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2019年11月15日

117号

『空にかかるはしご 天使になった子どもと生きるグリーフサポートブック』
監 修:濱田裕子
発 行:九州大学出版会、2017年

紹介者から:子どもを亡くした家族の想いから、子育ての意味を考えます。

「着せてあげられなかった、ちいさな肌着」の写真には「424gで生まれた まほちゃんは5ヶ月で旅立った後、初めてお家に帰り、たった一晩だけど家族4人で過ごすことができました。思い出がないことが思い出」と説明が添えられています。

 この本には、子どもを喪った悲しみに寄り添う気持ちが詰まっていて、いのちと向き合う姿勢を再確認することを求められているように思います。いのちの大切さを伝える資料をお探しの方は必携の一冊といえます。

本書から:
 1950年に27万人の子どもの死亡数は、医療技術の進歩とともに2015年には60分の1近くの4,834人(2015年全体の0.38%,内0-4歳が占める割合55.7%)にまで少なくなっています。

そんな現代だからこそ、子どもを亡くした家族はその気持ちを周囲の人に理解してもらえず、孤立しやすい状況にあります。

 本書は、「ひとりじゃない」と思えるような冊子があればという家族の声をきっかけにつくることになりました。一部は家族のかけがえのない物語、二部は家族の想いや体験談、三部は子ども達に関わってきた専門家と監修者からのメッセージで構成されています。

監修者から: 寄り添うということ(周囲の方へ)
 ご家族から教えていただいたことでお伝えしたいことは、悲しみは乗り越えるものでも、乗り越えられるものでもないということです。年月を経て、悲しみの質は変わったとしても、悲しみと共に生きていく。乗り越えられるものではないことを知っておくだけでも違うかもしれません。

 私たちは、相手のことを完全にわかることなどできないことを自戒しながら、それでもなお、わかりたい、寄り添いたいと心を傾けることしかできないのかもしれません。だけれども、その気遣いや配慮が時にはやさしく染み入るように入っていくこともあるように思います。
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posted by oyagaku at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 図書紹介
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