バングラデシュでは、ムハマド・ユヌス氏のノーベル平和賞受賞もあってか、マイクロクレジット全盛。ほとんどのNGO・NPOがマイクロクレジットによる支援活動を展開しているそうです(シャプラニールはしていません)。
一方で、今回紹介された中州地区に居住している人々のように、行政や医療機関が機能していないために海外協力の活動から取り残されている人々の問題が深刻化しているのも事実。2007年はバングラデシュにとって災害の“当たり年”(←不謹慎な表現ですが)で、寒波・洪水・サイクロンと立て続けに自然災害が発生したこともあり、こうした「援助から取り残される人々」の生活環境はかなり悪化しているそうです。
マイクロクレジットは融資活動のために、経済活動を営み小額でも返済可能な人を対象にしています。すなわち、前述の「取り残される人々」は対象外。この結果として、マイクロクレジットが普及すればするほど、バングラデシュの中にも“格差”が生まれているのでは と危惧する声もあるんだとか。光と影をよく見極めなければいけませんね。
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