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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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米下院公聴会における日米関係に関する証言 [2010年03月17日(Wed)]
米AEIのMichael R.Auslinが3月17日に下院公聴会で証言しています。オースリンは現在最も活躍している日本専門家であり、日本の事情に精通しています。それだけに、その証言内容は日本人には特に耳新しいものではありませんが、いくつか興味深いことも言っています。

すなわち、米国は、今後数カ月にわたって、日本の民主党の中でまだまだ外交内政について論争が行われることを覚悟しなければならないし、場合によっては、指導者の交代や日本の政治が更に不安定化することにも備えねばならない、

対等な日米関係や東アジア共同体構想は、米国との関係を害さなければ、それ自体悪いことではないが、鳩山総理の発言の中に、米国の力の衰退や中国の勃興、そしてグローバリズムや市場原理批判があるのが気になる。それは小沢氏の中国接近によっても裏書きされている、

自分が見るところ、米国の日本に対する期待は、9.11後の小泉、安倍政権の時代の影響を受け過ぎており、今の日本はそれ以前の状態に戻っているだけかもしれない。また、もしかすると、@米国はやがて引き揚げてしまうという懸念、そして、A米国は国際政治のパートナーとして中国の方を選ぶかもしれないという懸念が、日本の政策に影響を及ぼしているかもしれない。米国がいくら否定してもそうした懸念は実在する、

さらに、こうした懸念は、あるいは、日本がいつまでたっても防衛面で協力しないという米側の挫折感や、日中関係に対する米側の猜疑の念と裏表になっているかもしれない、

しかし、何と言ってもアジア太平洋における米国のプレゼンスは地域のほとんど全ての国によって歓迎されている。そして、日米関係は、第二次大戦以来60年にわたって、自由な国際秩序の礎石だった。これは今後も続けなければならない、と言っています。

第三者から見ても日本の現状はこんなところでしょうが、面白いのは、小泉、安倍時代の経験が米側の期待を生んでいるという観察です。Michael Schiffer米国防次官補代理は同じく下院公聴会で、まさにこの経験の上に立って、将来における日米同盟の更なる進展を期待しています。先の見通しは分かりませんが、シーファーの楽観主義が酬いられることを期待したいものです。



Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 16:26 | 日本 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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