動科学、進化人類学などの知見から根拠を生み出します。

 エンパワメントには、八つの原則があります。
1.目標を当事者が選択する。
2.主導権と決定権を当事者が持つ。
3.問題点と解決策を当事者が考える。
4.新たな学びと、より力をつける機会として当事者が失敗や成功を分析する。
5.自らの行動を変えたいと思える方法を当事者とサポーターが一緒に考え、その方法を実行する。
6.問題解決の過程に当事者の参加を促し、責任を高める。
7.サポーターは、問題解決の過程を支えるネットワークと資源を充実させる。
8.サポーターは、当事者のウェルビーイングに対する意欲を高める。

 エンパワメントを実現するには、七つのコツがあります。
1.目的を明確にする。価値に焦点を当てる。
2.プロセスを味わう。関係性を楽しむ。
3.共感のネットワーク化。親近感と刺激感。
4.心地よさの演出。リズムをつくる。
5.ゆったり無理なく。柔軟な参加様式。
6.その先を見据えて。つねに発展に向かう。
7.活動の意味付け。評価の視点をもつ。

 子育てへの困難感を抱える保護者が増えるなか、さまざまなニーズに対応できる支援の整備が急がれます。子育ちと子育てをエンパワメントする環境の実現が期待されます。
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posted by oyagaku at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 図書紹介
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