昨日、日曜日 7時過ぎに家を出て、神戸に行ってきました。NPO法人いたみ医学研究情報センター主催、第10回 慢性の痛みワークショップ−慢性痛の手堅い治療− の聴講をさせてもらうためです。対象は医師、看護師、理学療法士、臨床心理士、痛みを専門とする研究者等で、これらの方の知識、スキル等をアップすることが目的で、私のような患者会のものは対象外だったんですが、聴講だけということで特別に聴講させていただきました。
プログラムは
@「慢性痛症候群とは」
A「慢性痛に対する神経ブロックの適応と限界」
B「慢性痛に対する人工関節・脊椎手術の適応と限界」
C「集学的痛み治療の難題解決策を探る」
D「慢性痛患者との実践会話講座」
E「慢性痛における治療薬の選択」
F「慢性痛患者の運動・活動促進法」
でした。
主として、愛知医科大学の先生方、牛田教授につながる先生方、原因がはっきりしない慢性の痛みの低減を追及されている開業医の先生方が講演され、そのお話や問いかけを聞いて 参加された方々が考え、討議するワークショップでした。
若い先生、中年の先生方など皆さん方が真剣に、長引く痛みへの対処方法を考えて、学んでおられるのを目の当たりにして心強く思いました。しかし、日本ではまだまだこういった慢性痛への取り組みは少ないそうです。
いろんなお話の中で、特に印象深かったのは、まず慢性痛というのは
@ 慢性痛は頭で考えてしまう痛みだ
A 痛みというものを訴えたい、痛みを分かってほしいという訴えの場合が多い
B 何か別のなやみ事があったり心配事があったりそれが原因していることが多い
C 痛いからと体を動かさないのは、かえって悪化させる
D まずは運動する。体を動かす。一日3分でもいい、5分でもいいから、外に出て歩いてみる
E 買い物、犬の散歩は運動ではない。 自分のため、自分の筋肉を意識して歩いてみる
F 無理に頑張ろうとしない
G 継続する
H 歩行計をつけたりして歩き、少し目標を定める
H 少しでもできたら、よくできたと自分をほめる
⓾ 自分はだめだと思わない。何かができたら、こんなこともできる、できた思う
こうして運動すると、痛みを抑制する物資が分泌される。痛みは完全にはなくならない(だろう)。けれど、痛みと仲良くできるようになる。こんな痛みが出たら、こうしたら軽くなるとか が分かってくる。 だんだん痛みが遠のいていく。
自分の長引く痛みの原因は何だろう、あの先生に聞いても、この先生にかかってもなおらない、何が悪いんだろう、どうしたらいいんだろう、手術したらいいんだろうか、手術しろとは言われないしなぁ、今日も痛いが明日も痛いんだろうなぁ 何が原因なんかなあ、やっぱり首かなあ、神経が押されているからかなぁ〜 どうしたらいい先生に巡り合えるんかなぁ などと 悩まないことです。
まずは散歩。毎日5分。歩行計を付けて手を振って歩く。ちょっと続いてできるようになったら、頑張った、では次は8分に増やしてみようか・・・ などと習慣にし、少しずつアップするようにしてください。キット、楽になると思います。
自分で自分を傷つけたり、自分で落ち込んだりしないことです。少なくとも、気持ち元気に。 みんなつらいこと、うまくいかないこと、いろいろかかえているんですね。引っ込み思案になるんじゃなくて、ちょっとでも自分の好きなことをしてみましょう。
なお、「長引くその痛み あなたの力で治せます・・ NPO法人いたみ医学研究情報センター著 大創パブリシング刊 定価1300円+税」 を一冊買ってきました。 お金のある方は買って読んでみてください。 お金のない方は、お貸ししますので、申し出てください。
慢性痛は運動で軽減される・・・ こないだの武中先生のお話でもそうでしたね。
また、会報誌新年号にまとめてみようかと思っています。


新神戸駅付近生田川