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特定非営利活動法人おれんじの会(特発性大腿骨頭壊死症友の会)

 特発性大腿骨頭壊死症友の会です。患者・家族の交流と情報交換を目的として2007年11月に山口県を拠点に発足しました。患者の立場から疾患の原因究明・予防・治療の確立を求め、社会に対しては疾患についての正しい理解を求めるべく働きかけています。


難病患者のための非常時持ち出し物品チェックリスト [2018年01月17日(Wed)]
1月17日。阪神淡路大震災を忘れない。当時、被災地に短期間ではありますが医療支援に行き避難所を回らせていただきました。

今回、難病患者の防災交流会で出た意見をもとに、本当に難病患者が緊急避難時に持ち出すように備えたいものを厳選してチェックリストを作ってみました。欲張ればきりがないのですが、あまり多くなると持ち出すこと自体が大変になります。最低限、死なないで最初の3日を乗り切るために、という内容です。あくまでも参考なので、病状によって、各自が追加削除してください。
なお、人工呼吸器を使っておられる方に関してはすでに自治体が作成したマニュアルなどがありますので、省略しました。

普通の非常持ち出しリストとのちょっとした違いを説明します。
体温を保つために必須の保温保冷性の高いアルミ蒸着シート(エマージェンシーブランケット)が軽くて場所をとらず便利です。撥水性もあるので濡れるのもしのげます。
薬は内服以外にも、心臓の薬、気管支拡張剤、医療用麻薬などもあります。ステロイドをはじめ、特殊な薬を常用している方は、非常時に簡単には手に入らないうえ、これがないと命にかかわりますのでリストに明示しました。また、急に調子が悪くなった時に使う「レスキュー」の薬も必要です。衛生材料は自己注射をしている方、自己導尿をしている方を想定しています。
低血糖は待ったなしです。長時間食べられないことがあり得ますので、ブドウ糖は普段持ち歩くのと別に確保しておきましょう。

過酷な状況下でも、飲食できないと生き延びられません。入れ歯の人は噛めるように、義歯安定剤(ポリグリップレジスタードマークなど)嚥下障害の方はとろみ増強剤(トロメリンレジスタードマークなど)が必要です。
ワセリンは唇や手指皮膚の荒れを保護するのに使います。他にも、何かと皮膚が弱く傷になりやすいので、褥瘡予防、早めの手当てにも。(あくまでも応急です)

トイレに行くことが問題になります。いきなり紙おむつは無理としても携帯トイレ(車の中で用足しをするための一回使い捨てトイレ)あるとよいです。
ビニール袋は45リットルの大きさのもの(ゴミ袋でおなじみ)があると色々使えます。雨よけにも、水を入れるバケツにも。
タオルは何かと役に立ちます。バスタオルは一見便利そうですがかさばるのが難点。持てる余裕があれば入れてよいでしょう。大きいのがほしい時は普通のタオルをガムテープでつないで広い面積にするという手もあります。
ガムテープはアウトドア経験のない人にも力のない人にも、紐結び以上にしっかり固定できて便利です。けがしたときのテーピング代わりにもなります。
モノを切ることに関して:ナイフは使い慣れていないと使いこなせませんのでキッチンバサミを一つ入れておくと便利です。配給の食事のパッケージを開けたりするのにも役に立ちます。
筆記用具の中には必ず油性マジックを入れておきましょう。どこにでもかけて濡れても消えないので書くものはこれさえあればなんとかなります。


ほかに、電動車いすを使っている方は充電(バッテリーの予備や充電器野持ち出し)をどうするか、考えておく必要があります。避難先で電源が優先的に確保できるとは限りません。

参考にしていただけると幸いです。また、ご意見もぜひお寄せください。
非常用物品管理表.xlsx
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