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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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オバマの民主主義促進政策 [2009年01月19日(Mon)]
ワシントン・ポスト1月19日付でコラムニストのFred Hiattが、オバマ=クリントンは外交において「民主主義・選挙制の普及」という大義の旗を降ろさないよう、警告を発しています。

ハイアットは、ブッシュ政権による民主主義の「布教」が失敗したのを見たオバマ=クリントンは、意識的に「民主主義の普及」の大義を掲げず、経済開発・女権拡大・裁判の公正性等の個々の概念を羅列して外交方針にしようとしているが、これは、米国の安全保障と道義的立場を危うくする、と述べ、

確かに選挙制度の導入ですべてが解決されるわけではない(例えばソ連の選挙はまやかしだった)が、民主主義は経済を発展させ、格差や腐敗を小さくするし、政府に物申す権利を全国民に与えることで、人間の威信をも増す、と論じています。

ハイアットは途上国や旧社会主義国で「民主化運動」を促進すべしと言っていますが、90年代のロシアやその後のウズベキスタンにおける米国の「民主化」政策の経験から言えるのは、@大半の途上国、旧社会主義国の経済は利権構造でがんじがらめになっており、こうした国の「民主化」は利権を握る者の交替や専制的支配の維持のみに終わりがちだ、A従って、外部から促進する場合は細心の注意を要する、ということです。

ロシア国民は、「民主化」がもたらした果てしない利権争い=政争のために、「民主主義」に反発するようになり、また、中央アジアでは、このロシアの例が「民主主義は混乱を呼ぶ」、「アメリカは内政に干渉する」というプロパガンダとなって、既得権益層・支配層に利用される事態を生んでいます。

社会を民主化するには、経済発展が最良の手段ですが、民主化は、それぞれの国の国民自身の運動に委ねるべきであり、これに資金を提供する等の手段で介入すれば、かえってこれらの運動の信憑性を弱め、当局による弾圧を呼ぶ危険があります。

しかもオバマ大統領の誕生でアメリカ草の根民主主義の健全さが示される一方、世界的経済危機の中で途上国や旧社会主義国政府の経済無策ぶりがあらわになりつつあります。つまり、目下アメリカは「オバマ大統領」という強力なソフト・パワーを持っています。アメリカが自ら範は示しても、それを押し付けないことが、恐らく最も効果的にアメリカの安全保障と世界における道義的立場の向上に貢献することになるでしょう。



Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 16:45 | 米国 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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