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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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パキスタン情勢 [2008年03月21日(Fri)]
ワシントン・ポスト3月21日付で、最近パキスタンを訪問した元米国連大使のRichard Holbrookeが、米国のとるべきパキスタン政策について論じています。

ホルブルックは、パキスタンでは先日の選挙でパキスタン人民党とパキスタン・イスラム教徒連盟が勝利したことで、10年にわたる軍事政権が終わり、民主的プロセスが回復して新たなムードが生まれている。他方、ムシャラフ大統領派は、20%以下の議席しか獲得できず、国軍もこの状況を見てとりあえず政治介入を止めることにしたため、全く力を失った。また、イスラム主義諸政党が4パーセントしか得票できず、惨敗したことも注目される。

ただ、アフガニスタンとの国境地帯ではタリバン等が勢力を強め、米軍とNATO部隊への脅威となっている。この地域の平定には、大規模な治安、開発計画が必要だが、現行の年1.5億ドルの援助ではまったく足りず、国境警備隊もわずか5万しかいない。援助の拡大と国境警備隊の充実が必要だ。

しかし、国境地域のタリバン勢力拡大を見て、パキスタン全体がいまにも破綻しそうだと考えるのは大きな誤りだ。これまで米国はパキスタンに対して混乱したシグナルを送ってきたが、今や「民主主義、和解、国軍の政治不関与、国境地域における新しい政策、そしてもっと民主主義を」というはっきりとした一貫性のあるメッセージを送るべきだ、と言っています。

国境地帯のタリバン等イスラム主義勢力平定のために国境警備隊の再編充実をはじめとして、大規模な治安、開発計画が必要だ、というのはその通りでしょう。しかし、こうした計画の策定と実施については、タリバンを含むイスラム主義勢力、軍閥、国軍情報部の動向、アフガニスタンからの難民やアヘンの生産と密売に絡むマフィアの問題等、きわめて錯綜した状況を正確に理解しておく必要があります。

またパキスタンの歴史を見れば、民主主義の将来をあまり楽観はできないでしょう。「もっと民主主義を」がはたしてパキスタン再建の適切な処方箋なのか、疑問があります。


Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 15:34 | 中央・南アジア | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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