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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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中東でのイランの影響力増大 [2006年07月21日(Fri)]
元ABCのキャスターでコラムニストのテッド・コぺルが、ニューヨーク・タイムズ紙に、民主化がイスラム主義勢力の台頭を招き、ひいてはイランの力を増大させた、とするヨルダンの情報関係の高官(匿名)の話を書いています。
 
それによると、このヨルダン高官は、民主主義促進の一環として行われた選挙に勝利して最も利益を得たのは、イランと手をつなぐ、あるいはイランに依存する勢力、つまりハマスやヒズボラだ。ハマスはシリア経由でイランから3億ドル以上の現金を受け取っており、ヒズボラはイランの開発した射程距離の長い、より強力なロケット弾やミサイルを入手している。またイラクでは、イランの敵だったフセインの没落後、イランと関係の深いシーア派が権力を掌握してしまった、と指摘したそうです。

またこの高官は、イランが、アメリカには友人を放棄する癖がある(70年代のベトナム、80年代のレバノン、90年代のソマリア)とアラブ諸国に指摘してまわっているとして、だからアメリカは特にイラクにおいてイランと対決すべきであり、イラク駐留を継続する意思をはっきりと発表すべきだ、と述べたそうです。

ヨルダンは元々イランの影響力の増大に敏感で、この高官の発言にもそうしたところが反映されているのでしょうが、彼の分析は大筋で正しいのではないかと思われます。つまり、アメリカは意図せずしてイランの影響力の増大に寄与しているところがあり、その政策を少し見直す必要があるということです。
Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 16:44 | 中東 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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