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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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チャラビーの貢献 [2008年04月12日(Sat)]
ウォール・ストリート・ジャーナル4月12日付でニューヨーク在住ライターのMelik Kaylanが、とかくの評判のあるチャラビーの指導によって、昨年2月に発足したPopular Mobilization Committee(PMC)が、バグダッド地域の安定に絶大な貢献をしている、と論じています。

カイランは、PMCは3000人のボランティアを擁し、バグダッド周辺の電気、水道の供給の改善に努力し、スンニー派とシーア派の和解にもつとめ、その毎週の会議には政府閣僚やペトレイアス以下の将軍たちも参加している、と指摘します。

その上で、PMCの最大の貢献は、PMCが現実に行なっている活動は別として、心理的な面にある、つまりPMCはバグダッドの――ひいてはイラクの――諸問題は、「底なしの大混乱というわけではなく、具体的に対処できるものであり、忍耐強く当たれば克服できる」ことを示した、と言っています。

チャラビーは、毀誉褒貶の激しい人物で、フセインに反対して亡命していた時も、ヨルダンでの銀行経営でスキャンダラスな行動があったとされ、また、イラクの大量殺戮兵器やフセインとアルカイーダの関係についてアメリカに誤情報を流し、アメリカの介入を誘った、とも言われています。
 
しかしいずれも、イラク解放の為に手段を選ばなかったのだ、と言えなくはありません。現に、ここ2、3年米政府から疎外されて権力から遠ざかっていた間も、外国に亡命することも出来たのに、危険を冒してバグダッドに留まり、イラクの民生のために活動しています。それはすべて愛国的な動機から、と言ってよいように思えます。
 
今後とも、イラクの政治情勢が難しくなったときに、出番のある人物であると思われます。

Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 14:47 | イラク | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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