No.484が完成いたしました。
『Ocean Newsletter』は、海洋の重要性を広く認識していただくため、
海洋に関する総合的な議論の場を皆様に提供するものです。
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●追いつめられる海(株)共同通信社編集委員◆井田徹治
海水温の上昇や海洋酸性化、酸素濃度の減少やプラスチック汚染、
漁業資源の減少など海の環境は人間活動によって多面的な危機に直面している。
現在の新型コロナウイルスによる危機も、自然環境の破壊が背景に
あるという点で、気候危機や海洋環境の危機と同根である。
各国の巨額の復興投資を持続可能な海洋経済の実現のために投じ、
ブルーでグリーンなリカバリーを実現するべきだ。
●海技者のレベル維持と長期的確保に向けて福知山公立大学特命教授、海事研究協議会理事◆篠原正人
日本外航海運に乗り組む船員のほとんどがアジアの外国人となっている。
船舶運航の質的要件を満足する船員の長期的確保と、多様な海事産業を
支える陸上での業務の継承者の確保のためには、「日本的価値観とはたらき方」
そして日本語の習得を教育訓練に取り入れるべきである。
●海の民話を語り継ぐ意義(一社)日本昔ばなし協会代表理事◆沼田心之介
海の民話には、海の学びや備え、危機回避などの海での慣習から、海の恵みに
対する感謝、海への信仰など道徳観念の育成まで、海との関わり方が含まれています。
また、一方でその物語を通して、地域への帰属意識の醸成という役割も担っています。
「海ノ民話のまちプロジェクト」を通して、観光資源としての活用や、企業との
連携や全国的な広がりも視野に入れ、運動化を目指していきたいと思っています。
●編集後記帝京大学戦略的イノベーション研究センター 客員教授◆窪川かおる
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新刊のご案内 『侮ってはならない中国〜いま日本の海で何が起きているのか』
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Ocean Newsletter編集代表の坂元茂樹先生の新刊をご案内いたします。
南シナ海、東シナ海、尖閣諸島等、海洋強国をめざす中国の海洋進出に対して、
日本としていかに対処すべきか。中国の強引な海洋進出と戦略的行動といった力
による現状変更から、日本の領土と海を守るために、いま日本の海で何が起きて
いるのかを、国際法学の第一人者が、国際法の観点から分かりやすく論じておられます。
著者:坂元 茂樹 (同志社大学教授)
信山社新書
出版年月日:2020/10/05
ISBN: 9784797281040
判型・ページ数A 5変・248ページ
定価:本体880円+税
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【目次】
はしがき
はじめに
◇第一部 南 シ ナ 海◇
◆第一章 中国の海洋進出と「法の支配」
◆第二章 南シナ海における中国の海洋進出
◆第三章 南シナ海における九段線の主張
◆第四章 南シナ海仲裁裁判の開始
◆第五章 管轄権に関する南シナ海仲裁判決
◆第六章 本案に関する南シナ海仲裁判決
◆第七章 深まる米国との対立─南シナ海における航行の自由作戦の展開
◇第二部 東 シ ナ 海◇
◆第一章 いま日本の海で何が起こっているのか
◆第二章 尖閣諸島周辺海域における中国公船の動き
◆第三章 日本のあるべき対応
◆第四章 強まる中国の軍事的圧力
◆第五章 海洋の科学的調査と日本
◆第六章 尖閣諸島周辺海域の中国海洋調査船への対応
◆第七章 沖ノ鳥島周辺海域の中国海洋調査船への対応
◆第八章 米国の新たな動き─南シナ海および東シナ海制裁法案
◆第九章 侮ってはならない中国 侮らせてはならない日本
おわりに
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