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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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アラブ穏健派 [2008年07月23日(Wed)]
ロサンジェルス・タイムズ7月23日付で、ヨルダン副首相、外相を歴任したMarwan Muasherが、アラブ世界における穏健派の戦略的重要性を論じています。

ムアシェールは、外からアラブ世界を見る人々は、常に過激派に注目するが、アラブ世界にも穏健派は存在しており、これまでも何度か和平のイニシアティヴをとろうとしてきた。ただ、イラク戦争以来の反米気運、そして1990年代以来の信頼醸成政策がうまくいかなかったために、今は過激派の勢力が拡大している。例えば、アルカイダの勢力は前よりも増しており、パレステチナではファタハに代わってハマスが実権を握っている、

しかし、これまでの和平努力の結果、紛争解決のために何をなすべきかは既に明らかになっており、今必要なのは次期米政権の政治的意思である。次期米政権がイスラエル・パレスティナ紛争解決に向けて精力的に努力すれば、穏健派の立場は強化されよう、

ただし、穏健派にも宿題がある。これまでアラブの政治エリートは政治体制の開放に徹底的に抵抗してきた。しかし、現状維持は過激派に利するだけだ。穏健派は、「現状維持」と「過激な政治的イスラム」に代わる新たな選択肢として、民主化・透明化改革を進めなければならない。また、米国と国際社会もこうしたアラブの自生的な改革の動きを支持すべきだ。これまでの外からの改革は失敗している、と論じています。

アメリカ人を対象とする論説では、民主化・透明化の重要性を訴えるのはごく自然なことであり、またこの社説が指摘するように、今日のアラブ世界では、「現状維持」と「過激な政治的イスラム」に代わる第三の選択肢が求められている、というのは、その通りでしょう。ただその第三の道が、社説の言うように、民主化と市場化であるかどうかは疑問があります。これまでの平和構築、国家建設の経験から、民主化、市場化の前に、民主制、市場経済の基礎となる法の支配と、それを保証する国家の建設の重要性が指摘されるようになっています。問題は、そうした意味での国家建設をしようという政治的意思が、アラブ世界にあるかどうかでしょう。
Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 16:15 | 中東 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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