パキスタン=北朝鮮核協力疑惑
[2008年01月31日(Thu)]
10回も訪朝して、北朝鮮の意向に最も通じている、米国際政策センターのSelig S. Harrisonが、ワシントン・ポスト1月31日付で、パキスタンと北朝鮮の核をめぐる関係について論じています。
それによると、パキスタンのムシャラフ大統領は、自伝の中で、カーン博士が北朝鮮に10個以上の遠心分離機を提供したと述べているが、北朝鮮側はそれを強く否定している。真実を確かめるには、IAEAを通じてカーン博士の証言を得るしかない、と述べています。
その上で、ハリソンは、北朝鮮のウラン濃縮の平和利用の権利を認め、かつ、軽水炉を提供して、初めて北朝鮮の核兵器の完全放棄は実現できる、と言っています。
ハリソンは国際関係評論家としての自らの地位を、北朝鮮との密接な関係に置いている特異な評論家ですが、彼が言うように、確かに1990年代ならば、軽水炉の提供とウラン濃縮の平和利用の容認で、北朝鮮の核武装を阻止できたかもしれません。しかし、今や核保有国宣言をしたに等しい北朝鮮に、核を放棄させることができるかどうか、これは非常に疑わしいでしょう。
また、ウラン濃縮については、平和利用の延長線上に軍事利用という問題があることは、イランのケースでも明らかです。
ハリソンが、何らかの形で北朝鮮の立場を代弁しているとすれば、彼が主として求めているのは、北朝鮮の核平和利用の容認でしょう。北朝鮮のウラン濃縮に関する事実の解明要請は、付け足しに過ぎないと思われます。
それによると、パキスタンのムシャラフ大統領は、自伝の中で、カーン博士が北朝鮮に10個以上の遠心分離機を提供したと述べているが、北朝鮮側はそれを強く否定している。真実を確かめるには、IAEAを通じてカーン博士の証言を得るしかない、と述べています。
その上で、ハリソンは、北朝鮮のウラン濃縮の平和利用の権利を認め、かつ、軽水炉を提供して、初めて北朝鮮の核兵器の完全放棄は実現できる、と言っています。
ハリソンは国際関係評論家としての自らの地位を、北朝鮮との密接な関係に置いている特異な評論家ですが、彼が言うように、確かに1990年代ならば、軽水炉の提供とウラン濃縮の平和利用の容認で、北朝鮮の核武装を阻止できたかもしれません。しかし、今や核保有国宣言をしたに等しい北朝鮮に、核を放棄させることができるかどうか、これは非常に疑わしいでしょう。
また、ウラン濃縮については、平和利用の延長線上に軍事利用という問題があることは、イランのケースでも明らかです。
ハリソンが、何らかの形で北朝鮮の立場を代弁しているとすれば、彼が主として求めているのは、北朝鮮の核平和利用の容認でしょう。北朝鮮のウラン濃縮に関する事実の解明要請は、付け足しに過ぎないと思われます。