小泉首相評価と安倍氏の課題
[2006年08月29日(Tue)]
ウォール・ストリート・ジャーナルのアジア版論説委員キセル(Mary Kissel)が、8月29日付けの同紙で、小泉首相の5年間の施政と安倍氏の課題について論じています。
キセルは、小泉総理が日本の政治、経済、外交に与えたインパクトを肯定的に捉え、小泉総理はいわば日本を「再生」させたと高く評価しています。その功績として、不良債権処理、財政赤字への取り組み、郵政民営化、自民党の反改革派排除、景気の回復をあげるとともに、日米関係を強化し、北朝鮮についての安保理決議の採択に見られる強い外交を展開したことを指摘しています。
安倍氏については、首相となった場合、対外的には中国との関係をどうするか、国内的には格差問題にどう取り組むかが大きな課題だとしています。
そして安倍氏は、小泉首相よりコンセンサス重視型であるが、所得分配などで大衆に迎合することなく、強い経済と防衛を目指すべきだと言っています。
また中国との関係では、安倍氏は、中国は靖国問題を国内対策に利用しているので、謝罪や参拝取りやめはあまり意味がないことを理解している。安倍氏がインドや豪州との関係強化を言っているのは、対中政策としても効果があるだろう、と言っています。
さらに憲法改正問題が来年7月の参議院選挙後に取り上げられるだろう、と言っています。
これは、小泉首相の業績を高く評価し、安倍氏はその業績をしっかりと固めた上でよりしっかりした日本を作っていくべきだ、と言っている良い論説です。
なお、安倍氏が取り組む課題のなかで、中期的に最重要なのは憲法の改正でしょう。これは世紀の大事業というべきものです。
キセルは、小泉総理が日本の政治、経済、外交に与えたインパクトを肯定的に捉え、小泉総理はいわば日本を「再生」させたと高く評価しています。その功績として、不良債権処理、財政赤字への取り組み、郵政民営化、自民党の反改革派排除、景気の回復をあげるとともに、日米関係を強化し、北朝鮮についての安保理決議の採択に見られる強い外交を展開したことを指摘しています。
安倍氏については、首相となった場合、対外的には中国との関係をどうするか、国内的には格差問題にどう取り組むかが大きな課題だとしています。
そして安倍氏は、小泉首相よりコンセンサス重視型であるが、所得分配などで大衆に迎合することなく、強い経済と防衛を目指すべきだと言っています。
また中国との関係では、安倍氏は、中国は靖国問題を国内対策に利用しているので、謝罪や参拝取りやめはあまり意味がないことを理解している。安倍氏がインドや豪州との関係強化を言っているのは、対中政策としても効果があるだろう、と言っています。
さらに憲法改正問題が来年7月の参議院選挙後に取り上げられるだろう、と言っています。
これは、小泉首相の業績を高く評価し、安倍氏はその業績をしっかりと固めた上でよりしっかりした日本を作っていくべきだ、と言っている良い論説です。
なお、安倍氏が取り組む課題のなかで、中期的に最重要なのは憲法の改正でしょう。これは世紀の大事業というべきものです。