アフガン・タリバン取り込み戦略
[2010年10月27日(Wed)]
ウォールストリート・ジャーナル10月27日付で、豪州の元外相でアデレイド大学教授のAlexander Downerが、条件つきでアフガン・タリバンの政治参加を認めるべきだ、と論じています。
すなわち、タリバンは居住地域がパキスタンとアフガニスタンにまたがって広がるパシュトゥン族の中に支持基盤があり、また、アフガニスタンの民衆の間にはタリバンは腐敗していないという信頼感もあるので、抹殺は出来ず、いずれ話し合いをせざるを得ない。カルザイ政権とアフガン民主主義を破壊しない、また他国に干渉しないという条件で、タリバンの政治的参加を認めるべきだ、
かつて英国も、結局は北アイルランドでIRAと交渉せざるを得なくなっが、それはIRAが民衆の中に支持があることを認めざるを得なかったからだ。アフガン南部の住民の間で支持があり、また、清廉だと言う評価も得ているタリバンも、根絶することは出来ないのだから、話し合いをする必要がある、
ただ、タリバンとの交渉は、タリバンのかつての同盟者であるパキスタンが主導すべきだ。多国籍軍は、タリバンがカルザイ政府とアフガン民主主義を破壊しない、また、他国に暴力で干渉しないという条件を受け入れたら、兵力を削減すればよい。他方、政治への参加を許されたタリバンは議会に議席を持つことができるようになり、場合によっては、特定の地方では支配権を握ることもできるようになるだろう。勿論、それは、タリバンが獲得した政治的立場を利用して中央政府や他国に暴力を使うようなことはしない、という条件の下においてではあるが、と言っています。
豪州はアフガニスタンに派兵しており、それを支持してきたダウナーは、軽々にアフガニスタンから引き揚げることは警めつつも、兵力を削減出来る条件を模索しているわけです。そして、IRAの例を引きつつ、ある程度民衆の間で支持を得ている勢力を根絶することは非現実的であり、結局は話し合いが必要だと言っているのですが、これはアングロサクソンの現実主義であり、説得力があります。
すなわち、タリバンは居住地域がパキスタンとアフガニスタンにまたがって広がるパシュトゥン族の中に支持基盤があり、また、アフガニスタンの民衆の間にはタリバンは腐敗していないという信頼感もあるので、抹殺は出来ず、いずれ話し合いをせざるを得ない。カルザイ政権とアフガン民主主義を破壊しない、また他国に干渉しないという条件で、タリバンの政治的参加を認めるべきだ、
かつて英国も、結局は北アイルランドでIRAと交渉せざるを得なくなっが、それはIRAが民衆の中に支持があることを認めざるを得なかったからだ。アフガン南部の住民の間で支持があり、また、清廉だと言う評価も得ているタリバンも、根絶することは出来ないのだから、話し合いをする必要がある、
ただ、タリバンとの交渉は、タリバンのかつての同盟者であるパキスタンが主導すべきだ。多国籍軍は、タリバンがカルザイ政府とアフガン民主主義を破壊しない、また、他国に暴力で干渉しないという条件を受け入れたら、兵力を削減すればよい。他方、政治への参加を許されたタリバンは議会に議席を持つことができるようになり、場合によっては、特定の地方では支配権を握ることもできるようになるだろう。勿論、それは、タリバンが獲得した政治的立場を利用して中央政府や他国に暴力を使うようなことはしない、という条件の下においてではあるが、と言っています。
豪州はアフガニスタンに派兵しており、それを支持してきたダウナーは、軽々にアフガニスタンから引き揚げることは警めつつも、兵力を削減出来る条件を模索しているわけです。そして、IRAの例を引きつつ、ある程度民衆の間で支持を得ている勢力を根絶することは非現実的であり、結局は話し合いが必要だと言っているのですが、これはアングロサクソンの現実主義であり、説得力があります。