2015年11月16日
ベトナムの美しい海岸沿いの町ダナンにおいて、500名以上が参加し、EASCongress2015(東アジア海洋会議2015)の開会式が行われました。今回の会議のテーマは2015年以降の東アジア海域の持続可能な開発アジェンダの設定です。

参加国の国旗や参加組織の旗の入場および同会議の開催意義を訴えるビデオが上映された後、ベトナムのホアン・チュンハイ副首相による開会挨拶がありました。その中で、資源への影響を考慮しつつ沿岸域および海洋における経済の持続的発展を維持するためには、二国間および多国間の総合的な協力が重要であるとの見解が述べられ、また、東アジア海域の持続可能な開発戦略(SDS-SEA)が地域の国々に有用な協力の枠組みを提供していることから、状況が改善されつつあることが紹介されました。

ベトナムは海洋と島嶼の持続可能な開発に関する国際的なコミットメントに向けて、めざましい進歩を遂げており、沿岸域総合管理のサイトにおける経験は、持続可能な沿岸域活用に科学と制度的インフラが重要であることを示しています。ベトナムの天然資源・環境省のグエン・ミン・クアン大臣は、EASCongress2015は国連の持続可能な開発目標(SDGs)に沿って今後の目標設定に際し、経験を共有する貴重な場となる、と同会議に対する期待を述べました。

東アジア海域パートナーシップ(PEMSEA)議長のメアリー・シーツ・チェン大使は同地域の国々の84%が、国家の政策・戦略・行動計画/プログラムとして沿岸域と海洋および河川流域の管理を実施していること、また、2015年6月の調査時点で、同地域の海岸線全体の14%がなんらかの形で沿岸域総合管理(ICM)を行っており、更にそれを拡大しようという努力が続けられていることを報告しました。

開会式のあと、展示会場のお披露目が行われ、PEMSEAのメアリー・シーツ・チェン議長とステファン・エイドリアン・ロス事務局長も海洋政策研究所のブースを訪ね、日本での沿岸域総合管理の各サイトでの進捗状況に目を瞠られていました。