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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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エリツィン死去 [2007年04月24日(Tue)]
エリツィン死去に関連して、4月24日付けのウォール・ストリート・ジャーナルが、米フーバー研究所のDavid Satterの論説を載せています。

サターは、エリツィンは大衆の支持を得て、共産主義支配に平和的な終結をもたらしたが、その後の民主主義の確立には失敗した。ソ連崩壊後は、国民に共産主義に代わる精神的支柱を与えることが最重要であったにもかかわらず、エリツィンとその取り巻きは私有化を優先し、その結果、犯罪者がワイロで富を増やしてオリガルヒになり、ロシア経済は崩壊、一般のロシア人は給料をもらえない状況が蔓延した、

ロシア人は、経済的窮乏と腐敗した人々やギャングに支配される状況に絶望し、民主主義に幻滅するようになった。そしてエリツィン人気は凋落し、人々に憎悪されるに至った。そうした中で起ったのが、チェチェンへの新たな侵攻であり、そのチェチェン戦争で名を上げたプーチンの大統領就任だった、と言っています。

そして、エリツィンは矛盾した人物であり、ソ連体制と戦う一方で、個人よりも国家に価値があるとする共産主義的な考えを持っていた。これが今のKGB体質を持つプーチン政府への道を準備した、つまり、ソ連体制からのロシアの解放とその後の権威主義への復帰は、共にエリツィンの遺産である、と論じています。

エリツィンは一言で言えない複雑さと巨大さを併せ持つ政治家です。サターの論説なども、この巨人をどう捉えてよいのかとまどっている感があります。

エリツィン時代についてはまだ解明が始まったばかりであり、特にプーチンがどのような経緯で後継者になったのか、チェチェンのテロとされたものはロシア情報当局の陰謀だったのか、エリツィンとプーチンの間に密約はあったのか等については不明なことだらけです。プーチンの出身母体のKGBは陰謀の専門機関であり、おそらくは陰謀的なことが数多く行われたと思われます。そうしたことが解明されて初めて、エリツィンとエリツィンの時代の評価もある程度定まってくるでしょう。

「棺を蓋いて、評価定まる」と言いますが、エリツィンの場合は、棺を蓋いても評価は固まらない状況にあると言えます。
Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 15:49 | ロシア・東欧 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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