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海洋政策研究所ブログ

海洋の総合管理や海事産業の持続可能な発展のために、海洋関係事業及び海事関係事業において、相互に関連を深めながら国際性を高め、社会への貢献に資する政策等の実現を目指して各種事業を展開しています。


海のジグソーピースNo.184 <世界海洋デー:バーチャル空間での国際対話が今後は主流化?> [2020年07月01日(Wed)]

 今年6月にポルトガル・リスボンで予定されていた第2回国連海洋会議を始めとして、数々の海洋に関する国際会議の開催が予定されていたことから2020年は「海洋のスーパーイヤー」になるとの期待が寄せられていました。しかし残念ながら、新型コロナウイルスの拡大によりそのほとんどが中止、延期という事態となってしまいました。

 これをうけて、多くの会議がバーチャル空間に移行しました。海洋も例外ではありません。去る6月8日の「世界海洋デー」の前後では、この海洋のモメンタムを維持するべく様々な国際会議やセミナー(ウェビナー)がオンラインで開催され、当初の予定に劣らぬ盛り上がりをみせました。今回は、世界海洋デーに合わせたバーチャル空間での発信や対話についてご紹介したいと思います。

 国連は世界海洋デーオンラインポータルを立ち上げ、6月8日には国連海洋会議に代わり公式オンラインイベント「Innovation for a Sustainable Ocean」を開催しました。各国際機関や市民団体が開催する世界海洋デー関連のウェビナーは、このオンラインポータルに登録されたものだけでも200を超えています。アントニオ・グレーテス国連総長の挨拶で幕を開けたイベントは、2020年の世界海洋デーの共通テーマであり今回のタイトルにもなっている「イノベーション」をキーワードとして、海洋科学・技術・深海探査、ブルーエコノミーと民間セクターの貢献のあり方、コミュニティそしてユースによる海洋課題へのアクションなどについて各パネルでの有識者による報告、議論が行われました。

国連世界海洋デーポータルトップページ.png
国連世界海洋デーポータルのトップページ
(2020年6月26日アクセス)

 また、世界経済フォーラムおよびフレンズ・オブ・オーシャン・アクション(57名の海洋分野におけるグローバル・リーダーにより構成され、海洋分野の諸課題解決に向けた議論を行うグループ)は、バーチャル海洋対話(Virtual Ocean Dialogues)と称して6月1日〜5日の5日間に渡り、計55に上るウェビナーを開催しました。これらのウェビナーは、共通テーマである「海洋生態系の保全(Restoring Ocean Life)」、「持続可能なブルーエコノミー(Sustainable Blue Economy)」、そして海と人々の暮らしの繋がり、そして気候変動などの諸課題との連関に焦点を当てた「海を越えて(Beyond Ocean)」の3つに分類され、政界、学会、産業界から様々なスピーカーが招かれました。

 そのほか、「世界海洋サミット(WOS:World Ocean Summit)」を主催するザ・エコノミスト・グループ(在ロンドン)も同じく特設サイトを設け、6月8日、10日に2つのウェビナーを公開しています。世界海洋デーに合わせて開催されたウェビナーでは、海洋分野における世界のリーダーに「もし10億ドルを海洋問題の解決に投資するとしたら、あなたは何を選びますか?」というユニークな質問を投げかけるミニ・ムービーを紹介しています。ピーター・トムソン国連海洋特使らが参加し、海洋保護区の設置、海洋科学のさらなる発展、海洋鉱物資源に頼らないバッテリーの開発、そして海洋教育などに投資したい、といった想いをそれぞれ共有しました。今年3月に日本で開催が予定されていた第7回WOSは残念ながら中止となってしまいましたが、今後もオンラインでの対話の場が増えることが期待されます。

 今回ご紹介した以外にも多くの国際組織、NGOなどが世界海洋デー前後で様々なオンラインイベントを開催しています。上記で触れた3つについては一部を除いて(2020年6月26日現在)もアクセス可能ですので、ご関心があればサイトを訪問してみてください。これまでこうした国際会議は、有益な情報交流や議論の場であるにもかかわらず「その場所、その時限り」であることがほとんどでした。新しい感染症への対応という不測の事態ではありましたが、国際的な対話の在り方も従来の形からオンラインへと徐々に移行し、世界のだれもがアクセスできる環境で行われつつあります。世界的な危機に直面した私たちは物理的な人的交流こそ一時的に途絶えましたが、一方でこうしてインターネットを通じた対話が活発に展開されることで、これまで以上にボーダレスな時空間で世界の諸課題について考え、議論に参加する道が拓かれつつあるのではないかと思います。

海洋政策研究部 吉岡 渚

海のジグソーピースNo.183 <漁業と補助金> [2020年06月24日(Wed)]

 国連持続可能な開発目標(SDGs)のターゲット14.6は、「2020年までに、過剰漁獲能力や過剰漁獲につながる漁業補助金を禁止し、違法・無報告・無規制(IUU)漁業につながる補助金を撤廃し、同様の新たな補助金の導入を抑制する」ことを謳っています。このコロナ禍の中で、同ターゲットの本年中の実現に向けたモメンタムも少なからずの影響を受けたように見受けられますが、現在も世界貿易機関(WTO)を中心に、漁業補助金の新たな規律の作成に向けた作業が着々と進められています。

 「補助金(subsidy)」という言葉からは、国からの金銭的な支援をイメージしがちですが、国際的には、物品・サービスの提供、債務保証、免税など、およそ受取り手の市場での地位を高める可能性のある「貢献(contribution)」は一般的に補助金ととらえられる傾向があります。漁業セクターに関しては、例えば、国が行う資源調査、漁港の改修、燃料を購入する際の減税・免税などが補助金に該当する可能性がある措置といえます。それでは、そもそも補助金はなぜ国際的に規律されなくてはならないのでしょうか。補助金が国際的な規律の対象となる理由のひとつとしては、自国がもっとも効率的に生産することのできる産業に関して誤ったシグナルを発信することにつながり、国家間の貿易関係を歪め、結果として世界全体の経済厚生 を低下させることがあげられます。このような市場における取引に影響を与えうる措置は禁止される(または相殺される)べきであるということになります。

 他方で、上のターゲット14.6が特定の漁業補助金の禁止・撤廃を求める理由は、このような経済的観点からのものとは異なり、それらが過剰漁獲能力/過剰漁獲またはIUU漁業につながり、漁業資源の減少に拍車をかけるからという資源・環境保全の観点にかかわるものだからです。特定の漁業補助金のように、資源・環境に悪影響を与える種類の補助金は、一般的に”environmentally harmful subsidy”と呼ばれています。この中には、地球温暖化に拍車をかけるとされる化石燃料(fossil fuel)の生産・消費を促進するものも含まれます。

 WTOはよく知られているように、貿易に関する様々な国際ルールを定め、その実施・運用にたずさわると同時に、その過程で生じる加盟国間の紛争を解決することを通じて、多角的貿易体制の中核を担う国際機関です。上でみたように、補助金の国際的規律の理由のひとつは貿易または経済にかかわることなので、WTOはこの分野での取組みをリードするのに適した機関ということになります。そして実際に、WTOは補助金協定の実施・運用およびそれにかかわる紛争の解決を任務のひとつとしています。

 先に、「補助金(subsidy)」とは受取り手の市場での地位を高める国からの金銭的支援、物品・サービスの提供、債務保証、免税を含む「貢献(contribution)」と述べましたが、これらがすべてWTOによる国際的規律の対象となるわけではありません。たとえば、警察による犯罪の取締りは安全を提供する社会サービスのひとつであり、民間の警備会社に依頼するよりも費用がかからないという意味で、その受取り手の市場での地位を高める(犯罪から身を守るための費用を経済活動に充てることができる)ことにつながるものですが、これまで国際的に規律しなくてはならないという結論が妥当ではないことは明らかでしょう。この点、補助金協定は、国際的に規律の対象となる補助金が(一般的に広く提供されるものではないという意味で)特定性を有するものであることを要求しています。この特定性を有する補助金が他の加盟国の産業に対する損害をはじめとする悪影響を与える場合、このような悪影響を受けた加盟国は、WTOに訴えたり、対抗関税を発動したりすることができます。ただし、輸出を行うことを条件として提供される補助金などは、より貿易歪曲効果が明確なため、特定性はそもそもあると推定され、損害を受けたかどうかにかかわらず、WTOに訴えることができます。

 これまでの説明でお分かりかと思いますが、WTOがある補助金を規律すべきと考えるのは、ある補助金を受けた産品が他の加盟国ひいては世界の経済厚生に悪影響を与える場合であり、その産品がどのように生産されたか(たとえば、劣悪な労働条件で生産されたものか、環境を破壊する方法で生産されたものであるかなど)は関係がありません。それでは漁業資源の枯渇に歯止めをかけられないとして、2001年のWTOドーハ閣僚会議以降、漁業セクターへの補助金に特別の規律を設けることを目的として、漁業補助金交渉が開始されました。その中では、具体的に、持続可能な方法によらない漁業、具体的にはIUU漁業および過剰漁獲の状態にある魚種を対象とする漁業、または過剰漁獲/過剰能力のそれぞれに貢献しうる補助金を禁止する方向で議論が行われてきました。このコロナ禍を受け、交渉妥結に向けた作業は中断を余儀なくされたものの、冒頭で見たターゲット14.6の達成のため、徐々に作業が再開されつつあります。
 
 そもそもSDGsもWTOの下で新たに成立するであろう漁業補助金規律も、特定の補助金を規律し、その使用を抑制することには貢献するでしょうが、補助金を用いてどのように漁業セクターを支援すればよいかは教えてくれません。今回のコロナ禍を受け、国による漁業セクターへの支援の重要性が再認識される中で、ただ補助金を減らせばよいというのではなく、どのように(どのセクターに)補助金を提供すれば、SDGsの要求を満たしつつ、漁業を発展させ、ひいては安心・安全な社会を実現できるかを考えなくてはなりません。

 海洋政策研究所では、多くの利害関係者が協働することで海洋に関する生態系基盤・社会基盤を持続可能な形で利用し、それにより対象となる産業やサービスが振興され、結果として地域の発展につながるモデルを提供する概念として、ブルーエコノミーを提唱しています。この概念は、実現したいと考える「社会システム」から遡ってそこに至る幾通りかの経過を構想することができることや、産業間の連関を意識した投資が可能となるといったメリットがあると思います。わたしたちはこの概念をより精緻化し、具体的な提言ができるように研究を行っていきたいと思います。

ブルーエコノミー概念図.png
ブルーエコノミー概念図
(出典:笹川平和財団海洋政策研究所(2019)『2018年度海洋資源の保全等の政策研究ブルーエコノミーおよび国際漁業政策に関する調査研究報告書』をもとに筆者作成)

海洋政策研究部 村上 悠平

Ocean Newsletter No.477 [2020年06月23日(Tue)]
No.477が完成いたしました。

『Ocean Newsletter』は、海洋の重要性を広く認識していただくため、
海洋に関する総合的な議論の場を皆様に提供するものです。 

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●Blue Techによる新産業創生〜静岡マリンオープンイノベーションへの取り組み〜
東京工業大学環境・社会理工学院教授、MaOI機構統括ディレクター・理事◆橋本正洋

マリンバイオテクノロジーを中心としたマリンオープンイノベーションのプロジェクトが、
2019年度から静岡県で立ち上がった。
海洋遺伝子資源の活用と新産業創生に向けた拠点整備の意欲的なプロジェクトである。
さらに、米国を中心に世界的に推進されているBlue Tech クラスター構想に進展している。
同構想は、およそ海洋にかかるすべての産業を対象として、科学的な知見に基づく持続可能な
技術開発と産業化を都市・地域レベルで目指すものであり、SDGsに対応したものでもある。


●サケの母川回帰と海水温の変動〜サケの恋に与える影響〜
北海道大学名誉教授、北海道サケネットワーク顧問◆浦野明央

日本系のシロザケは、母川から海に降りるとオホーツク海を経てベーリング海に達する。
その後の何年かを、夏はベーリング海、冬はアラスカ湾で過ごし成長するが、
成熟を迎える年には母川に回帰する。
本能行動あるいは内分泌機能の中枢とされる視床下部は、この行動の基盤となる
分子レベルの制御に重要であるが、黒潮の強勢下では母川回帰が妨げられ、
神経系や内分泌系の機能に変調が生ずる。


●スノーケリングを安全に楽しむためには
東京海洋大学学術研究院海洋政策文化学部門教授◆千足耕一

スノーケリングは、海や湖沼・河川等をはじめとする水域で、
水面を浮遊・遊泳しながら行う、水辺の自然に触れる活動である。
近年では愛好者の増加が報告され、指導者の養成が実施されるようになってきた一方で、
スノーケリング中の事故も増加傾向にある。スノーケリングを安全に楽しむためには、
水辺に特有な自然に関する知識の獲得、器材使用に関する技術の習得、水域利用にかかわる
法令の遵守・マナー向上が求められる。


●編集後記
同志社大学法学部教授◆坂元茂樹


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Posted by 五條 at 18:43 | Ocean Newsletter | この記事のURL | コメント(0)
海のジグソーピースNo.182 <『海洋ガバナンス 海洋基本法制定 海のグローバルガバナンスへ』刊行!!> [2020年06月17日(Wed)]

 青梅雨美しいこの時節、皆さまいかがお過ごしでしょうか。雨の日にはステイホームで読書という方も多いのではないかと思います。そこで、今日は2017年まで海洋政策研究所の所長を務められた寺島紘士さんが執筆された書籍『海洋ガバナンス 海洋基本法制定 海のグローバルガバナンスへ』についてご紹介したいと思います。2017年7月のブログで、寺島さんが書籍執筆の準備を進めていると書きましたが、このたび西日本出版社から発売されました。

 いまでこそ海洋政策は日本でも広く認知されるようになりましたが、この言葉が一般化したのはごく最近のことです。海洋基本法が制定されたのが2007年ですから、わが国で海洋政策が本格的に発展したのはここ20年に過ぎません。その原動力となったのは、日本財団の笹川陽平理事長(当時)の主導で始まった海洋ガバナンスへの取り組みであり、そしてそれを研究と実務の両面で支えたのが寺島さんです。

 本書にはわが国の海洋政策発展の歴史が詳しく書かれていますが、海洋とは別の角度から見ても興味深い内容です。それは一つの新しい政策がどのように生まれ、発展していったのかという政策研究の資料としての価値です。海洋政策が発展する過程の特徴は民間主導であったことと言えます。民間シンクタンクの主導で始まった研究会が起点となり、アカデミア、産業界を巻き込み、そして超党派の国会議員が集結し議員立法で法案の提出に至ったこのプロセスは、わが国では非常に珍しい例で、これからの政策立案のあり方に一石を投じるものと言えるでしょう。

 本書は寺島さん自身が取り組まれた20年間を振り返る形で編纂されていますが、単なる寺島さんの回顧録ではなく、どのような背景のもと、どのようなタイミングで、どのようなキーパーソンと出会い、そこにどのような力が生まれ、それが次第に大きなうねりとなって新しい政策が生まれ、最終的に総合的なガバナンスの仕組みが形成されていった、という過程がわかりやすく整理されており、いわゆる専門書とは違って非常に面白い読み物に仕上がっています。

 海洋に関心のある人だけでなく、分野を問わずガバナンスというものに関心のあるすべての方々にも、さまざまな示唆に富んだ内容ではないかと思います。今年の夏、ステイホームで読書という方は、ぜひこの1冊を手に取っていただければと思います。

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『海洋ガバナンス』の装丁

副所長 酒井 英次

海のジグソーピースNo.181 <新型コロナウイルス下における世界海事大学の状況について> [2020年06月10日(Wed)]

 世界海事大学(WMU)は、スウェーデンのマルメにある大学院大学です。笹川平和財団海洋政策研究所ではWMU笹川奨学金事業を実施しております。毎年5月にWMUの奨学生約30名を日本に招聘し、日本財団・国土交通省海事局をはじめとした日本国内の海事関連組織・企業にご協力をいただいて「日本研修」を行っております。残念ながら、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止措置として国際航空便の大幅な削減、出入国管理の厳格化、加えて国内の状況を鑑み、現在のところ10月への延期を予定しております。奨学生の来日を楽しみにされていた方々におかれましては、改めてご案内させていただきます。

 延期自体は笹川平和財団の判断で決定しましたが、延期に関してWMUの担当者とやりとりをしている中で、WMUがCOVID-19の影響下でおかれている環境や、WMUが行っている措置について触れることができましたので、紹介させていただきます。

 スウェーデンのマルメは、橋を渡った対岸がデンマークのコペンハーゲンです。ヨーロッパ移民問題の関係でデンマークからスウェーデンに向かう際にIDチェックがあり、日本人である私はパスポートの提示と訪問目的の説明を毎回しており、国境通過であることを再認識しておりましたが、スウェーデンからデンマークに向かう場合は特にチェックもなく、基本的には奨学生が休日にコペンハーゲンへ買い物に行くなどシェンゲン協定下で普段の往来は自由でした。また、WMUの教職員や学生等が航空便を利用する際も、小さなマルメ空港ではなく国際空港であるコペンハーゲン空港が利用されていました。

 COVID-19の影響により、デンマークはこの国境を封鎖しました。このため、買い物はおろか、コペンハーゲン空港を利用した出張等ができなくなりました。もちろん、欧州内も含め各国の渡航規制や航空便の大幅な削減が行われていることは言うまでもありません。

 WMUには、現在2019年に入学した修士課程の学生が在籍していますが、COVID-19の影響下において特別体制をとっております。WMUの校舎と学生寮(ほとんどの学生が滞在)は同じマルメ市内でも若干距離が離れていますが、講義等は基本的に学生寮から遠隔で受けられる仕組みを構築しています。学長や学生担当職員が定期的に学生寮を訪問してケアを行っていたり、WMU校舎内の食堂から昼食の配達も行ったりしているようです。1月から始まった第2学期は専門課程に分科され、専門課程毎にフィールドトリップ(現場研修)が行われていますが、残念ながら今年度は実施できていないようです。

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WMU学生寮(Henrik Smith Residence)
(学生のほとんどは修士コースの14ヶ月間をここで過ごします)
(筆者撮影)

 先日、奨学生選考委員会を経て選考された2020年入学の新奨学生について、6月半ばから約3ヶ月間開講される英語コース参加者(奨学生の一部)については自国からの遠隔参加が予定されていると聞いております。9月から始まる修士課程については、今後の状況を見てWMUが開講方法を判断するものと考えています。

 WMUにおいて実施予定だったイベントも延期されました。過去のWMU卒業生5,000人を招待するイベントは、現在のところ2021年への延期が決まっています。

 日本国内でも新型コロナウイルスが我々の生活に多大な影響を及ぼしていますが、この問題は全世界で発生しており、様々な分野で大きな影響を及ぼしています。海洋分野においても、今後コロナ前とは違う仕組みが構築されることと思います。このような荒波の中、専門性を高め今後海洋の様々な分野で貢献するためにWMUという海原へ漕ぎ出す新奨学生を、温かく見守っていただければ幸いです。

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マルメ市庁舎とFingerpost
(2019年入学の奨学生は2020年11月にWMUから各自の出身国へ旅立ちます)
(筆者撮影)

海洋教育チーム 水成 剛

Ocean Newsletter No.476 [2020年06月06日(Sat)]
No.476が完成いたしました。

『Ocean Newsletter』は、海洋の重要性を広く認識していただくため、
海洋に関する総合的な議論の場を皆様に提供するものです。 

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●「国連海洋科学の10年」に日本ができること
埼玉県環境科学国際センター総長、東京大学名誉教授、
ユネスコ政府間海洋学委員会EPG委員◆植松光夫

国連の「持続可能な開発のための海洋科学の10年」が2021年から10年間
取り組まれることになった。
この実施計画で何が求められているのか、どのような成果が期待されているのか、
そして日本はどのように取り組めばいいのか、私たちが望む未来に必要な海洋を
作り出す一生に一度しか経験できないような千載一遇の10年を迎えることになる。

●多目的MDAサービス「海しる」で海を知る
海上保安庁海洋情報部海洋空間情報室長◆吉田 剛

2019(平成31)年4月17日、わが国の海洋状況把握MDAの能力強化に基づくWebGISサービス
「海洋状況表示システム(愛称:海しる)」の一般向けの運用が開始された。
「海しる」は内閣府総合海洋政策推進事務局の総合調整のもと、海上保安庁が運用を
担当するサービスであり、海洋関係機関が有する海洋情報を集約し提供する先進的な
WebGISサービスである。
従前の「海洋台帳」の後継サービスであり、引き続きわが国の様々な海に関連する施策に
資する取り組みである。

●「海の神戸大学」を目指して〜海洋政策科学部の新設と海神プロジェクト〜
神戸大学大学院海事科学研究科教授◆阿部晃久

2003年に神戸商船大学との統合を通して、神戸大学は国内では数少ない
「練習船を保有する総合大学」となった。
また、2015年に「神戸大学ビジョン 2015」を策定し、「学理と実際の調和」を
理念とした世界最高水準の教育研究拠点の形成を目指している。
国際港湾都市神戸に立地する大学として、海を背景とした地域の活性化と海の
教育・研究の推進へ向けた神戸大学の取り組みを紹介する。


●インフォメーション
『海洋ガバナンス〜海洋基本法制定 海のグローバルガバナンスへ』刊行ご案内

●編集後記
帝京大学戦略的イノベーション研究センター 客員教授◆窪川かおる


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Posted by 五條 at 11:58 | Ocean Newsletter | この記事のURL | コメント(0)
海のジグソーピースNo.180 <CBD新目標策定にむけて―海洋生物多様性の視点から> [2020年06月04日(Thu)]

 2020年は、本来であれば「海洋のスーパーイヤー」として、海洋や環境保全について議論する国際会議が目白押しとなる予定でしたが、COVID-19の影響により、これらの会議の多くは延期が決定されています。その中でも特に、中国の昆明で2020年10月に開催予定だった国連生物多様性条約第15回締約国会議(CBD COP 15)では、2010年に採択された10年間の戦略目標である「愛知目標」に続く、今後の世界の中長期的な生物多様性の保全と持続可能な利用に関する目標が採択される予定でした。現在、COPの新日程が検討されていますが、海洋政策研究所はこの会議に向けて今まで複数の専門会合に参加し、ポスト愛知目標の枠組みにおいて海洋に関する目標やターゲットが適切に組み込まれるよう活動してまいりました。政府やNGOの代表らと協議し、かつ具体的な提言を国連生物多様性条約事務局に提出するなど活動してきました。

 今回は、「ポスト2020生物多様性枠組」策定のための基礎的な情報と評価を提供している「地球規模生物多様性概況第5版(Global Biodiversity Outlook: GBO 5)」の草案の海洋に関わる部分に着目し、愛知目標の達成状況と今後の展望について考えてみたいと思います。現在レビューが行われているGBO 5報告書全体のメッセージとしては、地球の生物多様性はかつてないほどのスピードで失われており、20の愛知目標のうちただの一つも完全には達成されておらず、さらなる取り組みの強化と抜本的な社会変革が必要であるとされています。愛知目標の中で海洋に関係する目標を図1にまとめました。その中でも目標6、10、11は特に海洋への直接的な関わりが深く、GBO 5草案の評価を一部紹介するかたちで目標の達成状況と課題を取り上げたいと思います。

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図1:愛知目標の中で海洋に関わりの深い目標(柳谷2018をもとに筆者作成)

目標6:全体評価→目標未達成
 全体として、愛知目標6の達成に向けての進捗は芳しくなく、いくつかの側面での傾向は目指すべき方向とは逆方向に進んでいます。評価の対象となっている魚類はより多くの割合 で乱獲されています。一方で、天然漁業において、独立した認証制度の下でより持続可能な慣行に取り組む船団による捕獲量が増えています。

目標10:全体評価→目標未達成
 複数の脅威が、気候変動や海洋酸性化の影響を受けるサンゴ礁やその他の脆弱な生態系に影響を与え続けています。乱獲、栄養塩、沿岸開発がサンゴの白化をすすめています。サンゴは、評価の対象となったすべての種の中で絶滅のリスクが急速に増加しています。このような状況下でも、同じサンゴ礁でも環境変化に対する応答や回復の度合いが異なることやサンゴ礁の回復力のおかげで、生きたサンゴの全体的な被覆レベルは、過去数十年間に世界でほんのわずかしか減少していません。他の生態系、特に山岳地帯と極域では、気候変動に加え他の環境圧力によって重大な影響が発生しています。

目標11:全体評価→目標は部分的に達成
 保護区として指定された陸域と海域の割合は2020年までに目標に到達する可能性が高く、先住民や地域社会が管理する私有保護区や地域などの保護地域以外の地域をベースとする生物多様性保全手段(OECM)が取り入れられれば、おそらく目標値を超えることができます。しかし保護区設置による効果そのものについては検討が必要です。生物多様性の最も重要な地域を保護し、それらが世界の代表的な生物多様性の保全に役立ち、効果的かつ公正に管理され、相互に、かつより広範囲なランドスケープ に適切に接続されているかについて、進捗は限定的であると言わざるを得ません。

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図2:2020年2月にローマで「ポスト2020生物多様性枠組」について議論するために
開催された第2回オープンエンド作業部会の様子(筆者撮影)

 以上のように、また草案ではありますが、GBO 5全体の評価は厳しく、海洋に関わりが深い目標についてもその達成状況は芳しくありません。2021年以降の目標設定についても、野心的な目標設定とその着実な実施が極めて重要であり、引き続き当研究所としてもその策定プロセスに貢献していきたいと思います。

海洋政策研究部主任研究員 前川 美湖

海のジグソーピースNo.179 <南太平洋ツバル 気候変動とサンゴ礁の危機> [2020年05月27日(Wed)]

 南太平洋のツバルは、気候変動、特に海面上昇の危機に直面するシンボル的なサンゴ環礁です。中央のラグーンを取り囲んで環のように連なる環礁島は、サンゴの礫や有孔虫(ホシズナ)の砂が堆積して形成され、標高1-4mと大変低くなっています。島が維持されるためには定期的な礫の供給が必要で、ラグーンでの健全なサンゴ礁の維持が欠かせません。しかし近年、人口増加による汚染でサンゴ礁が劣化する報告が増えています。ツバルでも首都フォンガファレ島の狭いエリアに人口6,000人が暮らし、ほぼ全ての食料・生活用品を輸入に頼っており、生活排水や廃棄物の問題が深刻さを増しています。

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ツバル環礁 プロペラ機からの遠景(著者撮影)

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芝状藻類に仮足で密着して生息する有孔虫(白い粒)、遺骸(殻)がホシズナとなる
(著者撮影)

 これまでツバルの気候変動・海面上昇の対策研究や支援に、日本は大きく関わってきました。2008–2013年度にJST-JICA SATREPS事業「海面上昇に対するツバル国の生態工学的維持」が実施され、それを受けて2015–2017年にはJICAの支援によりフォンガファレビーチの養浜が行われました。このSATREPS事業ではハマサンゴの骨格年輪のボーリング調査も行われました(2009年3月)。ラグーンへの人為汚染のタイミングとプロセスを解明する目的で、長期ロガーとしてのサンゴ年輪の分析が進められました。水質モニタリングの長期データが存在しないツバルにおいて、過去の環境を調べる有効な手法です。私は以前よりこの研究に関わり、最終結果をようやくまとめ、つい最近論文が公表されました(1)。これまで気候変動の復元に主眼がおかれていたサンゴの年輪研究ですが、環境汚染についても詳細に記録をさかのぼることができる点で、多くの方々に紹介されました(2、3)。

 フォンガファレ島の70年間のサンゴ年輪はその最上部に、通常では見られない黒色バンドが見られました。黒色物は、硫化鉄がサンゴ骨格の炭酸塩結晶中に沈殿しており、海底堆積物に見られる黒色還元層と同様の成因であることが分かりました。年輪の黒色バンドは、嫌気性バクテリアによる硫酸還元(無酸素状態:Anoxic)が1990年代から季節的に発生し、サンゴが斃死(へいし=大規模死)して藻場に変わってしまう生態系の劣化が生じたことを示していました。ラグーンでの重金属類や硫酸還元を招く富栄養化は、廃棄物や生活排水を起源とし、サンゴが人為影響を記録していたことになります。(詳しくはこちら

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フォンガファレ島のハマサンゴ年輪、1990年代から黒色バンドが混入する.
(Nakamura et al (2020) Fig.1より改変)

 サンゴのボーリング調査から10年が経過した今年1月、ツバル環礁を訪問して様子を見るチャンスに恵まれました。今回の調査ではフォンガファレ島のラグーンではすでにサンゴが姿を消し、大型褐藻(Sargassum polycystum)の森と化している実態が明らかとなりました。またせっかくJICAが養浜したビーチはサイクロンの影響なのか、砂と礫の一部が流出しているように見えました。陸上ではフォンガファレ北端のゴミ集積場で、新たな大量のゴミが山積みとなっています。NZの支援によりそのゴミ山の一部が土で埋め立てられ、広く平らな土地が拡大していました。

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フォンガファレ島のゴミ集積場(著者撮影)

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褐藻の森へと姿を変えたラグーン、立ち枯れた枝サンゴを拾う
(渡邊敦OPRI主任研究員撮影)

最近のツバルは埋め立てブームで、2019年8月にツバルが主催して開催した太平洋諸島フォーラムの会議場とゲストハウスの建設地も海岸の大規模な埋め立てです。環礁での土地の拡大は、ツバルの人々にとって相当のインパクトがあったそうで、その後フォンガファレ海岸全体の埋め立て計画がGCF(Green Climate Fund)とツバル政府とのプロジェクトT-CAP(Tuvalu Coastal Adaptation Project)として立てられています。直立護岸の耐久性や、埋め立て用の砂を近場のラグーン底から浚渫することによる水質悪化も懸念されます。

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会議場建設の埋め立て地とラグーン内の藻場(著者撮影)

 近年のサイクロン強化により環礁の浸食被害は激しくなっているとみられます。私たちが帰国した翌週にもツバルはサイクロンTinoに見舞われ、被害が大きく国家非常事態宣言が出されました。そこに暮らす人々が目に見える形の短期的な沿岸補強策(埋め立て)を望むのは当然かもしれません。一方、長期的には海面上昇に対する環礁島の本来のレジリエンス(復元力)を取り戻すために、サンゴ礁生態系の修復も必要です。ローカルな環境修復とグローバルな環境変化への適応が一致した政策や支援の策定が望まれます。

(1) Nakamura, N., Kayanne, H., Takahashi, Y. et al. Anthropogenic Anoxic History of the Tuvalu Atoll Recorded as Annual Black Bands in Coral. Sci Rep 10, 7338 (2020).
(2) Nakamura, N., BEHIND THE PAPER, Anthropogenic Anoxic Black Bands in Tuvalu Coral, Nature Ecology & Evolution Community (2020.5.1).
(3) 東京大学、 ツバルのサンゴが記録していたサンゴ礁劣化の歴史 サンゴ骨格年輪に黒色バンドとして記録された無酸素環境 UTokyo FOCUS

海洋政策研究部 中村 修子

Ocean Newsletter No.475 [2020年05月24日(Sun)]
No.475が完成いたしました。

『Ocean Newsletter』は、海洋の重要性を広く認識していただくため、
海洋に関する総合的な議論の場を皆様に提供するものです。 

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●FAOの持続可能な水産業への取り組み
国際連合食糧農業機関(FAO)上級水産専門官◆渡辺浩幹

FAOの「ブルー・グロース・イニシアティブ(Blue Growth Initiative (BGI))は、
食料安全保障と貧困撲滅、そして、水産資源の持続可能な管理を推し進めるため、
「責任ある漁業のための行動規範」に基づき、特に水産養殖分野に焦点を当てた行動計画である。
また、そこで提唱されたブルーファッションは、魚の皮など、これまであまり利用されて
いなかった水産資源を活用し、漁業・養殖生産物の付加価値向上を図り、
沿岸共同体に新たな収入源を生み出すBGIの取り組みの一つである。

●新たな領土・主権展示館の開設
(公財)笹川平和財団海洋政策研究所特別研究員◆高井晉

政府による島嶼領土問題の発信拠点とすべく、新たな領土・主権展示館が
2020年1月20日に東京虎ノ門に誕生した。
北方領土、竹島、尖閣領土が日本の島嶼領土となった歴史的な事実関係が
パネルで要領よく纏められ、その事実を証明する資料が一体となって展示されている。
国内外へむけての丁寧な情報発信により、日本の領土への正確な理解を
広めることが期待されている。

●“教室に海を”プロジェクト 〜ウニを海洋教育のきっかけに〜
お茶の水女子大学湾岸生物教育研究センター長◆清本正人

ウニは動物の発生観察に適した材料で教科書にも紹介されている。
普通の顕微鏡を使って比較的短時間で受精や卵から育って体ができる様子を
はっきりと観察でき、小さな容器で幼生を成体まで育てることもできる。
材料入手や飼育設備といった学校で実施する上での問題を解決する
新しい材料提供の方法を開発した。
海の生き物が生活する環境を教室で再現することから、海洋教育に広げる
取り組みを紹介する。
●編集後記
同志社大学法学部教授◆坂元茂樹

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Posted by 五條 at 01:33 | Ocean Newsletter | この記事のURL | コメント(0)
海のジグソーピースNo.178 <海はだれのものか> [2020年05月20日(Wed)]

 政府による緊急事態宣言以降、イベントや会議の多くが中止・延期を余儀なくされ、外出自粛で在宅勤務が続いています。そんな中、今回は、2つの本のご紹介をしたいと思います。いずれも笹川平和財団海洋政策研究所から2020年3月に刊行されたものですので、正式な案内や書評は、そちらに譲るとして、気になる言葉などを取り上げてみたいと思います。

『海とヒトの関係学』シリーズ第3巻『海はだれのものか

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 この本は、海洋政策研究所が発行する『Ocean Newsletter』に発表されたオピニオンを元に「海はだれのものか」というテーマで再編集・新規執筆されたものです。

 『もし、漂海民に向かって「海はだれのもの?」と聞けば、あくまでも推測であるが、キョトンとするであろう。質問を変えて「ナマコはだれのもの?」と問えば、自身をもって「わたしのもの」と答えるだろう』(門田修「国境をまたぐ海洋民」『海はだれのものか』123頁)。

 漂海民とは、船を住まいとして、ある範囲の中で移動しながら漁をする人々です。夫婦と子供で一艘の家船(えぶね)に住み、船団を組んで移動する民であり、国籍を持たず、国境も気にせず暮らしているそうです。

 そうした民に法的な縛りはありませんから、より根源的な「海はだれのもの」の捉え方が表れているように思えます。編者である秋道教授は、本書のはじめに「資源の生態と所有権」の説明の中で、所有に関わる権利や総有と共有の違いを解説しており、この漂海民たちは、まさにナマコを共有しているということが理解できるように導かれています。

 そんな漂海民たちも、無法者の海賊におびえながら生活しています。海上集落には銃の保持も許可されている自警団があるものの、その銃を持った自警団が海賊にもなるということです。

 『おかしなことに、海上集落の住人はだれが海賊であるかはみんな知っていて、ますます自警団に頼ることになり、海賊が捕まることもない』(門田修「国境をまたぐ海洋民」『海はだれのものか』120頁)。

 漂海民と海賊が同じ海に暮らす様子は「力を背景」とした現状変更を迫る東アジアでの状況を想像させます。

東アジア海洋問題研究:日本と中国の新たな協調に向けて

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 この本は、3年にわたる日中の有識者の対話を通して、様々な問題の共有、相互理解、新たな認識の獲得をしてきた過程を取りまとめたものです。

 『海権の発展性と有限性を存分に認識する。シーパワーの概念は永久に不変ではなく、軍事技術や時代の条件、国際政治環境によって大きな変化を遂げてきている』(胡波「国際海洋政治の発展動向と中国の戦略的選択」『東アジア海洋問題研究』49頁)。

 これは、中国に対する重要な示唆として、胡教授が提言した一節です。議論を尽くした対話の後に示された認識として重要なものであり、『一歩も譲歩できない事項が存在する安全保障の分野であっても、協力や連携の可能性を提示した』(角南篤 同書256頁)」結果の一つではないかとも感じます。

 さらに、本書では、対話において議題となった海洋・沿岸域管理、ブルーエコノミー、海難救助などについての論考も多く収録されています。例えば、海洋牧場や里海、海業、オミクス手法を導入した予測科学の活用などの話題が詰め込まれたブルーエコノミーの章は、日中の新たな協力の芽を示していると思われます。

 この2つの書を合わせて読むことで「海はだれのものか」という問いに対する総論と各論を立体的に理解することが出来るものとなっています。ぜひ、合わせてご一読されることをお勧めいたします。

 最後に、新型コロナウィルスとの戦いの最前線におられる医療関係・福祉関係の皆さま、社会生活を支えるために生産・流通・販売を担っておられる皆さまへの深い感謝を表します。

特別研究員 古川 恵太

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