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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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トルコの民主主義の危機 [2008年03月21日(Fri)]
ニューヨーク・タイムズ3月21日付社説は、トルコで先週、検察庁が与党の公正発展党の活動停止を求めて憲法裁判所に提訴したことを取上げています。

社説は、提訴のきっかけは、同党が今年になって、イスラム教女性信者による大学構内でのヘッドスカーフ着用を認めるなど、「反世俗的」な姿勢を示したことにあるが、その根本には、トルコの中で国の現状と将来をめぐって大きく意見が対立しているという状況がある。

司法、検察、国軍等のエスタブリッシュメントは、自らをケマル・アタチュルクの世俗主義の継承者とみなし、イスラム主義政党である公正発展党を敵視している。この対立の中で、現状維持志向のエスタブリッシュメントは、「世俗主義」、「トルコ人らしさ」といったあいまいな概念で規定されたイデオロギー的な法律を使って、一部の政党や知識人たちを提訴してきた。憲法裁判所は、今回の提訴を認めるべきではないし、議会で多数を占める公正発展党は、こうした法律を撤廃すべきだ。また、他の議会政党はこうした動きを支持すべきだ、と言っています。

社説は、公正発展党を、「トルコの多数を占めるイスラムの信仰に根ざした近代的な西欧志向の民主的政党」と形容していますが、同党がどれほど西欧志向であるかについては疑問がないわけではありません。しかし、世界的なイスラム復興のうねりは止めようがないものであり、そうした中で、イスラム的近代のあり方、民主制と整合するイスラム主義政党のあり方を模索するトルコの実験には大きな意義があります。

公正発展党が活動停止となり、この実験が失敗すれば、トルコにおいて議会主義的イスラム主義の説得性は大きく失われてしまう危険があります。その意味でニューヨーク・タイムズの指摘は、的を射ていると言えます。

Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 15:17 | 中東 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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