アフガン問題と印パ関係
[2008年10月28日(Tue)]
インターナショナル・ヘラルド・トリビューン10月28日付でMaharaja Krishna Rasgotra元インド外相と、安全保障問題に関する米財界のシンク・タンクBusiness Executives for National Securityの創立者、Stanley A. Weissが、インドはアフガン問題の解決に寄与できる、と論じています。
2人は、パキスタンは西部国境地帯に送る十分な兵力がないと言うが、東部のインド国境には大規模な兵力を配備しており、またインドのアフガン問題関与を、インドによる包囲網の形成と解して危惧している、
しかしパキスタンの対インド脅威感は、米国がパキスタンに安全保障の約束を与えることで緩和させられるだろう。そうなれば、インドは、アフガニスタン、米国、そして国連の共同の要請があれば、要員を派遣してアフガン軍・警察の強化に重要な貢献をすることが出来る。これは夢のような話に思われるだろうが、パキスタンに民主政権が誕生したことから、期待が持てる、と言っています。
イラク戦争の初期、インドは米国からのイラク派兵の要請を断っています。これは当時、インドにまだ非同盟中立の思想が根強く残っているためだと解されました。ところが今回は、政府の提案ではないものの、インド側からこうした提案がなされたわけです。咽喉から手が出るほど兵力の増強が欲しい、現在のアフガン情勢においては、結構なアイディアと思われます。
ただ、カシミールで対峙している印パ両軍を本当に削減できるのか、パキスタンがインドを信頼して、アフガン軍の養成にインドが参加するのを歓迎するのか、さらには、インドは本当に非同盟中立の伝統を離れて、米NATOと協力関係に入るつもりなのかどうかは、現時点では何とも判断がつきません。
また、ここに言うアフガン派兵が、戦闘部隊でなく訓練要員であることは、NATO軍の戦力補強にとって大きな助けにはならず、アフガン軍におけるインドの影響力増大を図っているにすぎない、という疑惑を招くものであり、ここに、インドの利益増進の下心が見えなくもありません。
2人は、パキスタンは西部国境地帯に送る十分な兵力がないと言うが、東部のインド国境には大規模な兵力を配備しており、またインドのアフガン問題関与を、インドによる包囲網の形成と解して危惧している、
しかしパキスタンの対インド脅威感は、米国がパキスタンに安全保障の約束を与えることで緩和させられるだろう。そうなれば、インドは、アフガニスタン、米国、そして国連の共同の要請があれば、要員を派遣してアフガン軍・警察の強化に重要な貢献をすることが出来る。これは夢のような話に思われるだろうが、パキスタンに民主政権が誕生したことから、期待が持てる、と言っています。
イラク戦争の初期、インドは米国からのイラク派兵の要請を断っています。これは当時、インドにまだ非同盟中立の思想が根強く残っているためだと解されました。ところが今回は、政府の提案ではないものの、インド側からこうした提案がなされたわけです。咽喉から手が出るほど兵力の増強が欲しい、現在のアフガン情勢においては、結構なアイディアと思われます。
ただ、カシミールで対峙している印パ両軍を本当に削減できるのか、パキスタンがインドを信頼して、アフガン軍の養成にインドが参加するのを歓迎するのか、さらには、インドは本当に非同盟中立の伝統を離れて、米NATOと協力関係に入るつもりなのかどうかは、現時点では何とも判断がつきません。
また、ここに言うアフガン派兵が、戦闘部隊でなく訓練要員であることは、NATO軍の戦力補強にとって大きな助けにはならず、アフガン軍におけるインドの影響力増大を図っているにすぎない、という疑惑を招くものであり、ここに、インドの利益増進の下心が見えなくもありません。
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