• もっと見る
«大村市・長崎県訪問 | Main | 竹富町で沿岸域総合管理研修»
時津町と長与町 [2016年12月05日(Mon)]
2016年11月25日(金)
海洋政策研究所寺島紘士所長、大塚万紗子特別研究員、塩入同研究員が長崎県大村湾沿岸の時津町と長与町を訪問しました。
nagayo-2.JPG 
最初に訪ねたのは長与町の港で、久松勝住民福祉部長と住民環境課の長谷有志環境係長と船に乗って湾に出ました。風が少し強くなったので、町の湾内で牡蠣や赤貝の養殖をしている漁師さんたちの船に横付けして、話を伺いました。
nagayo 2.JPG nagayo 1.JPG
昭和40年代までは長与町にも海水浴場があったのですが、もともと平野の少ないところだったので、昭和48年に埋め立てが始まり、海水浴場はなくなり、昭和50年代に下水処理施設ができたとのことです。牡蠣、赤貝の養殖や、シャコ漁、ナマコ漁などをしていますが、今年は牡蠣が小さく、赤貝の生存率が半分ほどとのこと。ちなみに、ここで「若手」と呼ばれていた漁師さん2名は、地元出身で大手企業を定年退職した後に漁業を始めた方々でした。
nagayo3-1.JPG
シャワー等の設備があるキャンプ場と展示会場が併設されている塩井崎交流館を訪ねたあと、ペーロン艇庫を見学しました。2−3艘の艇庫を想像していたのですが、色とりどりの美しいペーロンが10艘以上も納められており、ペーロン大会や修学旅行生の体験に活用されているそうです。ペーロン体験で長与町にこられる修学旅行生は、年間に2000人を超えるとのこと。
togitsu2.JPG togitsu2-2.JPG
長与町の方々に時津町の障害福祉サービス事業所「社会福祉法人 時津町手をつなぐ育成会」が経営しているレストランに送っていただき、山内俊一理事長にご挨拶した後、時津町の森達也副町長、福祉部の前田純隆部長、同部住民環境課一瀬良平主事、同佐藤氏と昼食をとりながら「海を活かしたまちづくり」について意見交換を行いました。副町長はUターンで町に戻られ、町役場に30年以上勤めた後、今年から副町長になられたとのこと。子供のころはよく海で遊んだのに、今の子供たちは、安全性の問題で海から遠ざかっているのは、残念とのこと。
Togitsu-3.JPG
その後、時津町のペーロン艇庫を見学。時津町でもペーロンが海と子供たちをつなげているようで、町の子供たちはペーロン体験を通じて、必ず海にでるそうです。最初、子供たちを海に連れて行くことに抵抗していた先生や大人たちも、実際にペーロン練習が始まり、大会に参加することで、大いに盛り上がり、今は町にとって欠かせないものになっているとのこと。また、子供が1歳になったころの行事にもペーロンが登場するそうで、時津町、長与町では、ペーロンが海と人々をつなぐ文化としてDNAの中に深く根づいているのを感じました。
コメントする
コメント