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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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ロシアの安全保障観 [2009年12月26日(Sat)]
ワシントン・ポスト12月26日付でRonald D. Asmus元米国務次官補代理が、安全保障についてロシアと西側の考え方は全く異なっていると論じています。

すなわち、ロシアは19世紀的な勢力圏の奪い合いという発想をしているのに対し、西側は、大国も小国も平等に安全保障を享有すべきだと考えており、1990年のパリ憲章や1999年のOSCE(欧州安保協力機構)イスタンブール憲章にもその考え方が反映されている。しかし、ロシアではこれらの憲章は死文化しており、また、ロシアは、武力で国境の変更はしない、というルールも含めて、OSCEの中核的な原則にも違反している、と述べ、

オバマ政権がロシアとの関係を「リセット」し、ロシアと関与するのは良いが、ロシアの主張のうち、正統なものとそうではないものを峻別し、さらに、ロシアには隣国に介入し、その政府を倒し、その外交上の望みを否定する権利はないことは明確にすべきだ。そして、「リセット」には、ロシアがパリ憲章の原則に戻ることも含まれるべきだ、と言っています。

アスムスの論旨は明快であり、言っていることも賛同できます。プーチンのロシアは明らかにエリツィンのロシアとは異質のものになっており、スターリンの再評価に見られるように、全体主義時代の過去は郷愁の気持ちで振り返り、現在の世界は勢力圏の拡大・縮小という尺度で眺めています。

また、実際に武力を振りかざし、グルジアには満州国のようなものを二つ作り、ウクライナを脅かしています。力が足りないがために問題は大きくなっていませんが、対外政策の考え方において、ロシアは明らかに先祖帰りをしており、近い将来、パリ憲章の原則に戻ることは期待できないでしょう。そのことをよく認識することが重要です。

そうしたロシアの勢力圏を認めることも、認めると示唆することもすべきではないでしょう。それをすれば、ロシアを増長させ、より危険な国にしてしまいます。ロシアを封じ込める必要はないし、話し合いはすべきですが、ロシアの無法な要求は断固として拒絶すべきです。当然、こういうロシアが北方領土で譲歩することなど全く期待できないでしょう。

また、冷戦後という相対的に平和な時代は去って、ポスト冷戦後という列強競争時代になったという認識は、ロシアだけでなく、中国も持っています。今は軍拡の時代だというプーチンの発言や、中国の軍拡がそれを示しています。

Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 15:34 | ロシア・東欧 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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