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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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イラン問題をめぐる米中協力論 [2007年11月30日(Fri)]
ワシントン・ポスト11月30日付で、ブレジンスキー元米大統領補佐官が、米中は北朝鮮の核問題で協力したように、イランの核問題でも協力すべきだ、と論じています。

最近訪中したブレジンスキーは、中国が米=イラン軍事衝突を憂慮していることに強い印象を受け、これは、中国が国内的な変貌を遂げた結果、世界の政治的、経済的不安定の影響を受け易くなったためだ、と言っています。

その上でブレジンスキーは、中国は、イランは北朝鮮と違って核武装の意図を否定しているのだから、信頼性に疑わしい所はあるが、イランの顔を立てる形で、国際的に認可された核計画の取り決めを結ぶ余地はあり、そのためにはアメリカの忍耐が必要だ、と考えている。

それに対し、ロシアは、ペルシャ湾で紛争が起きれば、油価が急騰して米中が打撃を受け、世界の反米感情は高まり、ヨーロッパと中国はロシアのエネルギーへの依存度を高めるようになるから、これは悪いことではないと考えるかもしれないし、ロシアが恐れているのは、ペルシャ湾の紛争よりも、鉱物資源に恵まれたロシア東部が中国に侵食されること、そして冷戦後に失った旧ソ連圏がアメリカの政治的支配下に置かれてしまうことの方だ。

しかしペルシャ湾で紛争が起きればその影響は甚大で、世界の勢力図を塗り変えるような劇的な変化が生じるかもしれない。従って、米中が北朝鮮核問題での経験をふまえて、イランの危機に協力して対処するのは、タイミング的にも、歴史的にも適切ではないか、と論じています。

米=イラン軍事衝突が起きれば、中東が大混乱に陥る危険があるのは確かですが、それにしても米=イラン軍事衝突はロシアを利し、ひいては世界に劇的な勢力再配分を引き起こすかもしれないから、米中は協力してイラン核問題の平和的解決に努めるべきだ、というブレジンスキーの論の進め方は、あまりにもロシア・ファクターを強調しすぎているでしょう。

第一、中国は北朝鮮に対しては食料、燃料という決定的な梃子を持っていますが、イランに対する影響力はさほど大きくなく、中国が果たせる役割には限界があると思われます。もっともアメリカが中国と協力するために「戦略的忍耐」を指針とすること自体は好ましいことであり、アフマディネジャドと非難の応酬をすべきではないでしょう。

ポーランド出身のブレジンスキーについて、「ブレジンスキーはポーランドの森に住む小動物である。熊に恐怖しているが、虎は見たことが無い。中国という虎の子を育てて、熊を牽制できると思っているのだ」、と以前コメントしたことが思い出されます。


Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 16:41 | その他 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
パキスタン情勢 [2007年11月29日(Thu)]
パキスタンのムシャラフ大統領が軍籍を離れ、総選挙の実施を発表したことを受けて、ワシントン・ポスト11月29日付は社説を、同日付ウォール・ストリート・ジャーナルはボストン大学のHusain Haqqaniの論説を載せています。

ムシャラフは概ね米政府の要求どおりの措置を取ったと思われますが、ワシントン・ポスト社説も、ハッカニの論説も、それではパキスタンの民主主義のために不十分だとして、ムシャラフの引退を求めています。

ワシントン・ポスト社説は、今回の事件を通してムシャラフが民主主義を軽視していることがわかったとして、パキスタンの穏健派にアル・カイーダやタリバンに打ち勝つチャンスがあるのなら、ムシャラフは引退すべきだ、と論じています。また、ハッカニの論説もほぼ同じ趣旨であり、これ以上事態をムシャラフの画策に任せないで、国民の支持する穏健派政府を作って反テロ戦争を完遂させるべきだ、と言っています。

しかし、今後の成り行きはまだまだわからないものの、こうした新聞の論説や社説にも関わらず、ムシャラフは、アメリカ政府の希望を受け容れ、軍籍を離脱した大統領として、おそらく今後も事態の収拾に当たることになるでしょう。また現状では、パキスタン政治にそれ以外の実験を行う余裕は無いように思われます。
 
これらの論説、社説に欠如しているのは、パキスタンにおける軍の重要性についての認識でしょう。トルコがその好例ですが、軍は、往々にして、国家の統一と安定を保証する組織であり、政治の不能率や汚職腐敗をチェックする機能を担っています。これは、米国流の民主主義論とは相容れない考え方ではありますが、軍のこの機能を理解し、それに配慮しないと、パキスタンのような国の政治は理解できないのではないかと思われます。


Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 15:57 | 中央・南アジア | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
EU−中国の関係悪化 [2007年11月26日(Mon)]
北京でEU‐中国首脳会談が開催されるのを前に、インターナショナル・ヘラルド・トリビューン11月26日付で、米ジョージ・ワシントン大学中国部長David Shambaughが、中国に対するEUの態度が冷たくなってきたことを論じています。

シャンボウは、EUは以前から貿易赤字の増大、産業スパイ、コンピューター攻撃、人権侵害、不公正経済慣行等について中国に不満は持っていたが、特に2006年になってから、世論、企業、そして政府など様々なレベルで対中感情が冷えて来た。この変化は、一つには、英独仏の首脳が揃って入れ替わったこととも関係している。こうした変化に対し、自分たちは求婚される立場にあると思っていた中国は当惑し、旧友であるシュレーダー元独首相に訴えたり、ヨーロッパの反中の動きを攻撃したりしているが、今回の首脳会談は冷たいものとなるだろう、と予想しています。

シャンボウは、中国専門家として経歴、実力を備えた人物で、最近は親中国的言動が顕著でしたが、この論説では、最近のEUの対中態度の変化を客観的に指摘するだけで、特にそれを嘆いたり、対策を提言しているわけではありません。

中国に対するEUの態度は確かに醒めて来ており、EUが対中武器禁輸を解禁しようとして、日米がそれに反対した数年前とは様変わりです。もっともこれは日本においても同じであって、2005年の中国の大規模な反日デモ以来、日本人の対中感情は世論調査にはっきり表れるほど、醒めて来ています。

ところが米国だけは、一方の、中国とのパートナーシップ重視の国務省や、中国に経済的利益を有する一部財界と、他方の、中国の軍事力増強を警戒する軍事専門家や、中国の経済政策や人権状況に批判的な議会や世論との間で、意見の対立が見られます。

しかしいずれにしても、中国の軍事増強は今後とも続くと考えられ、軍事増強の効果は年を追って顕著となって来るので、来年のオリンピックの後は、世界的に中国警戒論の方が強くなっていくものと思われます。

Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 16:19 | その他 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
豪州選挙 [2007年11月26日(Mon)]
ウォール・ストリート・ジャーナル11月26日付けの社説は、豪州における政権交代を論じていますが、政権は変わっても豪州の対外政策は大きく変わらないだろう、とごく常識的な論を展開しています。

社説は、対中政策についても、ラッド新首相は中国専門家として中国問題の重要性をよく認識しているだろうと中立的なコメントをするにとどめ、必ずしも親中的になるとは言っていません。そして、唯一、前政権と違うところがあるとすれば、京都議定書についてだろう、と言っていますが、これはつまり、他の点では前政権とあまり違わないだろう、ということです。

そして、ハワード前首相が中国との関係を改善しつつ、日本やインドなどの民主主義諸国との関係を強化した功績を称え、その彼が敗北したのは、経済の好調が余り長く続いたために、国民がその恩恵を忘れて、環境や労働階級の保護などに関心を向けたことも一因になったと説明して、第二次大戦で勝利を収めた直後の選挙でチャーチルが政権を失ったこととも類比させ、全体としてハワードの敗北を惜しむトーンが見られます。

民主主義世界の結束を主張した安倍政権とハワード政権が相次いで去り、ブッシュ政権も残り時間わずかとなったことについて、それを一つの風向きの変化としてムード的に捉える解説記事は散見されますが、この社説は、そこまでは論ぜず、ハワード政権を惜しみ、後継政権の政策はそう変わらないだろうと言うにとどめています。
Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 14:53 | 豪州 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
アメリカの対レバノン政策批判 [2007年11月23日(Fri)]
レバノンは大統領が決まらず、政治危機を迎えていますが、ワシントン・ポスト11月23日付で元米陸軍将校Andrew Exumと中東民主化支援組織 Project on Middle East DemocracyのStephen McInerneyが、ブッシュ政権はイランとの対決という文脈でレバノンに対応している、と批判しています。

両名は、イランとヒズボラの結びつきを懸念するブッシュ政権は、ヒズボラ主導の勢力に反対し、故ハリリ首相の息子を支持しており、この政策はレバノン人の多数からも支持されていると思っているが、現実のレバノンは深刻な分裂状態にあり、アメリカの支援は、かえってハリリの評判を傷つけ、ヒズボラが政治的得点をあげるのを後押ししている。また、確かにイランはレバノンにおける不安定化要因であり、ヒズボラの政治力の増大は憂慮すべきだが、アメリカがイランとヒズボラに集中しすぎて、アルカイダに触発されたスンニ派過激派などへの注意がおろそかになっているのは危険だ、レバノンにおけるさまざまな脅威をもっと深刻に考えないと、レバノンの民主主義に将来はない、と言っています。

これは、アメリカのレバノン政策を適切に批判した論説です。ヒズボラはレバノンの政治の中で大きな地位を占めており、それを排除してレバノン政治を考えるのは非現実的です。アメリカがヒズボラも受け入れられるコンセンサスの大統領を容認する方向に転換すれば、元首不在とか、二政府並立という状況をもたらさないことに一定の貢献はできます。イランとの対決を重視し、ヒズボラ排除に固執する今のライスなどの政策は、かえってレバノンに混乱をもたらす危険があります。一つの政策がレバノンの政治状況下で引き起こしうる結果にもっと配慮する必要があるように思われます。

なおヒズボラも、レバノンでの政治責任が重くなるにつれ、イランやシリアの手先としての性格を変えざるを得なくなるでしょう。ヒズボラには、イラン、シリア、レバノン内シーア派民衆という3人の主人がいると言われてきましたが、その中でレバノン民衆が最も重要な主人になりつつあるように思われます。
Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 15:49 | 中東 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
イラク情勢好転 [2007年11月21日(Wed)]
最近のイラク情勢の好転について、11月21日付ニューヨーク・タイムズはThomas L. Friedmanの論説を、ワシントン・ポストはDavid Ignatiusの論説を載せています。

フリードマンは、先は見えないが、イラク問題という「厚い壁に割れ目が生じた」ことは間違いがないと指摘し、こうした時にライスがパレスチナ問題などに関わっているのは、まるで家が燃えているのに消防隊が樹上の猫を援けに行くようなものだと批判、その上で、アメリカが政治介入をするとすれば、その目的は、正式な和解の達成よりも、米軍の大幅撤退が可能になるような暫定合意を追求することにある、と言っています。

ワシントン・ポストは、既に数日前の社説で、フリードマンと同様、アメリカは今こそ外交努力をイラク国内和解に注ぐべきだと論じており、イグネイシャスは、ここではイラク問題についての現状分析と見通しを述べています。

イグネイシャスは、成功の原因は、アルカイーダの戦略があまりに過激なためにイラクでは失敗したこと、そしてイランが介入を控えていることにある、と述べ、しかしイランの抑制は、米軍撤退を促進するための戦術的な動きかもしれない、と警告を発しています。その上で、ブッシュ政権はこの機会を捉えて、早く事態をイラク側のコントロール下に移すよう努めるべきだ、と言っています。

ペトレイアスの増派作戦の成功によってイラクの軍事情勢が好転したことは、ついにニューヨーク・タイムズまでが、フリードマンの論説という形ではありますが、認めるようになり、さらに、米政府は、他の問題はさしおいても、この機会を捉えてイラク国内の政治的和解に外交的努力を傾注すべきだ、ということでも、ニューヨーク・タイムズとワシントン・ポストの主張は一致することになりました。従来の立場から言って、ブッシュ政権にもこれに反対する理由はないはずであり、北朝鮮政策の優先順位にも影響が出てくるかもしれません。

ただし、両紙とも、イラク政策の目的は米軍の撤退にあるという民主党系の主張は譲っていない、と言うよりも、前提条件となっています。

Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 15:47 | イラク | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
レバノン情勢緊迫化 [2007年11月21日(Wed)]
ロサンジェルス・タイムズ11月21日付で、中東専門家Milton Viorstが、レバノンが内戦へと突入していく可能性がある、と警告しています。

ヴィオルストは、レバノンの現大統領の任期がまもなく終わるが、誰を新大統領にするかで各党派間の話し合いがついていなく、18年間の休戦が破れて内戦が始まる恐れがある。膠着の基本的原因は、レバノンでシーア派を代表するヒズボラが強大になってきたことにある。アメリカはヒズボラをイランとシリアの手先と見て、ヒズボラに対抗し、アメリカの利益に好意的な人が選出されるよう、影響力を行使することを示唆しているが、昨夏のレバノン戦争でアメリカがイスラエルの攻撃を止める努力をしなかったことから、レバノンの人々はアメリカにも反感を抱いている。今、彼らは土壇場で妥協が成立することを期待して、息を潜めて成り行きを見守っている、と言っています。

その上で、各派間で取引が成立しなかった場合、一般に予測されるのは、ヒズボラを排除して選出された大統領をヒズボラが拒否し、対抗政府が作られるという事態だ。「レバノンの爆発」は、イスラエル・パレスチナ紛争の再燃や地域全体の不安定化につながることであり、アメリカは事態をもっと憂慮すべきだ。レバノンのこわれやすい均衡を回復し得るのは、コンセンサスで選ばれた大統領だろう、と論じています。

この論説は、レバノンで後継大統領選出について話し合いがついていない中で、ヒズボラを出来るだけ排除した上で大統領を選出すべしとのブッシュ政権の主張を批判したものです。

レバノンの政治はそれ自体の力学を有しており、ヒズボラを排除しての秩序の成立はありえず、その意味ではこれは常識的なことを言っています。

しかし、あまり無理なことをすると、誰も望まない「レバノンの爆発」につながってしまうとの指摘は適切ですが、アメリカの影響力は大統領選出を決定するほど強くはないと思われます。大統領選出をうまく出来るかどうかは、結局、レバノン各勢力の賢明さにかかっているということでしょう。
Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 15:41 | 中東 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
台湾国民党批判 [2007年11月20日(Tue)]
台北タイムズ11月20日付は、国民党が政権を握った場合、台湾の民主主義は大きく後退するのではないか、と危惧する社説を載せています。

社説は、国民党は、これまでは野党として民主主義政党のように振舞ってきたが、「歴史的な経緯や、民主主義とは程遠い北京政府との緊密な関係」を考えると、一旦政権を取れば、昔の国民党支配に戻り、台湾の民主主義は何年分も後退して、他政党は野党というだけで身の危険を感じるような時代になるのではないか、と憂慮しています。そして来年の総統選は、台湾の民主主義の存続を賭けた選挙になるだろう、と論じています。

それだけの内容の社説ですが、これはおそらく多くの台湾人が内心危惧していることなのでしょう。しかしここまで社説ではっきりと論じた例はあまりなく、選挙をめぐる台湾情勢はそれほど厳しくなってきている、ということなのかもしれません。

また社説では、国民党時代について詳しい例を挙げていませんが、そうしたことはおそらく台湾の人々にとっては自明のことなのでしょう。

台湾の民主主義の存続は、アメリカと日本の国民の大多数が望んでいることだと思われます。



Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 15:38 | 中国・台湾 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
欧州安全保障機構による選挙監視団の派遣中止 [2007年11月19日(Mon)]
ウォール・ストリート・ジャーナル11月19日付の社説は、ロシア側の課した制約が過大なために、欧州安全保障機構がロシアに選挙監査団を派遣するのを中止したことを取り上げています。

社説は、ロシアはプーチン独裁制に向かって着々と不可逆的に進みつつあり、欧州安全保障機構による選挙監視団の派遣中止はこうした現実を良く見据えた決定だ、と述べた上で、しかし独裁的なロシアは1905年、1917年、1991年に起きたことを見てもわかるように、やがて不安定になる恐れがあり、ロシアは西側の競争者、さらには敵になるだろうと指摘、欧米民主主義国家は互いに争うことなど止めて、この新たな脅威に目覚めなければならない、と説いています。

単純明快な論ですが、次の選挙でプーチン支持派が圧勝し、プーチンは首相になるにせよ、他の方法によるにせよ、専制的権力を手放さないだろうという情勢判断は、現状では正確な見通しのように思えます。

ただ、西側は冷戦の勝利者であり、その勝利の果実は、東欧諸国のNATO加盟やEU加盟、また、それに先立つソ連邦の解体によって、相当程度まで確保していますので、西側は冷戦時とは違って、まだ余裕を持ってロシアの将来を見守ることが出来る態勢にあると思われます。

Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 15:56 | その他 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
ブッシュ政権の末期外交 [2007年11月19日(Mon)]
ニューヨーク・タイムズ11月19日付で、保守派の論客であるAEIのDanielle Pletkaが、ライスの北朝鮮政策やパレスチナ政策はクリントン末期時代に戻ってしまっている、と痛烈に批判しています。

プレトカは、米国は北朝鮮については、ドル札偽造や中東へのミサイル輸出を批判していたのに、急に態度を変え、これまでの「完全かつ検証可能な核解体」原則を捨てて、曖昧な核放棄の交渉をしている。またパレスチナについては、アラファトのホワイトハウス訪問も許さなかったのに、ライスは、テロ組織のファタハの指導者と来週アナポリスで開かれる中東和平会議で会おうとしている。そんなことでは、アメリカの弱味につけこまれるばかりで、北朝鮮やパレスチナの指導者に振り回されることになる、と警告を発しています。

確かに、今のライス外交は、プレトカが指摘するように、政権末期のクリントン外交に似ています。クリントンはキャンプ・デーヴィッドに、アラファットとイスラエルのバラク首相を呼び寄せてギリギリの交渉をさせましたが、結局実を結ばず、また、オルブライトは米国務長官として初めて金正日を訪問してまでクリントンの訪朝の下準備をしようとしました。

当時これは、セックス・スキャンダルで辞めたと言われる汚名を避けるためにノーベル平和賞を獲得しようとするクリントンのあがきだと評されたものです。しかし、ブッシュにはそうした動機は無いはずであり、ブッシュがイラク以外で成果を残そうとしているという俗説にも証拠はありません。一般には、ブッシュはイラク問題に忙殺され、他の問題は国務省まかせになっている、と言われています。 

そうだとすると、イラクの軍事情勢が好転している今、イラク国内の和解に向けてアメリカの外交努力を集中することが、就任以来、中東の民主化を唱導してきたブッシュにとって、とるべき王道でしょう。

Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 15:54 | 米国 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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