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特定非営利活動法人おれんじの会(特発性大腿骨頭壊死症友の会)

 特発性大腿骨頭壊死症友の会です。患者・家族の交流と情報交換を目的として2007年11月に山口県を拠点に発足しました。患者の立場から疾患の原因究明・予防・治療の確立を求め、社会に対しては疾患についての正しい理解を求めるべく働きかけています。


福岡県特発性大腿骨頭壊死症友の会 医療講演会参加報告 [2019年10月09日(Wed)]
9月29日福岡県春日市のクローバープラザで福岡県特発性大腿骨頭壊死症友の会が主催する医療講演会・相談会がありました。
春日駅.jpg
博多駅から4駅、駅のすぐ隣が会場というアクセスの良さで県外からの参加者も複数ありました。
山本卓明先生の明快な講義に初心者からベテラン患者?まで納得。気になることは何でも聞いて、すっきり解決。とても充実した講演会でした。
山本先生講演福岡友の会.jpg
講演の要旨
特発性大腿骨頭壊死症の壊死というのは腐ることではない。血液が通わなくなって骨が死んでしまうこと。心筋梗塞や脳梗塞と同じ。ただ、骨は壊死したときには症状が出ない。痛みが出るのはしばらくたって骨がつぶれた時、初めて自覚する。
@予防、A骨がつぶれないようにする、B骨がつぶれたらそれに対して治療する、という3つの段階がある。
 一番良いのは予防すること。何か手掛かりになりそうな遺伝子があるというところまで研究が進んでいます。アルコールやステロイドがリスクを増やすといっても全然骨壊死を発生しない人も大勢います。血管が詰まらないようにする薬を組み合わせてこれからステロイド治療を始めるSLEの患者さんに飲んでもらう先進医療が始まっています。今は調査研究班に登録している一部の医療機関に限られていますが、効果が認められたら多くの人に一般的な医療として認可されることになるでしょう。
 壊死した骨をつぶさない為には体重をかけなければよいのですが現実にはそれはできません。松葉杖を使っても、股関節には負荷がかかっています。座ってから立ち上がる時には壊死の部分に一番強い力がかかるので車いすを使ったとしても移乗の時に負荷がかかります。薬では一時ビスフォスフォネート(骨粗鬆症の薬)に効果があるといわれましたが様々な研究の結果から今では明らかに効果があるとは言い切れないとされています。つぶさないうちに何とか自分の骨が再生するようにしたい。その目的で骨髄幹細胞移植などが行われています。
 壊死したら必ずしもつぶれて関節が変形してしまうわけではありません。手術をしなくても何十年も持ちこたえて、その間に壊死部分が正常な骨に再生した患者さんがいます。
 つぶれてきたらどうするか。壊死部分を体重のかからないところに移動させて再生するまでの間保護してあげるのが「杉岡法」前方回転骨切り術です。今はへこんだ軟骨をもとの高さに持ち上げて隙間に人工骨を入れて丸い形に戻してあげることを同時にやっています。
 骨頭を回しても支えられる正常な骨の部分が足りない場合、圧壊が進んでしまったら痛みをとって歩けるようにする方法は人工股関節全置換術になります。今は人工股関節の手術後3週間ぐらいで退院します。ほぼ自己血輸血だけで済みます。一般的な職業でしたら仕事や日常生活にほとんど差支えはありません。
 経過観察中の方、「痛い」のは骨頭の壊死部分に無理がかかってつぶれるサインなので、痛いことはなるべくやらないようにしてください。

参加者の中には人工股関節を入れて40年、今も現役で仕事をしている方もおられました。回転骨切り後にマラソンを走った人、重いものを運搬する仕事を続けている方、いろいろです。

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