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特定非営利活動法人おれんじの会(特発性大腿骨頭壊死症友の会)

 特発性大腿骨頭壊死症友の会です。患者・家族の交流と情報交換を目的として2007年11月に山口県を拠点に発足しました。患者の立場から疾患の原因究明・予防・治療の確立を求め、社会に対しては疾患についての正しい理解を求めるべく働きかけています。


車いす目線から見えるあれこれ [2018年12月12日(Wed)]
車いすで移動していると、低いところに目が行きます。通勤電車で毎日のように見かける光景、缶コーヒーの空き缶放置です。椅子の下にこっそり置いてあるのですがどういうわけかいつ見ても青い缶です。違う日にも同じ場所に置いてあります。エメマンかキリマンか?の指定席になっています。
ホームには空き缶を捨てるゴミ箱だってあるのに、なぜ放置しているのでしょうか。
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立ち食いソバ、九州ではうどんですけど、カウンターが高いので車いすユーザーは利用するのに二の足を踏みます。離れて食べると人の邪魔になりそうで。
カウンターの高さではカフェのお持ち帰りの時に苦労します。受け渡しの時結構なバリアです。回り込んで出てきてくれるスタッフさんもいます。飲み物と軽食を一緒に買うと紙袋に入れてくれるのですがこれを受け取る時って結構怖いです。
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急ぐんです、他 [2018年10月14日(Sun)]
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 意外と車椅子よりも歩行者の方の移動速度が遅いことがあります。電動アシスト車椅子の最高速度は時速5.4キロです。正直ゆっくり歩く人よりはかなり早いです。皆さんお疲れなのでしょうか、動く歩道ですごくゆっくり歩いたり止まってしまっている人が多いです。車椅子で後ろから追い抜きたいと思っても幅が狭いので簡単には追い抜けません。新幹線の乗換駅などではすごく急ぐので、とまられると困ります。

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 歩きスマホの人は視野が狭くなっていると聞きます。確かに直前までこちらの存在に気付いてもらえなくてぶつかりそうになることも多いです。私たちから見ればまさか見えていないとは信じがたい位置にいるのですが、ずんずんこちらに向かってきたしまいます。早めに回避するようにしてはいますが混み合った場所などでは直前になってよけるによけられない状況があります。
歩行者同士なら横にかわすこともできますが、車椅子は横方向には動けません。
 車椅子の運転は言ってみればフォークリフトに似ています。狭いところに出はいりするときはバックで切り返すほうがうまくいきます。
下から目線 [2018年08月07日(Tue)]
下から目線⓵:車いすユーザーのお買い物事情
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 今月もコンビニ係数が高いです。笑
何といってもバリアフリーのところが多いので、自然とこうなります。動線が短いのも、体力がない私たちには助かります。大手のドラッグストアや倉庫タイプの量販店は走り回る距離が半端ではありませんから、疲れてしまいます。
買い物をするときに棚の陳列って立っている人の目線に合わせて配置してありますから、車いすに座っている人からが商品の姿やラベルが見えないことが良くあります。
 上段のオリジナル、新商品は売れ筋、つまり私たち障害者でも一番アクセスしたいところです。
燃費が悪いので、あまり体を動かさないように見える私ですが、実はがっつり系の総菜パンが大好きです。
これがまるきり見えない。コロッケパンなのかツナポテトなのかホットドックなのか、ナポリタンなのか。プライベートブランドだからパッケージが同じで区別はラベルを上から見ないと不可能です。

 およその検討をつけてとってみたら、予想と違っていることも多いです。ソースコロッケパンのつもりがカニクリームコロッケだと、ビミョーです。やり直そうか諦めて買おうかここでも考えてしまいます。元に戻すのも容易ではないし、いじり回すのは失礼にあたるし。
障害者なりに、常時、気を使っています。誰だって他のお客さんが手に取ったのを棚に戻すのを見ていい気持ちはしないでしょう?

 下から棚を除いてみたら原材料名のラベルで、成分がぎっしりと書いてあるのですが、ややこしくて、かえって何なのかわからなくなってしまいます。

 中・下段にあるアンパンやメロンパンは見えるし取れますが、普通はコンビニでは買いません。最下段のロングライフパンとかは、まず、コンビニで買うことはありません。
でも一番多い食事用のパンを調達する時はいつも最上段にあるから、不便な思いをします。

え、スマホの自撮り棒を使ったらいいんじゃないかって?そうかもしれない。

下から目線A
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コンビニのカフェはコスパがいいので、よく利用します。セルフサービスで一番困るのはトッピングが見えないとれない、何より手がギリギリ届くか届かない高さにあって困ってしまいます。たまたまいあw勢田人が見かねて撮ってくれることも多いです。ミルクやガムシロップの使用頻度は人によります(私はコーヒーの時は甘くしない派)が、蓋は頻度が100%で高いのだから、とりやすいところにおいてほしいです。
マジックハンドも持っているのですが、汎用のものです。なんでもつまみますから清潔とはいいがたい。口をつけるパーツをとる時に、これを使うのはためらわれます。

右向け右 [2018年06月30日(Sat)]
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正式には障害者が使用する施設設備であることを表す国際シンボルマークと言います。
車いすのモチーフですが、このマークがあるから車いすに対応しているという意味ではありません。
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で、どういうわけか右を向いています。
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進行方向に逆らっていると何だか不自然に感じるのは私だけでしょうか?

商用車のボディに書いてある表示も昔は進行方向に沿って頭から後ろに向かって表記していましたが、近頃はそうでもありません。例えば運送会社でもヤマト運輸は左から右へ表記しています。福山通運は頭から後ろに向かうタイプの表記になっています。

バスの車内で、何台かに一つは進行方向を向いて車いすの人が座ったマークにしてありました。結構、珍しい。
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というか、これ、本音のところでは、間違って車いすを後ろ向きに固定すると危ないからだと思います。

車いすユーザー、梅雨時のあるある [2018年06月30日(Sat)]
雨の日
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雨の日の通勤は、車いすユーザーにとっては大変です。それ以上に雨上がりの傘を持って歩く人たちには要注意。近寄らないように気を付けてはいますが、ケータイが鳴ったりして歩いている人が急に立ち止まったりした時、持っている傘の先が刺さりそうになって、すごく怖い思いをします。
車いすは急には止まれないのと、横には動けないのでかわすのは簡単ではないのです。
歩行者の方、先端は下向きでお願いします。

カバン
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カバンも凶器です。立っている人の肩にかけているカバン、普通の人だと丁度車いすの私たちの顔から頭を直撃します。
ワーキングウーマンさんのブランド物でそこに描画打ってあるやつとか最悪です。
男性の方のビジネスバッグは近頃はナイロン製の柔らかいのが多いですが時々パソコン?が入っていてあたると痛いです。
学生さんは荷物が多いです。スクールバッグ、最近減ったような気がします。デイパックも下の方に下げてくれるのはありがたいです。
ついでにマスコットとか柔らかい素材のはジャラジャラつけてもいいんですけど、男子諸君、メタリックの(チェーンとか‡)は危ないから、デイパックの後ろにつけるのは控えてほしいな。

市営地下鉄での一コマ [2018年06月30日(Sat)]
もう一人います
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公共交通機関、列車はたいてい車いすを使う人は車掌さんのいる最後尾車両に乗る決まりになっています。(バリアフリー化が完ぺきなところ、都市モノレールなどはこの限りではありません。)

ホームと列車の間が空いているのでスロープをかけてもらうのですが、一人目が済むとさっさと片付けられる?ことがあります。すぐに気が付いて対応はしてくれますが。
時間が秒刻みですから、気持ちはわかります。
これは某市営地下鉄でのほんとにあった話。

切符の買い方
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券売機(無人)だけで有人の窓口がないところが増えました。障害者割引を使うには有人のところで手帳を見せないと買えません。障害者のボタンを押すと中から職員がひょっこり顔を出して確認する駅もあります。

上記の市営地下鉄はどこを押してよいかわからなくて、大げさかな、申し訳ないな、と思いつつ呼び出ししてしまいました。近場ですごく急ぐときは通常運賃を払ってICカードで通ることもあります。
システムがいろいろで慣れない地域では迷ってしまいますね。
サラメシ、新幹線 [2018年06月18日(Mon)]
サラメシ。勤め人の昼ご飯、車いすバージョン。
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車いすユーザーがご飯を食べる時、結構、苦労します。
それなりに周囲への気配りと遠慮は社会人のマナーとして、必要ですが。
休憩場所で車いすは場所をとるのでランチタイムで混み合っているときには入れません。
 必然的に仕事のデスクでコンビニのおにぎりとかを食べますが、コーヒーぐらいは職場のマイ・カップで入れてきます。ノートパソコンやら資料やらで机の上は狭いです。車いすユーザーはリーチ範囲が狭いので資料は棚に収納すると取れない、つい近くに積み上げることになります。
 気が付くとマグカップが倒れて、あたりはびしょびしょになっていたりします。

先日キーボードの掃除をしました。ゴミだらけです。道理でウィンドウズキーが引っかかっていたわけだ…海苔のかけらが出てきました。

新幹線
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車いすが乗り込む幅の広い出入り口はこだま号7号車、のぞみ号11号車の一か所です。こだま号は自由席なので、たいていはオープン席が使えます。問題はのぞみ。11号車は指定席、満席で多目的室もふさがっていると行き場所がありません。普通のビジネスパーソンですので、直前でないとスケジュールが組めなくて席が取れないこともよくあります。

 自由席まで移動するのは遠いし通路の狭いところを強引に通るのも申し訳ないし、降りる時もまた移動が大変なので、現実的ではありません。

 結局、デッキにいるしかありません。通行の邪魔にならないように、トイレと多目的室の間に居座っています。落ち着きません。トイレに来る人と目が合ってしまいます。不審そうな顔をされます。「あ、トイレでしたら、どうぞ。」
 弁当もここで食べるしかない。駅弁はもうあきらめています。簡単に食べられるコンビニのパンとかで済ませます。
ドア付近に座るわけ、定番には手が届かない [2018年05月31日(Thu)]
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ドア付近に座るわけ
 バスや電車に乗ると、アナウンスで入り口付近にいないで奥に詰めて座っるように言われます。しかもバス(列車)が止まってから席をお立ちください、と言います。

 特発性大腿骨頭壊死症の人を含めて、歩行困難立ちすわりが不自由な人は、困ってしまいます。
その通りにしていたら、降りる時に間に合わないのです。
電車などでは、出口にたどり着くころには乗り込んでくる人に押し戻されて出られなくなってしまうこともあります。

出入り口近くの優先席にはたいてい高齢者の方が座っておられます。
仕方ないので、近くに立って頑張っているのですが、近場ならともかく、遠くまで乗るときは床に座らないと、立っているのもしんどいです。

ドアには床に座らないでくださいのステッカーがあります。わかってはいますけど勘弁してください。
見た目は若いし、病人らしくないから、誤解されます。

モデルは、40代。実話です。本物はもっとダンディな人です。

定番には手が届かない

こちらは車いすユーザーの場合。
 コンビニの定番売れ筋商品は、立っている人の目線で手に取りやすい高さに置いてあります。
車いすユーザーも、ほしいものは同じ。ツナマヨがほしいと思っても、座っている一から手を伸ばしても届きません。マジックハンドを持ち歩く強者もいますが、面倒くさい。
 店員さんに声をかけるのも忙しい時間だと申し訳ないし。時間がないのでやせ我慢、見栄張り?で手が届くところのおにぎりを取ります。大抵は高級品のいくらとか紅鮭とか。コチラ九州では、辛子明太子になることが多いですね。

 一番上が売れ筋・定番、2段目が高級、3段目が新商品やこだわりのもの、限定品、その下は巻物やセット。こんな感じです。

ところで、並べ方にもルールがあって、あっさり系とこってり系の左右の配置、会社によって違います。セブンとファミマとローソン、面白いのでチェックしてみてください。
左にこってり(ツナマヨ)で右があっさり(梅、昆布)とか。
車いすユーザーにとってはATMとか券売機は使いにくいんです [2018年05月02日(Wed)]
ATMにしても券売機にしてもタッチパネル式のものは立っている人を想定して作られているので画面が見えないし伝票やお金の投入口が届かないし、不便です。

人手を煩わせず、さっさと済ませたい。
込み合っていて、しかも手数料の高い有人窓口は、敬遠したい。
そんなことを考えます。健常者とか障害者とか関係なく、フツーの感覚です。
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郵便局で、ATMを使おうとしたら、例によって払込票の投入口が高いところにあります。恐る恐る声をかけてみたら、窓口のスタッフさんがわざわざカウンターから出てきて、お手伝いしてくれました。でも、手数料は余分にはとられませんでした。笑
バリアフリーって心だよ。
ヘルプマークと、エレベーター「あるある」 [2018年05月02日(Wed)]
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ヘルプマークは、かなり全国的に認知されてきました。でも本物は配布してくれるところが限定なので東京に出張に行ったとき何としても手に入れたいと思いつつもギブアップしました。印刷して厚紙に貼ってタグを作り使っています。
ご当地マークがある県では依然としてヘルプマークの導入は進んでいません。肝心のご当地マークのほうも誰も知らない。特に県境をまたいで通勤通学する人には正直なところ全く役に立ちません。山口県ではサポートマークといいます。手でハートを持っている意匠らしいのですが。

そもそも○○マークとか○○リボンとかいろいろありすぎですよね〜。

余談ですが、オレンジリボンというのは私たちとは無関係で、子供を虐待から守ろうというキャンペーンのリボンです。オレンジプランというのは認知症の高齢者などを地域でサポートしようという厚労省の用語です。ややこしいですね。カタカナのオレンジの会さんはいっぱいありまして、がん患者さんや自閉症の子供さんのサポート組織だったり、まあ、ミカンの産地にはよくある団体名です。

車いすユーザーに対して、街の皆さんは好意的で「何かお手伝いできることはありませんか?」と声をかけてくださいます。でも時として、好意のつもりが邪魔になるということも。((+_+))
エレベーターのボタンを「開」にしようとして間違って「閉」を押してガチャンと挟んでくれたり?は、しょっちゅうです。
今どきのエレベーターはシンボルマークのある方のボタンを押すと自動的に開時間が延長されるから心配無用なんですけどね。そんなことよりもさっさと出てもらった方がスムースなのにと思いつつ、「ありがとうございます」とにっこり笑って、出入り口に踏ん張りボタンを押し続けてくれている人の横をすり抜けます。
「エレベーター、あけとかないで、どいてくれ」スミマセン(^^;)
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