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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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北朝鮮の有事に備える [2010年03月18日(Thu)]
Policy Forum Online 3月18日付で、朝鮮半島の専門家でウィーン大学教授のRudiger Frankが、北朝鮮では差し迫った変化の兆候が量的にも質的にも増大しており、韓国政府は、事実上の南北統一といった事態に突然直面することも視野に入れて、今から戦略を立てておくべきだ、と主張しています。

すなわち、ドイツ統合の経験から言えるのは、情勢が比較的に安定している間に十分準備をしておけば、多くの損害を防げるということだ。北朝鮮で一旦連鎖反応が始まってしまえば、時間的余裕はなくなり、重要な決定も数日内に下さざるを得なくなり、数週間の間に大きな変化が起こり、その影響は何十年にも及ぶことになる、

勿論、学者たちは北朝鮮の崩壊について論じてきたが、北朝鮮が現実に崩壊していないこともあって、正当な評価を受けていない上に、政治家たちが評価する分析は、安全保障や軍事に関わるものであり、経済についても、統一のコストの問題として論じられるだけで、急速な統一がもたらす深刻な社会問題については殆ど関心が払われてきていない、

しかし、リスクの高い通貨改革に踏み切ったり、生煮えの権力継承モデルを推進し始めたりしているところをみると、北朝鮮では劇的な変化がさし迫っていると思われる、

少なくとも、北の一枚岩的体制の安定性が着実に損なわれつつある可能性は考えておくべき十分な理由がある。継承問題がうまく決着せず、これが導火線となって北朝鮮社会が破裂する可能性もあるし、中国が救済に来なければ、韓国は事実上の統一に突然直面する可能性もある、

韓国政府は未だ将来に向けての戦略を立てていないが、北朝鮮における財産所有権の取り扱い、優遇税制その他の投資奨励策、エリート層の処遇、弱者に対する福利厚生策に関する法制ぐらいは既に準備されていて然るべきだ。まだ議論の時間はあるものの、時は迫っており、一旦、事態が急速に展開しはじめれば、政治家やチェスの競技者は、前もって準備された戦略に基づいて行動するか、単にその時々の事態に反応して動くしかなくなる。そして、少なくともチェスのゲームでは後者のやり方は敗北につながることが多い、と言っています。

北朝鮮の突然の体制崩壊、そして南北統一は、現時点では中韓両国政府が共に望まない事態であり、北朝鮮指導部内のよほど深刻な内部対立でも生じない限り、蓋然性は低いと考えられていました。しかし、先般の時代錯誤の通貨改革実施という愚策の結果、北朝鮮の指導者継承が円滑に行えるか否かの見通しも益々不透明になってきています。フランク教授の指摘のとおり、北朝鮮の不安定化に備えた戦略を十分に練っておく必要性は高まっていると言えるでしょう。

Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 16:21 | 東アジア | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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