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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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イランの反政府運動と政権交代の可能性 [2009年12月22日(Tue)]
ニューヨーク・タイムズ12月17日付でコラムニストのRoger Cohenが、また、Times Online12月22日付で英国際戦略研究所のNader Mousavizadehが、最近のイランはベルリンの壁崩壊前夜の東欧と状況が似てきており、政権交代が起こりつつある、と論じています。

2人は共に、イランの核開発問題で対イラン制裁を強化することは、教育程度の高い青年と勇敢な女性が進めているイラン国内の改革運動を弱め、逆に、愛国的感情に訴え、経済統制を強化する口実を与えて、現政権を強化することになろう。特に、これまでも巧みに制裁に違反してきた革命防衛隊が利を得ることになるだろう、と言っています。

そしてCohenは、1989年の東欧開放の時、当時の父ブッシュ政権はベルリンの壁の崩壊までの決定的期間に何もせず、そのため、クレムリンの強硬派に米国が介入したという口実を与えなかった結果、東欧の革命は自律的に進むことができた。オバマも、今イランで多元的政治体制への動きが高まっていることを理解し、何もすべきでない、そうすればイランの政治状況の進展は一層加速されることになろう、と述べ、

Mousavizadehは、西側は、イランと中東全体の将来にとって極めて重要な今のイランの反政府運動の高まりという機会を捉え、核合意の取り付けに代わる道を探求すべきだ。すなわち、あらゆる機会にイラン国民への支持と、国内弾圧を続けるイラン政府とは核をめぐる取引には応じられないことを表明する一方、イスラエルへの安全の保証を一層強化し、イラン国民自身による政権交代を期待しつつ、対イラン封じ込めと抑止体制を作り上げるべきだ、と言っています。

両者は共に、先日のモンタゼリ師の追悼行事の際の大々的な反政府デモに注目し、イランでは政権交代が起ころうとしている、あるいは、政権交代への動きが早まっていると言っています。しかし、本当に状況が政権交代につながる段階に来ているかどうかはまだ定かでありません。また、両者共、対イラン制裁の強化は、イラン国内の民主化運動を妨害することになるとして、それに反対していますが、現実は制裁強化に向いて動いています。オバマとしても、今の状況で何もしないわけにはいかないでしょう

従って、両論説の情勢判断や政策提言はそのまま受け入れられるものではありませんが、イラン国内の現実を理解する上で、重要な洞察を提供していることは間違いありません。今後、イラン情勢を追う際は、政権交代の可能性を常に念頭に置くべきでしょう。
Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 12:35 | イラン | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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