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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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蔡英文擁護 [2008年07月28日(Mon)]
民進党の蔡英文・新党首が、「台湾の主権は空前の危機に曝されている」と発言したことに対し、政府の大陸委員会が、「根拠の無い批判だ」と反論したことを、自由時報7月28日付が取り上げています。

自由時報は、蔡英文の主張はもっともだとして、台湾政府が「中華台北」の名称で国際機関に加盟申請したこと、中国人観光客に「台湾地方」の名称でヴィザを発行していること、馬英九が、中国政府からpresident でなくMr.と呼ばれるのを許していること等を指摘し、こうした雰囲気の中で、10年以上沈黙していた統一支持派の声が聞こえるようになってきて台湾の主権の危機に曝されており、台湾の主権を守ろうという人々は結束して対抗しなければならない、と主張しています。

確かに、馬政権になってから、台湾では中国や台湾に関する名称に種々の修正がなされているようです。これは必ずしも馬が指示したわけではなく、国民党の時代になって、時流に迎合しよう、あるいは馬の歓心を買おうとして、下の方の発案によるものが多いと言われています。

これまでのところ、具体的に変わったのは名称だけであり、両岸関係が実質的にどう変わるかは、今後の両岸対話の進展を見なければわかりませんが、蔡英文は、台湾大学やコーネル、ロンドンLSEで勉学した、バランスの取れた人物であり、その彼女が主権の危機と言っているのは、憂慮すべき事態なのかもしれません。

しかしこの論説でむしろ心強く思うのは、台湾の民主主義と民族主義が強靭になり、蔡氏のように台湾の主権を堂々と主張し、名称の変更に憂慮を表明しても、もはや国民党の特務の弾圧を恐れる必要はなく、また、マスコミも、この自由時報のように、政府の圧力で廃刊される恐れがなくなっていることです。逆に政府の方が、馬政権の政策は「全て台湾と台湾人のためだ」と弁明しています。台湾は過去10年間の民主化と台湾化でそこまで変わったということでしょう。

政府も議会も共に国民党の支配下にあるという状況は、次の選挙まで変わりませんが、馬政権の支持率は就任時の70%台から30%台に落ちていると言われています。台湾の将来を、言論の自由と民主主義の成り行きに委ねられる状況が続くことを期待したいものです。
Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 16:02 | 中国・台湾 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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