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海洋政策研究所ブログ

海洋の総合管理や海事産業の持続可能な発展のために、海洋関係事業及び海事関係事業において、相互に関連を深めながら国際性を高め、社会への貢献に資する政策等の実現を目指して各種事業を展開しています。


海のジグソーピースNo.179 <南太平洋ツバル 気候変動とサンゴ礁の危機> [2020年05月27日(Wed)]

 南太平洋のツバルは、気候変動、特に海面上昇の危機に直面するシンボル的なサンゴ環礁です。中央のラグーンを取り囲んで環のように連なる環礁島は、サンゴの礫や有孔虫(ホシズナ)の砂が堆積して形成され、標高1-4mと大変低くなっています。島が維持されるためには定期的な礫の供給が必要で、ラグーンでの健全なサンゴ礁の維持が欠かせません。しかし近年、人口増加による汚染でサンゴ礁が劣化する報告が増えています。ツバルでも首都フォンガファレ島の狭いエリアに人口6,000人が暮らし、ほぼ全ての食料・生活用品を輸入に頼っており、生活排水や廃棄物の問題が深刻さを増しています。

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ツバル環礁 プロペラ機からの遠景(著者撮影)

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芝状藻類に仮足で密着して生息する有孔虫(白い粒)、遺骸(殻)がホシズナとなる
(著者撮影)

 これまでツバルの気候変動・海面上昇の対策研究や支援に、日本は大きく関わってきました。2008–2013年度にJST-JICA SATREPS事業「海面上昇に対するツバル国の生態工学的維持」が実施され、それを受けて2015–2017年にはJICAの支援によりフォンガファレビーチの養浜が行われました。このSATREPS事業ではハマサンゴの骨格年輪のボーリング調査も行われました(2009年3月)。ラグーンへの人為汚染のタイミングとプロセスを解明する目的で、長期ロガーとしてのサンゴ年輪の分析が進められました。水質モニタリングの長期データが存在しないツバルにおいて、過去の環境を調べる有効な手法です。私は以前よりこの研究に関わり、最終結果をようやくまとめ、つい最近論文が公表されました(1)。これまで気候変動の復元に主眼がおかれていたサンゴの年輪研究ですが、環境汚染についても詳細に記録をさかのぼることができる点で、多くの方々に紹介されました(2、3)。

 フォンガファレ島の70年間のサンゴ年輪はその最上部に、通常では見られない黒色バンドが見られました。黒色物は、硫化鉄がサンゴ骨格の炭酸塩結晶中に沈殿しており、海底堆積物に見られる黒色還元層と同様の成因であることが分かりました。年輪の黒色バンドは、嫌気性バクテリアによる硫酸還元(無酸素状態:Anoxic)が1990年代から季節的に発生し、サンゴが斃死(へいし=大規模死)して藻場に変わってしまう生態系の劣化が生じたことを示していました。ラグーンでの重金属類や硫酸還元を招く富栄養化は、廃棄物や生活排水を起源とし、サンゴが人為影響を記録していたことになります。(詳しくはこちら

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フォンガファレ島のハマサンゴ年輪、1990年代から黒色バンドが混入する.
(Nakamura et al (2020) Fig.1より改変)

 サンゴのボーリング調査から10年が経過した今年1月、ツバル環礁を訪問して様子を見るチャンスに恵まれました。今回の調査ではフォンガファレ島のラグーンではすでにサンゴが姿を消し、大型褐藻(Sargassum polycystum)の森と化している実態が明らかとなりました。またせっかくJICAが養浜したビーチはサイクロンの影響なのか、砂と礫の一部が流出しているように見えました。陸上ではフォンガファレ北端のゴミ集積場で、新たな大量のゴミが山積みとなっています。NZの支援によりそのゴミ山の一部が土で埋め立てられ、広く平らな土地が拡大していました。

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フォンガファレ島のゴミ集積場(著者撮影)

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褐藻の森へと姿を変えたラグーン、立ち枯れた枝サンゴを拾う
(渡邊敦OPRI主任研究員撮影)

最近のツバルは埋め立てブームで、2019年8月にツバルが主催して開催した太平洋諸島フォーラムの会議場とゲストハウスの建設地も海岸の大規模な埋め立てです。環礁での土地の拡大は、ツバルの人々にとって相当のインパクトがあったそうで、その後フォンガファレ海岸全体の埋め立て計画がGCF(Green Climate Fund)とツバル政府とのプロジェクトT-CAP(Tuvalu Coastal Adaptation Project)として立てられています。直立護岸の耐久性や、埋め立て用の砂を近場のラグーン底から浚渫することによる水質悪化も懸念されます。

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会議場建設の埋め立て地とラグーン内の藻場(著者撮影)

 近年のサイクロン強化により環礁の浸食被害は激しくなっているとみられます。私たちが帰国した翌週にもツバルはサイクロンTinoに見舞われ、被害が大きく国家非常事態宣言が出されました。そこに暮らす人々が目に見える形の短期的な沿岸補強策(埋め立て)を望むのは当然かもしれません。一方、長期的には海面上昇に対する環礁島の本来のレジリエンス(復元力)を取り戻すために、サンゴ礁生態系の修復も必要です。ローカルな環境修復とグローバルな環境変化への適応が一致した政策や支援の策定が望まれます。

(1) Nakamura, N., Kayanne, H., Takahashi, Y. et al. Anthropogenic Anoxic History of the Tuvalu Atoll Recorded as Annual Black Bands in Coral. Sci Rep 10, 7338 (2020).
(2) Nakamura, N., BEHIND THE PAPER, Anthropogenic Anoxic Black Bands in Tuvalu Coral, Nature Ecology & Evolution Community (2020.5.1).
(3) 東京大学、 ツバルのサンゴが記録していたサンゴ礁劣化の歴史 サンゴ骨格年輪に黒色バンドとして記録された無酸素環境 UTokyo FOCUS

海洋政策研究部 中村 修子

Ocean Newsletter No.475 [2020年05月24日(Sun)]
No.475が完成いたしました。

『Ocean Newsletter』は、海洋の重要性を広く認識していただくため、
海洋に関する総合的な議論の場を皆様に提供するものです。 

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●FAOの持続可能な水産業への取り組み
国際連合食糧農業機関(FAO)上級水産専門官◆渡辺浩幹

FAOの「ブルー・グロース・イニシアティブ(Blue Growth Initiative (BGI))は、
食料安全保障と貧困撲滅、そして、水産資源の持続可能な管理を推し進めるため、
「責任ある漁業のための行動規範」に基づき、特に水産養殖分野に焦点を当てた行動計画である。
また、そこで提唱されたブルーファッションは、魚の皮など、これまであまり利用されて
いなかった水産資源を活用し、漁業・養殖生産物の付加価値向上を図り、
沿岸共同体に新たな収入源を生み出すBGIの取り組みの一つである。

●新たな領土・主権展示館の開設
(公財)笹川平和財団海洋政策研究所特別研究員◆高井晉

政府による島嶼領土問題の発信拠点とすべく、新たな領土・主権展示館が
2020年1月20日に東京虎ノ門に誕生した。
北方領土、竹島、尖閣領土が日本の島嶼領土となった歴史的な事実関係が
パネルで要領よく纏められ、その事実を証明する資料が一体となって展示されている。
国内外へむけての丁寧な情報発信により、日本の領土への正確な理解を
広めることが期待されている。

●“教室に海を”プロジェクト 〜ウニを海洋教育のきっかけに〜
お茶の水女子大学湾岸生物教育研究センター長◆清本正人

ウニは動物の発生観察に適した材料で教科書にも紹介されている。
普通の顕微鏡を使って比較的短時間で受精や卵から育って体ができる様子を
はっきりと観察でき、小さな容器で幼生を成体まで育てることもできる。
材料入手や飼育設備といった学校で実施する上での問題を解決する
新しい材料提供の方法を開発した。
海の生き物が生活する環境を教室で再現することから、海洋教育に広げる
取り組みを紹介する。
●編集後記
同志社大学法学部教授◆坂元茂樹

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Posted by 五條 at 01:33 | Ocean Newsletter | この記事のURL | コメント(0)
海のジグソーピースNo.178 <海はだれのものか> [2020年05月20日(Wed)]

 政府による緊急事態宣言以降、イベントや会議の多くが中止・延期を余儀なくされ、外出自粛で在宅勤務が続いています。そんな中、今回は、2つの本のご紹介をしたいと思います。いずれも笹川平和財団海洋政策研究所から2020年3月に刊行されたものですので、正式な案内や書評は、そちらに譲るとして、気になる言葉などを取り上げてみたいと思います。

『海とヒトの関係学』シリーズ第3巻『海はだれのものか

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 この本は、海洋政策研究所が発行する『Ocean Newsletter』に発表されたオピニオンを元に「海はだれのものか」というテーマで再編集・新規執筆されたものです。

 『もし、漂海民に向かって「海はだれのもの?」と聞けば、あくまでも推測であるが、キョトンとするであろう。質問を変えて「ナマコはだれのもの?」と問えば、自身をもって「わたしのもの」と答えるだろう』(門田修「国境をまたぐ海洋民」『海はだれのものか』123頁)。

 漂海民とは、船を住まいとして、ある範囲の中で移動しながら漁をする人々です。夫婦と子供で一艘の家船(えぶね)に住み、船団を組んで移動する民であり、国籍を持たず、国境も気にせず暮らしているそうです。

 そうした民に法的な縛りはありませんから、より根源的な「海はだれのもの」の捉え方が表れているように思えます。編者である秋道教授は、本書のはじめに「資源の生態と所有権」の説明の中で、所有に関わる権利や総有と共有の違いを解説しており、この漂海民たちは、まさにナマコを共有しているということが理解できるように導かれています。

 そんな漂海民たちも、無法者の海賊におびえながら生活しています。海上集落には銃の保持も許可されている自警団があるものの、その銃を持った自警団が海賊にもなるということです。

 『おかしなことに、海上集落の住人はだれが海賊であるかはみんな知っていて、ますます自警団に頼ることになり、海賊が捕まることもない』(門田修「国境をまたぐ海洋民」『海はだれのものか』120頁)。

 漂海民と海賊が同じ海に暮らす様子は「力を背景」とした現状変更を迫る東アジアでの状況を想像させます。

東アジア海洋問題研究:日本と中国の新たな協調に向けて

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 この本は、3年にわたる日中の有識者の対話を通して、様々な問題の共有、相互理解、新たな認識の獲得をしてきた過程を取りまとめたものです。

 『海権の発展性と有限性を存分に認識する。シーパワーの概念は永久に不変ではなく、軍事技術や時代の条件、国際政治環境によって大きな変化を遂げてきている』(胡波「国際海洋政治の発展動向と中国の戦略的選択」『東アジア海洋問題研究』49頁)。

 これは、中国に対する重要な示唆として、胡教授が提言した一節です。議論を尽くした対話の後に示された認識として重要なものであり、『一歩も譲歩できない事項が存在する安全保障の分野であっても、協力や連携の可能性を提示した』(角南篤 同書256頁)」結果の一つではないかとも感じます。

 さらに、本書では、対話において議題となった海洋・沿岸域管理、ブルーエコノミー、海難救助などについての論考も多く収録されています。例えば、海洋牧場や里海、海業、オミクス手法を導入した予測科学の活用などの話題が詰め込まれたブルーエコノミーの章は、日中の新たな協力の芽を示していると思われます。

 この2つの書を合わせて読むことで「海はだれのものか」という問いに対する総論と各論を立体的に理解することが出来るものとなっています。ぜひ、合わせてご一読されることをお勧めいたします。

 最後に、新型コロナウィルスとの戦いの最前線におられる医療関係・福祉関係の皆さま、社会生活を支えるために生産・流通・販売を担っておられる皆さまへの深い感謝を表します。

特別研究員 古川 恵太

海のジグソーピースNo.177 <海洋と気候変動:COVID-19危機からのBlue Recoveryを目指して> [2020年05月13日(Wed)]

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の影響は、世界中のあらゆる人々・社会・セクターに及んでいます。そのような中、海洋政策研究所が長年取り組んでいる気候変動問題関連では、COVID-19感染拡大がもたらす経済活動の縮小等により、皮肉にも、2020年の二酸化炭素(CO2)排出量は当初予測値に比べ、飛躍的に減少するとの見方が発表されています(下図参照)。

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(図)世界のCO2排出量の推移(1900年‐現在)※2020年は予測
(出典:国際エネルギー機関(IEA)ウェブサイト)

 ただ、この減少はCOVID-19危機がもたらした一過性のものであり、これから世界が目指すのは経済の回復です。世界の気候リーダーからは、COVID-19による危機を持続可能な形(sustainable)で乗り越えようというメッセージが発信されています。例年春頃(国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の補助機関会合(SB)の直前)に主要先進国や途上国の閣僚級が集まって開催される「ペーターズベルク気候対話」は、今年は初のオンライン開催となり、そこでドイツの環境大臣は「COVID-19危機以前の世界よりも気候変動に強靭(resilient)で気候に配慮した(climate-friendly)経済の世界に向かうべき」として”green recovery”を掲げました。COVID-19によって悪化した経済の回復と気候変動対策推進はトレードオフではなく、同時に行えるものだという強いメッセージです。

 例年ペーターズベルク気候対話の後に開催されるUNFCCCのSB(例年5~6月頃開催)と締約国会議(COP)(例年11~12月開催)については、当研究所も毎年オブザーバーとして出席していますが、今年は第52回補助機関会合(SB52)が6月から10月に、第26回締約国会議(COP26)は11月から2021年(時期未定)に、それぞれ延期されました。

 SB52では「海洋と気候の対話(Dialogue on ocean and climate)」(以下、海洋対話)が開催されることが決まっています。海洋対話の詳細についてはまだ明らかになっていませんが、3月末までを〆切としてUNFCCC締約国等に意見書の提出が要請されており、そこで出された意見を踏まえて詳細が決定されるはずです。5月7日現在、UNFCCCのウェブサイトでは、海洋政策研究所が提出したものも含む、合計41件(14か国・4国連機関・IGOs/NGOs/非認証団体で計23団体)の意見書が公開されています。

 各意見書では、海洋対話の形式、扱うべきテーマ、次のステップ等について様々な意見が表明されています。14の国には、太平洋島嶼国、ノルウェーなどとともに日本も含まれており、UNFCCCと生物多様性条約のシナジーの重要性等を強調しています。10月の海洋対話において建設的な議論が行われるよう、海洋政策研究所としても、ひきつづき積極的に議論に貢献していきたいと考えています。

 海のシンクタンクとして、“green recovery”にくわえて “blue recovery”、すなわち健全な海洋を保った上でのCOVID-19危機の克服を、我々は考えていかねばなりません。

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UNFCCCのCOP25(2019年12月、於スペイン・マドリード)会場にて
(左から2番目が筆者)(同行者撮影)

海洋政策研究部 藤井 麻衣

Ocean Newsletter No.474 [2020年05月08日(Fri)]
No.474が完成いたしました。

『Ocean Newsletter』は、海洋の重要性を広く認識していただくため、
海洋に関する総合的な議論の場を皆様に提供するものです。 

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●海洋熱波が海洋生態系におよぼす影響
筑波大学下田臨海実験センター助教◆Ben P. HARVEY

海水温が極端に高い状態が5日以上連続する「海洋熱波」によって、
生態系における基盤種の健全な生育や、さまざまな生物学的プロセスと分類群が、
広範囲にわたり負の影響を受けている。さらに海洋の温暖化が海洋熱波の頻発化、
激化、長期化を招き、こうした極端な現象が生態系全体を変化させる可能性がある。
この先数十年内に、われわれが沿岸生態系から得ている資源やサービスが
途絶することが大いに危惧される。


●海の視点からとらえ直す「波の伊八」の実像
千葉県鴨川市郷土資料館館長◆石川丈夫

江戸時代の彫工「伊八」の作品は、千葉県を中心に多くの寺社に残されている。
優れた波の表現で知られる初代伊八の足跡をたどると、当時の海の交易ルートが透けて見えてきた。
現代ではサーファーが集まる外房・鴨川の地が生んだ名工を、海の視点からとらえ直したい。


●海なし地域にも広げる海洋教育
お茶の水女子大学サイエンス&エデュケーションセンター特任講師◆里 浩彰

お茶の水女子大学では、海洋教育の普及、定着を目指して、海なし地域でも実践可能な
海洋教育カリキュラムや教材の研究・開発および教員研修プログラムの提供を行っている。
東京都北区における実践から、今後、海洋教育が広く普及するためには「普段の授業との
関連が明確であること」の重要性が見えてきた。
新学習指導要領で強調されたカリキュラム・マネジメントの重要性と合わせて、
これからの海洋教育について考えたい。


●インフォメーション
『海洋白書2020』の刊行について


●編集後記
帝京大学戦略的イノベーション研究センター 客員教授◆窪川かおる


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Posted by 五條 at 18:00 | Ocean Newsletter | この記事のURL | コメント(0)
COVID19を受けたメッセージ 及び Ocean Newsletter No.473 [2020年04月23日(Thu)]
◆Ocean Newsletter読者の皆様へ◆

新型コロナウィルスの感染拡大を受けて
所長メッセージと海洋政策研究所の対応について、お知らせいたします。

・新型コロナウイルスの感染拡大を受けたメッセージ
海洋政策研究所所長 角南 篤


・新型コロナウイルス関連記事特設サイト


『Ocean Newsletter』は、
海洋に関する総合的な議論の場を皆様に提供するため、
引き続き発行予定です。

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 No.473が完成いたしました。
 今号の概要をご紹介します。 
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●海上交通バリアフリー施設整備の取り組みと展望
(公財)交通エコロジー・モビリティ財団理事兼バリアフリー推進部長◆吉田哲朗
(公財)交通エコロジー・モビリティ財団バリアフリー推進部整備支援課課長代理◆高橋 徹

海上交通を担う旅客船等のバリアフリー化は、通院、通学、買い物などの
日常生活の足として利用される離島航路から、遠隔地間の旅行に選好される長距離航路、
観光目的の遊覧船やレストラン船まで、幅広く望まれているが、他の交通機関に比べ、対応が遅れている。
そのため、利用する高齢者・障害者等の移動の円滑化に寄与することを目的として、
旅客船事業者が行う旅客船等の施設整備のうちバリアフリー化事業に対し助成を行っている。


●「世界で最も美しい湾クラブ」世界総会の開催について
美しい富山湾クラブ理事・事務局長◆高桑幸一

世界で最も美しい湾クラブの世界総会が、日本で初めて富山湾で開催され、
「未来への展望〜沿岸域の持続可能な発展のための環境保全〜」というテーマの下に
「ワールドカフェ」で議論され、今後20年のビジョン「富山宣言」が取りまとめられた。


●水没するアジア巨大都市ジャカルタ
環境ジャーナリスト◆竹田有里

インドネシアの首都ジャカルタでは、年間の降水量は減少しているものの異常豪雨が増え、
河川の氾濫発生回数が増えているという。
世界一早く水没する都市とまで言われ、様々な要因による災害の危機を抱えている。
都市の水没はジャカルタだけの問題ではない。
気候変動の影響によって河川の氾濫や海面上昇は世界中の大都市で今後起こりうるとの指摘もある。
ジャカルタからのレポートをお届けしたい。


●編集後記
同志社大学法学部教授◆坂元茂樹


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Posted by 五條 at 23:06 | Ocean Newsletter | この記事のURL | コメント(0)
海のジグゾーピースNo. 176 <生物多様性に関する会議と新型コロナウィルス> [2020年04月22日(Wed)]

 皆さま、こんにちは。
 前回、「第23回生物多様性条約第22回科学技術助言補助機関会合(CBD-SBSTTA23)」についての記事を書かせていただきましたので、お読みくださった方もいらっしゃるかと思います。今回はその続きとして、2月24日〜29日にローマのFAO本部で開催されました「ポスト2020世界生物多様性枠組に関する第2回作業部会(CBD-OEWG2)」についてご報告したいと思います。この会議は、中国の昆明で開催される予定でしたが、新型コロナウィルス流行の影響で、急遽ローマに場所が変更されました。

 前回のSBSTTA23等の議論を踏まえ、本年の1月13日に、生物多様性条約事務局のウェブサイトにて、「ポスト2020世界生物多様性枠組」の素案(ゼロドラフト)が公開されました。構成はこれまでの愛知目標とはかなり異なっており、気候変動枠組条約のパリ協定や持続可能な開発目標(SDGs)など、他の国際枠組をより意識した内容になっています。2050年の「living in harmony with nature」というビジョンに向けて、2050年と2030年までに達成すべきゴールが設定され、そのために2030年までに達成する20の目標が書かれています。また、それぞれの目標の達成度を測るたくさんの指標が付属書に記されています。このゼロドラフトについてCBD-OEWG2では6日間にわたり、活発な議論が行われました。140か国以上から1000人以上の参加がありました。

 海洋に関する議論としては、愛知目標に含まれていた海洋に関する目標が含まれていないことに対し、海洋に特化した目標を設定すべきであるという意見や、2030年までにプラスチックごみの海洋への流出を0にすべき、という意見などがありました。全体を通して、海洋を含む地球上の生物多様性が重大な危機に瀕しており、気候変動の影響を大きく受けていること、また緊急にアクションを起こす必要があることなどの認識が共有されました。私達OPRIも、沿岸域保全・海洋汚染防止(特に海洋プラスチック)の強化・気候変動対策の3項目についての提言をCBD事務局に提出しました。今後、参加者からの様々な意見を反映してゼロドラフトが更新され、次のSBSTTA24でまた更に議論が行われる見込みです。ただしこの会議は、新型コロナウィルスの影響で8月に延期が決定しています。

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会場となったローマのFAO本部

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プレナリーセッションの様子

 私達がローマでこのような話合いを行っている間に、イタリア国内でも急激に新型コロナウィルスの感染が広がり、会議は最後まで継続されたものの、途中で帰国する参加者も見られました。感染は主にイタリア北部で広がっていたので、ローマではあまり影響を感じることはなかったのですが、私達も人と距離を空けて接したり、手の消毒を頻繁にしたりといったことを心がけました。

 今回の新型コロナウィルス問題は、実は生物多様性保全とも関わっているかもしれません。2020年3月26日付の科学誌Natureで、センザンコウという哺乳類から新型コロナウィルスと類似のウィルスが検出されたという研究結果が発表されました。センザンコウは、日本には生息しないので日本人には馴染みが薄いのですが、主に東南アジアやアフリカに生息し、絶滅危惧種に指定されています。海外の報告によると、センザンコウは体を覆う鱗が漢方薬の材料になるため、密猟者のターゲットとなっており、犯罪組織も関わって世界中で最も多く密輸されている動物と言われています。

 確証はないとは言え、もしも違法に取引されたセンザンコウが新型コロナウィルスの感染源であったとしたら、生物多様性保全が適切に行われていないことに対して我々人類はあまりにも高すぎる代償を支払いました。これを教訓に、将来またこのような悲劇を繰り返さないためにも、センザンコウをはじめとする全ての野生生物の違法な取引が世界から撲滅されることを願っています。

海洋政策研究部 豊島 淳子

海のジグゾーピースNo. 175 <海と人と時間に出会う> [2020年04月15日(Wed)]

 歴史をたどる旅行や散策に出かけたときの予想外に印象深い出会いは、今までたくさんありました。春休みやゴールデンウィークはそういう要望を満たすのに都合がいいのですが、今年は流石に見送りました。代わりに何ができるかと考えて、家の中で想像を掻き立てられるものを探すことにしました。私は、異次元の世界やタイムトラベルの思索にふけるのも好きなので、まず映画が考えられます。でも、ネットを多く使うようになってからは、コンテンツ数が限られる映画はすぐ飽きてしまうので、選択肢はYoutubeと本です。とはいえYoutubeは多少のランダム性はあっても閲覧履歴に合わせて並べられているので、ワンパターンになりがちでサプライズは少ないです。幸い、いつか読もうと思っていた本が部屋の隅に横積みされています。みんな写真がいっぱいあって、大きい本です。古代ギリシャ語のことわざでは「μεγά βιβλίον μεγά κακόν(大きい本は大きい悪)」と言うそうですが、自粛中の時間を過ごすには大きい本がいいです。

 さて今回、本の山から手に取ったのはBarry Cunliffe著『On the Ocean: The Mediterranean and the Atlantic from Prehistory to AD 1500』でした。 意図的かどうかわかりませんが本のタイトルは古代マッサリアのピュテアスが著した有名なペリプルス(航海記)の『Περί του Ωκεανού』の直訳であることを、調べている途中に発見して嬉しかったです。著者は考古学者ですが、副題の「有史前から紀元1500年までの地中海と大西洋」から分かるように海に関わるテーマを広く浅く扱った一般向けの本です。この本の1つの特徴は地図の向きです。全ての地図で上が西になっています。東西に長い地中海、また、西に向かっている大西洋沿岸地域に住んでいた前近代の人たちの「認知地理」を優先したからだそうです。いずれにしても、読み出すとけっこう引き込まれますし、珍しい写真や図をめくるだけでも楽しめます。

 そのうちに次の図に目が止まりました。これは1985年にフランスのマルセイユの近くに偶然に発見されたコスケール洞窟です。「コスケール」とは発見者の名前で、考古学者ではなくダイビングのガイドを務めていた人です。1991年に公開されてから考古学の世界ではかなり話題を呼んだそうですが、初めて知った私にとっては正に求めていたタイムスリップへの近道です。

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コスケール洞窟の構造(出典:Wikipedia

 海面下の洞窟の入れ口から狭いトンネルを175メートルほど進むと突然上が開けて神秘的な空間に入ります。海面が達していない壁や鍾乳石に、なんと27,000年前の人間の手の跡や動物の絵が150点ほど描かれています。大人ばかりの手の跡(ネガティブ・ハンド)は65点、そのうち、右左、赤黒の別があり、そして中指や人差し指を欠いているものが多いのは興味深いです。その他の壁画にはラスコー洞窟と同じように馬やバイゾンのような大きい動物が多いのですが、ここでは珍しく魚、アシカ、クラゲ、色々な海の生物も描かれています。また、比較的大きいウミスズメという海鳥の絵もあります。

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鍾乳石にもクラゲや魚
(出典:フランス文化省ウェブサイト

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珍しい手跡
(出典:フランス文化省ウェブサイト

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最初はペンギンと思われた絵が今はウミスズメが定説
(出典:フランス文化省ウェブサイト

 ところで、アクセスが不便極まりないこの旧石器時代のタイムカプセルに我々が出会えたのは、偶然にも洞窟からわずか200キロしか離れていない同じ海岸にあるモナコ海洋博物館の元館長ジャック・イヴ・クストーのお陰です。ご承知のように元フランス海軍のクストーはスキューバ潜水機器の発明者の1人だったからです。現代の経験のあるダイバーならともかく、コスケール洞窟は2万年来、人間が一歩も踏み入れられず、最適な隠れ場となっていました。その理由は言うまでもなく洞窟が使われていた氷河期のとき、海面は入口より数十メートル下にあり、海は数キロも離れていたためです。海を見下ろす崖の途中にあった洞窟で、生活の場ではなく、祭儀に使っていたと考えられています。現存の壁画の3、4倍は、海面上昇に伴ってなくなったと考えられています。でも、不思議なめぐりあわせの自然の現象のおかげで部分的に残った壁画が、その時代の人たちの様々な表現を何万年の時を経て我々に伝えてくれます。

 海と人と時間を巡り合わせたタイムスリップは楽しいです。

海洋情報発信課 ジョン・ドーラン

海のジグゾーピースNo. 174 <温暖化・海洋酸性化事業を振り返って―複雑さと伝えることの大切さ> [2020年04月08日(Wed)]

 海洋政策研究所で仕事をしていて、常に考えることのひとつに、海の問題を身近に考えることの難しさがあります。近年のいわゆる「海ばなれ」の傾向から、沿岸の問題でも身近に感じることが難しくなりつつあるなか、外洋の問題も含めてどのように「伝える」か、悩みながら研究や情報発信に取り組んでいます。先月(2020年3月)には、「海とヒトの関係学シリーズ」の第3巻『海は誰のものか』と『海洋白書2020』の2冊の書籍が完成しました。特に『海洋白書2020』では、東京2020大会をテーマとし、より身近に海の問題を感じてもらえるように工夫をしました。来週、書店に並ぶ予定ですので、是非、お手に取ってみてください。

 さて、今回のブログでは、2019年度で終了した温暖化・海洋酸性化事業について、「伝える」という観点から振り返ってみたいと思います。この事業は、主に海洋酸性化の問題に着目して2015年度に開始したもので、この問題への対策を検討し提示することなどを目指しました。

 まず、海洋酸性化への世の中の関心を海洋プラスチック問題と比較分析した論文(Tiller et al.,2019)のデータをもとに作成したグラフを下図に示します。左図がメディア掲載件数の推移の図ですが、これを見ると、海洋酸性化への世の中の関心は2014年がピークだったことが分かります。このことを、温暖化・海洋酸性化事業と照らし合わせて考えると、「2014年のピークを受けて開始した事業」だったが「事業期間を通じて関心が高まることはなかった」という評価が、ともすると浮かび上がってきます。一方で、右図の論文数を見ると2014年以降も件数が大きく伸びている様子が見られます。そこで、研究は盛んであるのにメディア掲載件数が減るというギャップはどこから来るのか考えてみたいと思います。

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図:海洋酸性化と海洋プラスチックのメディア掲載件数の推移(左)と論文数(右)(Tiller et al.,2019のデータより筆者作成)

 そのヒントが、2015年にScience誌に掲載されたGattuso et al.(2015)の論文にあると考えています。この論文は、大胆に要約すると、「海洋酸性化の研究では単要素だけではなく複数要素を調べましょう」ということなどを示しています。それ以前に多く見られた「CO2濃度が〇ppmに上昇すれば、〇という種の生存率が〇%減少する」といった研究ではなく、例えばサンゴの白化ならば、水温上昇と海洋酸性化の両方の複合影響を調べることを促しています。また、単種のみではなく生態系全体への影響を調べることの重要性も示しています。これにより、科学者の興味は更に広がっていくのですが、メディアにとって海洋酸性化問題は複雑で分かりにくいものになったのではないかと考えています。

 海洋酸性化の要因も、その複雑さに拍車をかけています。広く知られている大気中のCO2濃度上昇という要因のほか、沿岸域の富栄養化や淡水流入、沿岸湧昇なども要因となり海洋酸性化は生じます。例えば東シナ海の中国沿岸で起きている酸性化は主に富栄養化と淡水流入に起因します。また、北米の西海岸でカキ幼生の大量死をもたらした酸性化は湧昇に起因します。富栄養化は、海洋への負荷低減で対策できます。また、湧昇については、予測の高精度化により一定の対策が可能です。そして、富栄養化や湧昇による海洋酸性化は海洋貧酸素化を伴うことが多いです。

 従来、海洋酸性化の問題は「大気中のCO2が増加すると、海水中に溶けるCO2も増加し、海洋が酸性化する」「海水が酸性化すると炭酸カルシウムの殻をもつ生物の殻が溶ける」と概ね理解されてきました。海洋酸性化と海洋生物への影響に相関関係があるため、分かりやすいです。そして、このことは、海水温が低く大気中のCO2がより多く溶ける極域などでは引き続き当てはまります。しかし、その他の海域では上述したように様々な要因により海洋酸性化が発生し、海洋貧酸素化などの要素と複合的に関連しつつ、海洋生物に影響を与えることになります。地域特性に応じて影響要素が異なり、一つの要因の増減で説明できない関係のため、メディアをはじめとした一般向けとして、とても分かりにくいものになります。これがメディア掲載件数の減少のひとつの理由ではないかと考えています。

 前述のように、海の問題を身近に感じることが難しくなりつつあります。そして、海洋酸性化と同様に、多くの海の問題は非線形で複雑な一面を持ちます。温暖化・海洋酸性化事業は私が2015年に海洋政策研究所に移籍して初めて担当した事業ですが、5年間を通して、分かりやすさと正確さのハザマで悩んできたようにも思います。分かりやすく示そうとすると、どこかで科学的な正確性が崩れます。海洋政策研究所としての研究・情報発信のバランスを保つことが問われる事業でもありました。

 昨年(2019年)は様々な方に協力をいただき、主に海洋酸性化をテーマにして情報発信を試行的に行う本事業のもとで構築したウェブサイト「海洋危機ウォッチ」に対するアンケート調査を行い、今後に繋がる多くの意見・コメントを頂戴しました。今年度からは、アンケート結果を受けて、海洋酸性化に限らず、海洋熱波や海洋プラスチック問題などにもテーマを広げて、リニューアルすることを検討しています。引き続き、悩みながらではありますが、発信を続けて行ければと考えております。

 最後に、5年間の事業を通して実施したことを、海洋政策研究所からのニュース記事などを通して示したいと思います。

【温暖化・海洋酸性化事業の主な実施内容(2015年度〜2019年度)】
<2015年度>
〇開催報告「国際シンポジウム「海洋における温暖化と酸性化〜現状と今後の対応策〜」
<2016年度>
〇開催結果「温暖化・海洋酸性化の影響と対策に関する国際会議〜西太平洋におけるネットワーク構築に向けて〜
〇第140回海洋フォーラム「海洋酸性化研究の現状と必要性」
〇2016年度「温暖化・海洋酸性化の研究と対策」報告書
<2017年度>
海洋酸性化の課題解決に向けた提言書
〇開催報告「特別講演会「地球温暖化と海洋」
〇2017年度「温暖化・海洋酸性化の研究と対策」報告書
<2018年度>
〇クレイアニメーション「もう一つのCO2問題」日本語吹替版の公開 
〇開催報告「温暖化・海洋酸性化の研究と対策に関する国際シンポジウム―科学と政策の接点―
〇「海洋危機ウォッチ(プロトタイプ版)」の公開 
〇2018年度「温暖化・海洋酸性化の研究と対策」報告書
<2019年度>
〇SPF NOW「海洋の温暖化・酸性化は複合的な問題―科学的な情報・データを発信したい」 
〇「オープンデータから明らかになった、日本沿岸域での海洋酸性化」(論文公表) 

 海洋酸性化の問題は、このままのペースで大気中のCO2濃度が増加し続けるならば必ず顕在化する中長期的な海洋環境の重要な課題です。海洋政策研究所としての事業はいったん終わりますが、今後も引き続きこのテーマをウォッチし、研究や情報発信を続けて参りたいと思います。

(参考文献)
Tillera R. et al. (2019), Who cares about ocean acidification in the Plasticene?, Ocean and Coastal Management, 174
Gattuso J.-P. et al. (2015), Contrasting Futures for Ocean and Society from Different Anthropogenic CO2 Emissions Scenarios. Science, 349 (6243).

海洋政策研究部主任研究員 角田 智彦

Ocean Newsletter No.472 [2020年04月07日(Tue)]
No.472が完成いたしました。

『Ocean Newsletter』は、海洋の重要性を広く認識していただくため、
海洋に関する総合的な議論の場を皆様に提供するものです。 

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●海の騒音問題
(公財)笹川平和財団海洋政策研究所海洋政策研究部部長◆赤松友成

水中で発せられた音は、大気中では聞こえない。私たちが知らぬ間に、
海の中の騒音問題が大きくなってきている。
船舶運航や洋上風力開発、海底資源探査に伴って発せられる水中音の、
海洋生物に与える影響が懸念されている。
国際機関の動きも活発で、海中騒音は海洋プラスチックの次に来る問題になるかもしれない。
海中騒音の生物への影響と今後の対応について考える。


●海外メディアに映る日本の商業捕鯨の再開
映画監督◆佐々木芽生

2019年に日本がEEZ内で商業捕鯨を再開したのをきっかけに、
国内外で捕鯨を巡る議論が再燃した。
海外の反応は、概ね批判的だったが、捕獲数が減ることと
南極海から撤退することを評価する声もあった。
捕鯨を日本の伝統と説明することが誤解と批判のもとになっている。
捕鯨が日本のアイデンティの一部であることを丁寧に説明していく必要がある。


●2020年は海洋のスーパーイヤー
(公財)笹川平和財団海洋政策研究所主任研究員◆角田智彦

2020年の海洋分野は、わが国にとってこれまでにない1年になる。
国連海洋会議、生物多様性条約の締約国会議(CBD-COP)など、
さまざまな国際会議が目白押しだ。
とりわけCBD-COPは、愛知目標の後継となる2030年までの目標
(ポスト愛知目標)を決める10年に1度の機会となる。
海洋に関する諸問題は相互に密接な関連を有する。
海洋のスーパーイヤーとなる今年、海洋の持続可能な利用の問題に関する
国際的な議論が進むことを期待したい。


●編集後記
帝京大学戦略的イノベーション研究センター 客員教授◆窪川かおる


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Posted by 五條 at 12:40 | Ocean Newsletter | この記事のURL | コメント(0)
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