CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る

2018年11月15日

106号

『グループ・キャリア・カウンセリング-効果的なキャリア教育・キャリア研修に向けて-』
編著者:渡部昌平
発 行:金子書房、2018年

紹介者から
私たちにはグループ「で」学ぶ機会はたくさんありますが、グループ「を」学ぶ機会は意外と少ないものです。本書は、グループ実践の理論的な背景を説明しています。

 グループでは、自分以外の人の行動や考えを見聞きするので、自分の行動や考えが他の人にとっての当たり前ではないことに気づきます。他の選択肢があることに気づくと、問題解決の新しい方法を見つけやすくなるのです。他にも、自分だけが悩んでいるわけではないことに気づいたりして、安心することもあります。

 グループでの学びにつながるようにするには、実施する側のグループ管理や統制が欠かせません。グループでの学習はとても有効な方法ですが、「使える」までには技術やコツの習得が必要です。

本書はグループ・カウンセリングの本ですが、親学のグループワークでも役立つ情報が掲載されています。ぜひご活用ください。

本書から
 1.カウンセリングの4大要素:共感、尊重、純粋性、具体性(p7)
個人でもグループでも、最良の結果を生み出しているカウンセラーには共感、尊重、純粋性、具体性の特質があり、これらを満たす必要がある。

「共感」:クライエントが伝える感情や体験よりも、もっと深い水準に対して心を動かす。
「尊重」:自分の感情や体験を尊重し、他者の感情や体験も尊重する。
「純粋性」:クライエントの福祉に反しない範囲で、自分の本当の感情を表明する。
「具体性」:特定の具体的な感情や体験に、正確に完全に反応する。

2.グループワークの種類(pp11-12)
グループワークは目的によってアプローチが異なる。予防が目的の場合は教育的なガイダンスの手法をとり、予防と治療の双方を目的にする場合にはカウンセリング、治療を目的にする場合にはセラピーの手法をとる。セラピーに比べるとカウンセリングはより健常な人を対象とする。カウンセリングには教育的、支持的、問題解決的、短期的な特徴がある。

3.グループの発達と働きかけ(p83)
グループ発達の第1段階は「出会い」である。グループメンバーは少し気後れしていて、リーダーはこれから行うワークの目標や原理、技法を示す。リーダーは参加することの大切さ、この場はお互いに学び合う機会であることを強調してグループの規範をつくる。

 第2段階は「探索」である。リーダーは参加してこないメンバーへの対応を考える。
 第3段階は「作業」である。グループメンバーが自信をもって、問題を持ち込めるようになる。リーダーに頼るだけではなく、お互いに助け合えるようになる。
 第4段階は「実行」である。メンバーが自分の興味を言語化できるようになる。リーダーはそれぞれの経験を評価する機会をつくる。

 結果の評価(p80):介入の効果を示すデータを得ることを考慮する。参加者からのデータを集めて、その後の改善、効果への洞察につなげる。
【図書紹介の最新記事】
posted by oyagaku at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 図書紹介
この記事へのコメント
コメントを書く
トラックバックの受付は終了しました

この記事へのトラックバック