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特定非営利活動法人おれんじの会(特発性大腿骨頭壊死症友の会)

 特発性大腿骨頭壊死症友の会です。患者・家族の交流と情報交換を目的として2007年11月に山口県を拠点に発足しました。患者の立場から疾患の原因究明・予防・治療の確立を求め、社会に対しては疾患についての正しい理解を求めるべく働きかけています。


ステロイド性骨壊死について [2016年07月06日(Wed)]
 特発性大腿骨頭壊死症では、大腿骨の頭の部分に骨壊死が出ますが、捨て老ドが引き金になって起こる骨壊死は、ほかの部位にも起こります。
 大腿骨顆部:膝の関節内
 上腕骨頭:肩関節
などが多いことが知られています。

 それでは治療はどうするのでしょうか?
大腿骨頭壊死症の患者さんは、股関節専門医にかかっておられることが大半です。逆に、股関節の専門家だから、ほかの部位の骨壊死の治療については相談できない、あるいは聞いても専門外だからと断られたとか、困っている方は多いですね。

 基本的な考え方は同じです。骨の血流が途絶えたところに壊死が起こる。(脳梗塞や心筋梗塞と同じことです)→壊死した骨は、吸収されて、生きている骨の前線から、骨芽細胞が入って骨を修復する。ただし、この途中で骨に無理な力がかかるとつぶれて変形してしまう。

 そこで、重要なのが、壊死の場所には力がかかるか?範囲が大きいか?といった画像による診断です。骨がつぶれるリスクが高い、と診断されると、手術を考えることになります。

 膝では、骨切り術があります。
 また、様々な部位では骨穿孔術(大腿骨頭では、コア・デコンプレッション)があります。痛みを伴う骨疾患では、よく行われている安全度の高い手術です。(骨髄単核球細胞、幹細胞移植など先進医療を追加するかどうかはまだ一般的ではありませんので割愛させていただきます)

 血管柄付き骨移植は、高度な技術を要しますが、このタイプの手術経験の豊富な整形外科医師がいる病院では可能です。ただし、体の部位の制限がありますので、どこにでも行えるというわけにはいきません。さらに、加齢に伴って血管も老化しますので中年すぎた方は成績が不良です。

 肩や腕は脚と違って体重を支えないので、基本的にはにはものすごい強い力を受けることはありません。ですから、経過観察を慎重に行うことが多いです。

 しかし、残念ながら、骨が圧潰してしまった場合は、人工関節になります。今は人工関節はあらゆる部位に適用されています。肩、肘、膝、足首など。健康な人の正常な関節よりは動きが悪いのはやむを得ないところです。例えば肩ではきれいなバンザイはできません。

股関節以上に、ほかの部位では保存的=手術しないで様子を見て、骨が修復してくれるのを待つという傾向が強いのは、このような諸事情によります。

以上は一般論です。どうぞかかりつけの先生とよくお話してご自身のリスクについて知って治療について相談してください。

 大切なことですが、壊死が見つかったからステロイドをやめる、減量するというのは意味がありません。発生していたのはかなり前だからです。そして、ステロイドを続けたら、どんどん壊死が広がっていくとか、次々とできるというはっきりした証拠もないのです。
 大腿骨頭壊死症に限って言えば再発率は0.3パーセント。(なった人にしてみれば100%の確率で当たってしまったことになりますが)どう考えるか。

有用な情報がありましたら、このブログで紹介するとともに、会報おれんじ通信に文献の要旨を掲載いたします。
Posted by 渡邉利絵 at 16:13 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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