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特定非営利活動法人おれんじの会(特発性大腿骨頭壊死症友の会)

 特発性大腿骨頭壊死症友の会です。患者・家族の交流と情報交換を目的として2007年11月に山口県を拠点に発足しました。患者の立場から疾患の原因究明・予防・治療の確立を求め、社会に対しては疾患についての正しい理解を求めるべく働きかけています。


ストップ患者負担増  [2018年10月22日(Mon)]
全国保険医新聞10月15日付記事より
 全国保険医団体連合会(保団連)住江憲勇会長と日本難病疾病団体協議会(JPA)代表理事の森幸子氏の対談。
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 社会保障の後退は75歳以上の自己負担率引き上げ、薬の保険外しなどが進められようとしています。また、難病患者では今年から軽症と認定された約15万人が公費助成から外されました。難病患者がいったん対象から外された後に症状が悪化して緊急に入院したりしても即座に再申請するような余裕はなく、高額な医療費を負担しなければならない事態となります。治療を継続できているからこそ体調がよくなって症状が緩解している患者は多いのに、軽症扱いでくくってしまうことは大きな問題です。
 難病患者は不安定雇用の人も多く、正規就労であっても慢性化しているために長期療養で休業した場合に傷病手当は受けられません。生来健康な人が病気にかかって休むのとは状況が大きく異なり、経済的には綱渡り状態なのです。家族状況も「夫婦と子供が同居していて患者一人、ほかの皆が健康」という社会保障制度が想定しているような標準的ケースはむしろ稀です。具体的には病気がもとで夫婦がそろっていない家庭や2世代ともに同じ疾患の家庭などがあります。
 保険医新聞は、保険診療をしている開業の医師や病院勤務医師の多くが読んでいます。ここで難病患者の声が届けられたことには大きな意義があると思います。
難病患者15万人助成はずれ [2018年10月14日(Sun)]
全国保険医新聞10月5日付報道です。jpg903.jpg
今年1月からの指定難病医療費助成制度が変更されたのに伴い、軽症として助成対象から外された人が全国で約15万人とのことです。この記事では詳細は出ていませんが、特発性大腿骨頭壊死症でも病状が安定して悪いは悪いなりに手術の対象とならず「様子をみましょう」と長年言われ続けているケースなど経過観察の方が含まれているのではないかと思われます。受診回数の少ない患者は事実上助成対象から排除されるような制度改定ですので、該当した方もおられるでしょう。
 記事の言うように、軽症者を排除すると特発性大腿骨頭壊死症という病気の原因究明・早期発見早期治療・病気の自然経過の把握などの面で科学的なデータが集まらなくなり、医療の進歩は望めなくなってしまうでしょう。
 難病対策委員会の議事録は厚労省のホームページで公開されています。