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2019年02月15日

109号

『祖父母学 5つの心得と32の視点で考える孫とのかかわり』
著 者:大森 弘
発 行:グッドブックス、2019年

紹介者から: 祖父母は身近なカウンセラー
 当協会の元専務理事、大森 弘先生の新著をご紹介いたします。

<はじめに>
 この本には、大森先生の経験と実績に裏付けられた想いが現代
社会へのメッセージの形で著されています。帯の「気くばりしても
出しゃばりすぎない“名脇役"」とは、まさに先生のことだと、日頃の
先生をご存じの方は思われていることでしょう。

また、編集者と出版社の仕事のおかげで、読者にとっては読み
やすく感じられます。 結果として、祖父母学という、やや固い印象
だった内容は染みこむ ように入ってきました。

 では、内容の話に移りましょう。

<「コミュニケーション」の位置づけ>
 先生が現役の教師として、そしてカウンセラーとして、活躍されたのは
20世紀の半ばから21世紀にかけてでした。この時期に大きく変わった
ことの一つに「コミュニケーション」に関わる事柄があります。

例えば、英語の成績がいくらよくても外国人を前にすると全く話すことが
出来ない人は、今でもたくさんみかけます。
「話す」行為に集中してしまって、その人と気持ちや情報を共有する
ことを見落としている、と指摘できるでしょう。

このように、20世紀のコミュニケーションは情報伝達の手段でした。
どうすれば、相手に伝わるか、理解してもらえるか、に関心が向けられて
いたといえるでしょう。それが21世紀に入ると、価値や意味を共に創り、
共有するためのプロセスに関心が向けられるようになっています。
どうすれば、新しい意味を創り出せるか、その人の理解者でいられるか、
の視点です。

<大森「指南書」発刊の意義>
 この時代の変化の中を先生は、カウンセリング・マインドやスキルを身に
つけることで乗り越えられてきたことをうかがうことができます。
だからこそ、この変化に難しさを感じている世代の人たちにとっては、
まさにこの本が「指南書」となるのだと思います。

また、地方で生まれ、横浜で過ごした先生だからこそ、地方と都市の
ハイブリッドな視点から祖父母学を語ることができるのだと思います。
そして、よく似た軌跡を辿ってきた人たちは、数多くいることでしょう。

 したがって、本書は、日本の工業化・都市化を支えてきた(いる)人たちに
お薦めできます。個人を尊重しながら、家族や集団の一員としての
役割を果たすヒントが詰まっています。

<本書から受け取ったメッセージ>
最後になりますが、「相手のニーズを特定してからでないと、どんな助言も
空回りする」。私は、そんなメッセージをこの本から受け取りました。
そして、祖父母はまるで身近なカウンセラー、といっているようにも感じます。
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posted by oyagaku at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 図書紹介
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